7-外伝5 ネル様の優雅な一日 魔王軍女子会4
「一応あんた、今は亜人同盟トップであるし、国王なんだからね。」
確かに異世界人で、国王になる話はあるが、その上っていう実は高スペックさんなのだ。
「分かっています、お姉さま方。」
「一応こう見えてこの子、神様。」
「「え?」」
「今はネルちゃんもだっけ?」
「うん、ダンマスやってた時にメール来て、で神格のメール貰った。で、やってみた、成功した。」
「…ネル様さすが…。」
南はキラキラとした目でネルを見つめていた。
「神様になれるの?」
「それが…。」
「それは彼の意思よ。ついでにこの世界にはまだ神様及び下位神も一切いないからね、神殿ができ、祭られてきて、それが成長しないと信仰関連も成長しないようになってる。」
神様が最後のシュークリームに手をかけ…それを一口で口に押し込んだ。
「南ちゃん、神様か…。」
「それは気にしなくていいです。だって、まだ弱小ダンジョンマスターですよ。」
南は席に座ると、近くの…。
「結構皿が空になってますわね…。」
「ハーリスちゃんお願い。」
「いいですよ。」
そう言うと、テーブルが一瞬黒くなり…そこから入れ替えるように食べ物が乗った皿がテーブルいっぱいに現れた。
「で、リンシュメルトはどうするのよ。勇者抱え込んで。」
「私としては、やっぱり学校物!できれば悪役令嬢を育てたい!」
「そっち方向か―!」
リューネが呆れてお茶をカップに注ぐ、
「ですので、設計の段階で、それに必要なすべての施設を作っておきました。勇者が全員勇者したいわけではないと思うので、その辺加味して、作っておきました。暮らし、食べ物。その辺はギルドとダンマスの力があればなんとかなると判断してます。」
「そして隣にあるエルフの国。グッド。」
ネルもにやっと来た感じだ。
「あ、そうそう二人に頼みたいものがあったのよ、神様で設定してないものがあってね。」
そう言うと、先ほど設置した板にいくつか…紙を張っていく
「これは?」
「決めてない奴、これ決めてもらうと、神様生活スタートよ。」
「教義、特典内容、制約…。」
「うん。まずは教義、神様って言うのは基本何かをつかさどる、スペシャリストって意味がある、南ちゃんだとイケメンダンだけど…。すっごい大きく見て、男とか好きな神様って事なんだけどまあ、祈ると、それに対していい事があるよって事で信仰されるのよ。正確には祈るとちょっとだけ気持ちが楽になりMPが回復する効果が教徒に付く。でこれは教えを守っていないと付かないようになっている、んだけど・・。」
「なんです?」
「この内容の厳しさに応じて後利益が決定するのよ、また、受け取る予定のDPから補填することで緩和することも可能。」
リューネが何かメモを取りながら聞いている、
「DPなんだ。」
「うん、形状物質化した信仰という事でDPとして扱ってる、ダンマスにとっては一番ありがたい形状だからね、魔力の。」
「確かに…。」
「で、制約は守るべき内容、例えば一日5回20分祈りを捧げなくてはならない。守れないと特典を受け取れない。とか罰則含む内容がこれに入る。但しこれらは必ず…。」
「必ず?」
「その人が知っていなくてはならない。効果の割合でなく、教義ならその教義をその人が見たことがないといけないし、制約も然り、そのすべてを見た者でないと機能しにくい。」
「結構きついですわ。多すぎては覚えれないし、少ないと奇跡もない。」
「そうなる。ついでに最後の加護は称号スキル”○○の加護”の内容を決定するものよ。スキルだけの時は能力値だけなんだけど神様だとスキルの貸与、習得難易度下降とかの特典を与えるステータスから引いて、与えれるのよ、ついでに足りない時は自分のDPからお支払いだから、つける特典は頑張って差し替えてね。」
