29-204 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 道中は基本職業談義
一応私の職業について説明をすると、どんどん私を見る目がかわいそうになっていく。
「野外諸子は、野外…野外活動全体に習性が入って、農作業とか、開墾とかに適正が出るんで、こういう田舎なら生かせるかなーって。」
「でも、力士…しかもその前が相撲取り、レア職業ですね。」
「参考にならんじゃん。」
「お前ら、絶対撮影禁止だからな。」
後ろを歩く少年たち3人に、大磯さんが念を押している。
「というか浴衣ってどういう意味です?」
「私の職業は、衣装により能力値がかなり左右されるの、最高ランクは一度検証して…上半身裸で廻しの時に97%まで上がるの。だけど浴衣とかでも55%とか出るから、基本はこれ。それにダンジョン内は日陰だから温度的に寒いから…浴衣が生命線なの。」
「浴衣と下駄…ですか。」
「そういう職業もあるんですね。でも装備を変えれないってかなりの不利職業というかハズレの匂いですね。」
「武器開発とかダンジョン内の物とか開発するって話で会社あるけど…私には恩恵少ないんだよね。」
現在ゴブリンとかの基本的モンスターの成分検査及び”現代社会で加工で成果が出る部位”の場所があるモンスターの探索も行っている。これはエルマさんの提言で、化学会社が急ぎで調査している。これにより各ダンジョンに提言を行うから…そうダンジョンに出る旨味のあるモンスターとドロップを決める研究なので
急ぎでやっている。
「タンク系ですかね。」
「一応スキルは防御系でこう見えてダンジョン内に限り固いんですよ。」
私が細腕で力こぶを作って見せるが…信用してないようだ。
「でも装備…他の物を付けちゃだめなんです?」
「ダメ…というよりステータスを無視するなら…最初の頃は防具を付けていたし、警戒もしてたけど、ステータスの伸びが他の人の3倍近くてその分…服装で軽減されるようで、素肌防御が付いて以来は、防具より肌の方が固いよ。」
「えっぐ…。」
「あたりですかねぇ…。」
それでも全員考え込んでしまう程度には私のスキルとかはハズレだと思う。
「野外諸子は屋外だったり、未加工の物品を使った戦闘に補正があって、どんぐりとか投げると…ゴブリンの腕貫通する程度に威力出ますよ。」
そう言って羽倉さんはポケットからドングリを取り出す、結構数がある。
「どっちでもいいけど、そろそろ2階ですよ。」
「分かった。後…大磯君、そろそろ構えて…ウサギじゃ逆につらいから。ここから…ダンジョンデビューするわよ。」
「はい!」




