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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第17章 N&G (NEZIRO AND Dungeon‘s) 第一章
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29-175 N&D秋 最初はお偉いさんから回る。後回しは怖いんだって。

「一応アポ取っておいたぞ。」

「ありがとさん。」

「んで、一応先に近い方から回る。」

「どっちだっけ?」

 そういう事で今私達は車で高知市内の市役所の近くのある雑居ビルに向かっている。一応まだダンジョン庁四国事務所だ。予備予算があるために…この四国事務所はある。本来の目的はダンジョンで取れたものとかの研究、管理などがある場合やその情報の早期発見と陣頭指揮をとるのが役割だ。役割だというのは。今までいくつダンジョンが出来ても四国には我がガチャダンジョンだけだって事だ。しかもそれは秘匿されている。当然私達があいさつに行くのでさえ、その肩書きは使えない。だから相場ケミカルの方で社長に承認を貰って私達はお裾分けに向かっている。ただし、当然ダンジョンのある土地での地方事務所は大きい。がそんなものはないことになっている四国事務所は駐在員3名と嘱託…3名による狭い事務所が一部屋あるだけの…やめさせ部屋というのが現状だ。ついでにここに来た奴に出世は無い。というのが時美さん本人談だ。給料は出るし、時美さんは室長としての権限と暇つぶしでその辺の企業に…ギルドへの口利きと言いつつ様々まわっていた。実際は時美さん一人が仕事してる環境で…当然今まで潰されたダンジョンの中には四国の物もあり、その調査と案内は時美さんの仕事だ。今は減ったらしいが…そういう意味では秘密色の強い…官庁となっていた。そのせいで自衛隊とも仲がいいのだが…今回隠すことを決意したのも…時美さんの決断だ。それからこうなるとは思わんかっただろうけど。

「で、ここと。」

「最近ちょっと歩くのもだるいわ。」

「それは仕事柄あるまじきじゃねぇの?」

「だからだよ。だらけて歩く方が疲れるの。」

 そして、ビルに入ると名前を確認する。当然他の象徴とかの事務所や、関連会社が並ぶ。ついでに時美さんによると…ダンジョンに関わりたい会社は多くなく…ひどい話、開発してネット通販した方が早いので…この事務所をかませる意味はないのだという。そう言いつつ。エレベーターのボタンを押す。そして…皮肉にも両隣のテナントが入っていない…小さい中央の扉をノックする。

「いらっしゃい。」

「入っていいっすよ。」

 出てきたのは、時美さんの部下2名だ。そこまでは覚えているんだけどね。。

「これは…当社の関係者が迷惑をかけて…。」

 内部は事務机が6つあり、その内奥の所に二人だけいた。男女だ。その二人は出向組だ。時美さんも偉かったんだけど…上層部の不興を買ったんだろうか。

「いや、その辺はまあ…。いいですよ。」

 女性の方も呆れているようだ。

「あ、来たね、入って。でちょっとこっち来い。」

 奥から時美さんの声が聞こえるので、早速楢原が荷物の一部を取り出し…テーブルの上に置く。

「こちら、お裾分けでございます。皆様で。」

「おー。ありがとうございます。」

「いいっすか?」

「はい。」

 この間私は何もしゃべっていないし、楢原任せである。私が北意味…胸張って無いね。

「では。」

 奥の…室長室の中に入ると、そこには個人部屋でもあった。

「往々、来たな、早速。」

 楢原がお裾分けの…かぼちゃの煮つけを取り出した。当然箸もつけた。というか道中のコンビニで買ってきた。それを神妙に食べていた。

「ふむ…まあまあ美味いな。」

「そう言っていただけると、うれしいです。」

「これが例の奴だと思うと、凄いな。」

 実はこの秋の収穫物はある実験結果の偶発で生まれた物だ。単純にダンジョン外で持ち込んだ種の育成具合を確かめるべく。様々な野菜を畑に植えた。ダンジョンの説明によると土地にある土を魔法やダンジョンで補充しており、種とその周りには魔法やスキルの影響はないらしく、種をダンジョンでコピーしたものはダンジョンから出すことはできなかった。その差があるので、登録後、現在では出す方法を研究しているそうだ。只魔法での土の栄養は本当に野菜の育成にどう影響するのか…とかの実験があり、そこを三木原さんがしていた。これができるようなら…ダンジョンプラントという稼ぎ方も出来るわけで、ダンジョン側もこういう物品を買って販売する事で、利益が出るのか…どの規模なら損益分岐点があるのか。など様々お互い探っている。こうしてみているとダンジョンも会社みたいなものだな。

「美味しいですか?」

「君らも食べたのだろう?」

 時美さんはなんかおばさまではあるんだが、威圧感が凄い。

「今のところは害はないですな。植物ですので、食物繊維が絡むかもしれませんが。」

 というかお互い威圧感が凄い。楢原も気を張ってる感じだ。

「それなら…合格だろう。まあ、一週間は様子を見る。とはいえ…すごいな。」

「それはまあ…ですな。」

「これほどの物は…他のは無理なんだろ?」

「分かりませんな。最低でも東京、長野はいいでしょうな。隙間の有無は分からず。」

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