7-外伝3 ネル様の優雅な一日 魔王軍女子会2
「で、3年ほどして、事が起きたのは異世界の人が来て。で、その人をナオ君の性格で助けることになりまして。魔王討伐させようと、彼に。」
「ん?勇者は?だってあの時勇者はほぼ枠いっぱい呼んでたよね、」
「実は掲示板だと、”荒野の山脈”とか”川向のダンマスの喧嘩”という話が出てきてました。がこんなところ。この大陸の地形では存在しません。」
「え?」
そう言うとリューネが急いでタブレットを持ち出し、画面の確認を始める。
「よく見ていればわかるんですが…。それも実は神様の計算違いで、それら無視して、ナオの捜索に当たってしまって情報が不足したのです。」
ハーリスの厳しい目がリューネに向く。
「仕方ないじゃん、そんなところあるとは思わないし。」
「それなのよね、大陸産んだ結果も。どう計算しても、今の大陸でダンマス呼ぶと1週間以内ダンマス何やっても死んじゃうのよ。これって呼んでる意味ないじゃん。で、停止した。ついでに
生まれる前に選択するときほほぼ新大陸一択になっちゃって。」
「ごめん。」
「こっちも悪いからフォローしてた。けどこれはもう末期だと判断してた。」
「で、強硬手段で。」
「”魔王軍解体”すなわち、もう一方の穴を利用する方向にかじを切った。」
「というか、南ちゃんってもしかして、”ナオ君”プロデュース?」
「はい、正確にはおっさん、そして聖女”2名”のプロデュースです。」
「ん?」
全員の顔がこわばった。
「ヨミさんは見てるはずですよ。シャラちゃんですよ。あの子も本来は普通の…いや普通でもないか…それなりの…。」
「あの勇者の子か!」
「え?」
エレノアまで固まってしまった。
「勇者?」
「はい、リューネさんとケイは予想付くはずですよ、満タンまで呼ばれ召喚勇者がいて、勇者を追加で手に入れる方法。」
「え?」
「あ…そっか…そうか…そうか…そうか!そう来たか!」
リューネがはっとした顔でハーリスを見る。
「どうしたの?」
ケイが慌てていた。
「転生だよ。そっちか!」
「にゃに?」
「そう。それを探し出して、で、魔王討伐させようと、だって誰も”魔王軍関連以外”で討伐性向がほぼなくて、それやってみようって事になりました。」
「あいつ…。」
ヨミがニヤリとした・・気がした。
「で、成功したの?」
「ああ、したさ、あいつ、一人でやりがったんだ。」
「あいつ?」
「はい、実はヨミさんその時に…。」
「すまねえ、ハーリス、それは…。」
「分かりました。」
その様子に全員がニヤリとする。その顔が赤いのがもうね…。
「で、その人は魔王討伐を一人で達成しました。」
リューネも思い出した顔をしていた。ケイは来てなかったよなー。
「それ凄いじゃん、勇者でしょ?」
「いえ、従者ですよ。しかも何も持たない人のほうですね…。」
「それでか、ヨミがにやにやしてたの。」
「あの時、捕まえればよかった。」
「あたいはこう見えて、情報担当、こういう時に引き上げる方法は知ってるつーの。」
ヨミがニヤリとする。
「だしかに、あのおっさんが勇者かと思ったが違ったんだ。」
「今もその勇者は南さんの所で聖女修行中ですよ、BL漫画漬けですかねえ。」
「まず、聖女が何なのかすら知らないから、まずは知識を。」
南が本を取り出してみんなの前に置いていく。
「うわ。」
「で、その時に南さんと交渉って事になって、で、さすがにダンマスは現在全員特殊な事しない限りファクター無しはいないので、ファクターをつける話になりました。」
「それで?」
「はい、ファクターの効果です。皆さんのそれ。」
「私もファクターあるし、むろんその話はしてあった。けどこれは何が起きてるのか理解不能。」
みんな、ステータスの画面を呼び出していた。
「それは思いました。」
「ついでに今の状態だと南さんの本当のステータスが見えるはずですよ。あの人も人間やめてる強さですよ。だから。」
「ん?何それ?」
「≪≫付きの職業欄が”王”のファクター効果”職業+1”の効果です。しかもこれは関係者全員強制付与です。」
「えー!」
全員の声がハモる。