「確か基礎は…。」
ケイが思い出したようにテーブルのお菓子をつまんでいた。
「”自身の能力値を下げ、その分を教徒数で割った数に分配強化する”という物よ、個人的には加護のレベルが”教徒数”でしか上がらないので、早く決めて、信仰拡散スタートしたほうがいい。」
「私は簡単な信仰にします。その代わり後利益も低いけど…回復系にプラス場あればいいわ。聖女教ですもの。」
「結構即決で決めるわね。」
「だって、リンシュメルトがあるんですよ。その都市で国教指定すればそれだけで十分ですわ。まあ、回復はヒーラーの基礎なので、そこだけは押さえておきます。」
「意外と南ちゃん…やり手ね。」
「と思った。」
ケイとリューネが半眼で見つめていた。
「というか、信仰ってよく分かんねえんだよ、何が目的なんだ?」
ヨミが不思議そうに…。南を見つめていた。
「其れは、私が説明する。」、
「ネル。」
「神様、基本的に幽霊と一緒。だけど、私に助けてほしいとお願いされる、それを魔素が叶えようとする。そして、その一部だけが再生成功する。で、その内容を頭で覚えさせて固定するのが。」
「神様信仰って奴か。」
「そう、で、祈られると、その分の思いが私に届いて、DPになる、それが神様と私の信仰のつながり、ただし、人数は数百万とかになる場合もある、数百万VS1だと私一人だとパンクする。」
「そりゃそうだ。」
「だから、助ける内容をある程度固定するのが、後利益決定っていうもの。これは保証しますよ、だから私を信仰してねって言う、即物的な物。」
「なんか現金なんだけど…。」
リューネ呆れて、ネルを見つめる。
「だから、この三つの割合で、どんな神様になるとか決定する。無論厳しければ一人当たりの入るDPも増えるし、分配できるのも増えるが、浅ければ多くの人にやりやすくなる。そしてこれらは
実績も加味される。効果てきめんなら、その効果で教徒数が増えて収益DPも増える、」
「実際割合型とか、ついでに捧げる分配数とかも設定可能よ、細かくね、ただし、自分のステータスや強さが原資となるので、自己鍛錬を忘れると、すぐに拡張はジリ貧になるからね。」
「神様世知辛いわー。」
「これだからこそ、使徒を増やす地道な活動の奨励とか、後憑依とか使ったりして、宣伝したり、国教指定してもらって、使徒数を増やすのが欲しいのよ。」
「なんかアイドルよね…。」
「やろうかな・・・。」
南がじとーっと黒板を見つめていた。
「まずは教祖様でもあるんだから、回復行脚したら?信仰したら、回復量会員特権で安くしますよ…とか。」
「それいいですね。さっそく実行しましょう。後聖女アピールして、ライブ会場押さえて、ライブもやりますかねえ…。」
南が思いっきり悪い顔になっていた。ちょっとその様子にエレノア含め、全員がドン引きしていた。
「こんな、こんな悪い子じゃないはずなのに。」
泣くしぐさを見せるヨミ。
「いや元からこうでしたよ。やる時やらないとやれないでしょ?こういうの。」
「というか、凄いアグレッシブね。南は。」
リューネもまた呆れて、
「そうよ。魔王軍は入りたくて、ダンマスになるお願いをして、しかもそこから3年も待った。その間もずっとダンマスとして、部下を鍛えやってきた…周りにほぼ人がいないに…。そしてBL極め
てた。」
神様はじッと…南を見ていた。
「…ある意味凄腕だわ。この人。」
「私たちと違う意味ですごいわ。」
「ですのて、今後運営にかかわるなら、私の部下である”イケメンフォー”もお手伝いとして参加させますわ。」
「・・・。」
全員が押し黙ってしまった。
「そのネーミングセンスどうにかならない?確かに異世界あるあるだけどさ。」
リューネは呆れた顔で、最後のドリンクを飲みほした。




