29-189 N&D秋 格好の獲物
なんか、社員さんの一人が車を飛ばして和服屋にいき藍色の浴衣を用意してもらった。後の分はこっちで持っているのでそれに着替える。そして、武器工房から出てくると、従業員さんたちも、以外そうな顔をしていた。
「思ったよりきれいですし、ダンジョンに行くとは思えませんが?」
「仕方ないでしょ。これでも70%ぐらいしか出ないからね。」
「70%…。」
「とっとと行くぞ。」
「分かったよ。」
どっちが誘ってるかわからないが。夜の別府の中、ダンジョンに数人の男性と…夜の場合は職員が一名いて、社長がパスを見せると、全員が素通りした。
「こんなこと多いの?」
「多い。ここで頼んだ武器とか防具の多くを試し切りするためにここのダンジョンが大体職員の関係で5時閉鎖するんだが、6時からは地元向けにパスを持ってる奴とならタダで入れる。ダンジョンの傍にいる奴がレベル低いとか、それもそれで困るし、地元優先って事だ。」
「だろうね。」
そう言いながら、夜のダンジョンは暗く、明りもない。
「昼は…確か…電灯が通ってるんだっけ?」
「そうだ。後で聞いて吸収されると思ったが、何かよくわからんがよいって事になってる。」
まあ、ダンマスが許可してるって事だな。
「地元優先なんだ。」
「まあな、それっぽい奴も来るが…どっちにしろ九州に住んでる事は変わらんし、夜は観光客向けじゃあない以外は…って事だ。」
そう言いながら私は最前列を歩いているし、首にストラップを巻いて…首からスマホの明りで照らしながら進んでいる。
「あんた、手慣れてるな。」
「一応それなりにレベル有るんよ。」
そう言いながら、物陰から不意打ちしてきたデッサンゴーレムを無意識ではたいて弾き飛ばす。
「なんか、凄いですね。」
「そう?」
そう言い雑談しながら私達は2Fに着く。
「ほぼ昼と変わらんペースなのもおかしいんですけど、ほぼノールックて倒すとか。」
「一応アビリティというかそういうのがあって職業特性よ。」
そして、後ろの武器持った職人さんの数人がヒソヒソ会話してる感じだ。
「流石に…。」
「一応中級職業だからね。それなりには強いよ。」
「はい?中級?」
「そこから?」
元はこの職業は相撲取りスタートで10を超えると発生する上位職業であることを説明した。
「じゃあ、力士って上位職業ですか…。初めて聞きましたね。という事は戦士とか、その上もあるって事ですか?」
「あとハンデがきついほど、これみたいに能力は上がりやすいとかあるんじゃないかな。とはいえ100%やろうとすると上半身裸で恥ずかしいから絶対にやらんけど。」
「…確かに、見たくもないですね。」
「そこはお世辞でも恥ずかしいと言っておいてくれ。」
「いや、本気で。」
「なんで?」
「妻がいまして、そんな上半身裸の女性と一緒にいたとか言われると妻に殺されます。」
確かにそうだ。上半身裸の痴漢案件というかそれを聞いて、何も起こさない妻の方がおかしいわ。
「それはごめん。」
そう言いながら近くの扉を…。
「ひぃ!」
思わず私も…全員も声をあげてしまった。2Fのボス部屋にいたのは…。部屋にぎっちぎちのデッサンゴーレムだった。こんなの見た事無い。