「ただし、この職業はつけるに条件欲しいので、情報なしだとバグって事で終わります。で、これの分は追加職業扱いです。ので、経験値は分散します。」
「けど成長上限は足される。さっきの話だと、関係者全員?」
「はい。ですので、今後はこの魔王軍において、関係者を選ぶうえで、相手にそれ相応の力を与えると思ってください。」
「じゃあナオのファクターは何?」
「あれに気が付いたナオは偉い。」
神様がもう、5つ目のシュークリームだ。
「人?」
「そう、人のファクター。だって言ったじゃん、ダンマスである前に…。」
「「人であるべき。」」
全員抜合わさった声に神様が胸を張る。
「でもこれ…。」
「はい、5まで上げても一切戦力増強はありません。裏まで出してやっと覚醒するという心折な仕様です。しかもダンマスが生産できない人間を使わないと勝てないのです。基本。」
「うわ・・・。」
「その代わり…上が恐ろしかったですね…。」
「それがこれか…」
ヨミが自分のステータスを見る。
「後、スキルの効果で、人の”繁殖”が可能です。モンスターであっても人間との子供が可能になります。」
「「「「なんだって!」」」」
「後、スキル効果で、死亡後に転生も可能です。」
「うわ、チート。」
「ただし生まれる位置の指定はできないので、選択すると、どこで生まれるか不明です。で、王の効果で相当パワーアップしてます。」
「エレノアのあの名前は?」
「王の効果の一つ”コイン召喚”です、」
「何それ?」
「召喚する際に二つ名付きを召喚できるようになります。しかもそれに使ったファクターを持っている扱いとなります。それで、ファクターコインを使ったのがエレノアですね、後でヨミとか
ダンジョンの皆さんはコインがそろい次第、通常カスタム召喚で”コイン召喚”を行う予定です。ただし付けたい名称になると思われるファクターコインがない場合。保留です。」
「すごいのきたねえ…。」
「じゃあ、今の私は何なのです?」
エレノアば自分を不思議そうに指差す。
「二つ名でパワーアップともう一個検証中ですが職業がつけれるようになっているのが、コイン効果だと思われます。」
「かなり大きいねえ…。」
「じゃあ、あの猫の不思議な名前は?」
「はい、その効果です、それも吸収はできているようですが…。不明ですね…。」
「と言うかパワーアップさせすぎだろ…それ…。」
「これ見つける人がいない前提ですからね。しかも数百億のDPが欲しいです。普通のダンマスが出せる金額ではありません。」
「確かに…。」
「ついでにこれよりえぐい機能多いですからまだ…。」
「えー?」
「使うときには躊躇なく使います。それは覚えておいてください。後、この効果に伴い…。皆様に覚えて欲しいのは・・。」
「何よ?」
「ナオ様がやっとレベル1、オールステータス1を突破できるかもしれません。」
その言葉に全員が立ち上がる(神様除く)。
「それは本当?!」
リューネが立ち上がる、
「一応本当は最初から開けた穴なんだけど、一切触れてくれなかった。寂しかった。」
「という事はついに私たちの真の異世界ライフが始まるのね。」
「そこはよく分からねえ…なんでだよ?」
ヨミは…ハーリス2が持ってきた二つ目の皿のシュークリームに手を付ける。
「だって、外に出れるんだよ、当然観光行くじゃん。そうすると私たち護衛でいっしょに行けるじゃん、濃密に香る汗…そこに来るナオ君の香り。」
「うわー変態だ―。」
「ケイは黙って。でもそう思わない、さすがに全員は無理だけどローテーションはありじゃない?」
その言葉に数人が息をのむ。
「そのままついた繁殖試したいと言えば、夜の生活で二人きりもあるんだよ。ほら、チャンスじゃないか?」
「そんなことしなくても私は、衣装にですね…。」
「エレノア。それは卑怯だから…。」
「それは最近私の役目ですね。」
ハーリスが今度はどや顔を決める。その言葉にエレノアの顔がゆがむ。
「確かに付き添えなかったですけど…。今はもう。」
「そこはやっぱりみんなで濃密に話し合おうか、私も今度から参加できるしさ…。」
ケイの言葉がちょっと重かった。




