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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第5章 ???の章(タイトル公開は章終了時)
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7-外伝2 ネル様の優雅な一日 魔王軍女子会1

「やっと、3年ぶりに…第62回魔王軍女子会を始めます。」

「実はさ、これやってるのナオが見ちゃったから引き籠ったんじゃねえのか?ナオはこれ、見れるんだぜ…。」

 いきなりのヨミの水差しにリューネの顔は暗い。

「だって女子会だって!ちゃんと…うん…憧れなんだ。」

「母上、お気を確かに。」

 そのまま崩れ去るリューネをぐらぐら揺すっているのコクヨウも実はすごい不安だった。

「とりあえずさ、地下室になったから、今度から魔王軍じゃなくていいよね。」

「慣習です。癖です」

 ハーリスがみんなのもとにシュークリームとリンゴジュースを持って行く。

「これは何だい?」

「シュークリーム?」

「はい、今度の新作ですね。ちょっと味を見て欲しくて。場合によってはこれを市場に流すので。」

「おいしいけどこれは?」

「はい、エレノアの能力”他者融合”で作った”ブッシュドラゴンフルーツの実”ですね。」

「他者融合?」

 ケイの目が思いっきり半眼になってる。

「確か、ドラゴンフルーツのトレントにドラゴンとドードー鳥を足したプテラノザウルスを足して作った”卵がなる木”の卵です。排卵性向上で、味もマイルドに仕上がったと思うのですが、」

「というか、それにドラゴンフルーツの意味は?」

「風味足しです。ちょっとだけ木の実が混ざった感じの甘い味と、日の光の養分と”指向性成長”で具合を変えるためですね、今回は”甘さMAXリミックス”仕様です。」

「それマイルドじゃないよね、きっと。」

 周囲の気分としてはマイルドの意味をはき違えてる感じだった。

「母上!これ真面目にうまいです!」

「うん、今回はちょっと黙ろうか。コクヨウちゃん。今回はまず安全性から行かないと怖いから。」

「魔物である私たちの感想だと市場怖いよね、まずは普通の人間から味見させよ?」

「う…確かに、これは路上販売からですね…。」

「で、さ、いろいろ聞きたいんだけど、3年の間でいろいろそっち変わってない?」

「3年では変わってませんよ。」

「何それ?」

「そう!それ!私たちが聞きたいのはそれ!」

 ケイが立ち上がる。

「3年の間、どこにいて、何をしてて、それでなんで南ちゃんがああなって!しかも私たちのステータスとスキルがおかしくなってるの?」

「それはあたいも思った。さっきから黙々と喰ってるエレノアも思ってると思うよ。あの子に至っては名前もおかしい。で、何?しかもさらっと新能力とかできてるの?」

 エレノアと、ネルは黙々とシュークリームを食べてる。がヨミも理解できてないようだ…。

「現在、エレノアはリストア中で、性格とかは、変えると人類消滅率が関わるから。だから性格もこのまま。」

「あ、神様…。」

「シュークリーム貰うよー。」

 そう言うと神様がその辺の椅子に座り、シュークリームを…一口で口に押し込んだ。

「そういえば、どこにいるの?」

「今は、浮遊島で、店番してるはずですよ。サブコアがそっちで店番の手伝いしてます。」

 …コクヨウが唖然とした顔してる。

「神様ですよね?」

「一応(仮称)付けておいて、存在Xという不確定名称でさえ私には不敬扱いになるから。そこは注意ね。で、もう少しかな、エレノアのリストア分。ただし、痛覚の部分の連動があるから

大方、魔素分解消滅になる、」

「何してるの?」

「エレノアの出力調整、その累加分の処理、魔界使ってぎりぎりまで処理してる。ただ、あの調子だと、エレノアの90%テストは無理と見てる。ちょっときつい…。」

「ですか。」

「何してたの?」

 ケイも不思議そうに見てた。

「もともとエレノアは詰め込んだスキルがあまりに高スペックすぎて世界がオーバーフロウ気味なのよ。でその上何やったんだっけ?」

「確か…。みんな可愛いので、吸収後に分裂して、魔力操作で縮小して、体の中で保存して、暇があると生態観察してました。」

「色々おかしい、体内でモンスター飼うの?」

「で、これがバグの大元。大きさいじって縮小したうえにそれを体内保存するから、状態が”パンデモニウム”化した。」

「ん?」

「ちょっと待ってよ、大きさいじって保管?」

「それ以外のソロで分裂して、護衛しながらつまみ食いもしてたので、魔界保有魂量もおかしくなりました。なのでちょっとその辺も全部調整しました。で、その作業で神様がそこで寝てます。」

「…。やらかしたって事ね。」

「という事は本気のエレノア様は?」

「出せないかな?10%出させるまで煽れるなら、凄いって見たほうがいい。倒すだけなら何とか…なるかもね…ただし本気を出させるは別ベクトルになる。」

「それは流石に…私はやる時はやるんです。」

 エレノアはシュークリームを両手に持って言った。ちょっと怒ってるようだが…前よりはかわいく…なった気がしたとみんなが思った。

「なんかエレノアちゃんが凄いしゃべるようになった。」

「…それは思った。」

「それもレストアの結果。だと思う、ちょっとすっきりした顔してるもんね、」

 神様が…ティーカップを傾ける…いつの間に出したんだ?

「はい。」

「その辺も聞きたいけど…まずは手順追う。」

ネルもティーポットを取り出し、自作のハーブティを注いだ。

「…それは思った。神様、まず何したよ。ナオに。」

「ダンジョンの名前変えただけ。後は魔界を防衛を使えなくした。」

「えっとナオ君には何もしなかったの。」

「だって、ナオ君見た人全体なんて認識阻害なんてしてたら、魔素の流れおかしくなる、だから、あの時掛けたのは”魔王軍”のほう。ただ、解除に”全員揃ったら”を入れたのがまずかった。」

「ん?」

 その言葉にネルが…いや全員の冷ややかな目が来る。

「何それ?」

「いやあね、事はあることが終わったら、即解除予定だったのよ。で、それがよくみんなほら、”女子会”で集まるじゃん。だから、それでいいかなって。」

「でー。」

「あの後”全員そろう”が全くなかったのよね、主にヨミとリューネがすれ違う事すれ違う事。で、解除不可能と判断。って事よ。」

「それひどくない?」

 全員が頷く。

「で、念の為のセーフティで”魔王軍をやめたら”を入れておいたのよ。喧嘩別れする場合がありそうだから、そしたらみんなで”ナオ君”で待てるようにね。…そしたらこっちしか機能しなくなった。」

「でも魔王軍のあれ…南ちゃんにも。」

「”魔王軍”に入ったから機能した。って事。」

 神様が胸を張る。

「いや、失敗する自体が・・。」

「うん、それは分かった。で、その間ナオ君は何してたの?」

「はい、毎日ギルド通って商品買ってきて売る、小売りでした。今もそこのカウンターにはその時の商品ありますよ。後畜産をこっそり広めて、普通牛乳の牧場も投資して、農家で作りましたっけ。

こっちでもできるように、農地に混ぜておきました。生活向上計画はストップさせたくないので、できる範囲からしてました。」

「思いっきり根元にいるじゃん。」

「母上、私たち極めて無駄足だったのですか?」

「そうみたい。」

 ヨミも含めた全員が呆れた感じだった。

「で、最初は看板もわかりやす過ぎる程度にすれば、認識阻害と突破できるだろうと、露骨な名前を付けました。けど3年・・・反応なしですね。」

「…。」

 全員が押し黙ってしまった。

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