29-167 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 計算違いの世の中
まず当初の計画として周囲の森林に入って、そこで偵察をして…でダンジョンの拡張を考えていた。が…最初の問題として…今広大なブドウ畑を森と誤認した。だからまず目立ったのが最初の間違いで次に
自分含め偵察部隊が誰もダンジョンから出られず…しかも謎の鉄の箱を前に憶病なゴブリンは…気が付かれる前に逃げだす始末。…大方これ、ブドウ園の採取用の機械か何かの農工機を見て逃げ出したっぽいな。
それにそんな巨大な農園で、人がうろつくなら…これは討伐部隊が来ると判断して、構える方向に作戦をシフトしたらしい。ダンジョン側としてはまず”ダンジョン周辺の建物の意味”までは分からなかった模様。そこでこんな場所にダンジョンを構えてしまったらしい。
『確かに…これはまずいな。上からは余り人間に敵対するくらいなら、和平の道をと言われていた。それに知り合いがいればそこと連絡を付けて共同戦線を張るようにとも言われている。だからこそ…これは命令違反だな。』
そして、一応コンビニで買って来た周囲の地図を広げて説明していく。そしてダンジョン新設の位置と情報を説明していく。
『じゃあ今回はこのまま君たちを出した後にダンジョンを閉めて、ここに出せばいいんだな。』
『それで普通のダンジョン経営をすれば大丈夫だろう。』
『分かった。でも少し時間もかかるぞ、いいのか?』
『構わない。それに今回これももって来た。』
これは前の人にも渡した景品で”近くのお土産屋で買って来たそれなりに高い民芸品”だ。これ地味にダンマスにとって価値が高いらしく。これを燃料にダンジョンを作るらしい。
『でもどうするつもりだ。』
『ドロップは設置するが…ゴブリンを増殖させて増やしてからにする。流石に信用できないからな。討伐隊さkについては上層部と連絡する。』
こうしてまとまった会議はどうなるかわからないが、事情を察してくれた彼は…私たちがダンジョンを出た直後、出入り口を閉鎖した。ダンジョンが倒されたふりをしてもらうためだ。…ただ、彼に幸運あれと思った。これは事実だ。




