29-155 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 3番と4番
3番目はこれまたきつい…”神戸山ダンジョン”だ。聞くだけなら何とかなりそうとか思うだろうが…最悪な事にある旧家のリビングにダンジョンができた。そして…この旧家的にはこの屋敷を手放すことに反対した。ダンジョンの位置がばれればその屋敷を解体しないといけないがそれが…その地主を説得できなかった。何より…ここに不特定多数を入れたくない。そして…周辺地域の”地価”が高くて、ダンジョンが発見されれば地価が下がり、政治的にまずい事になる可能性が高い。だからこそ、政府側が非公開を決定した。という、裏事情たっぷりなダンジョンだ。当然…自衛隊も入れなかった。その旧家側が今ダンジョンで人を育成しているがその目安の為に調査が欲しいという。
4番目は”天草諸島ダンジョン”である。ここの問題は・・・問題ありきなのも怖いが。まず半分水没していて、趣味のダイバーが発見したんだが…漁協側が公開に待ったをかけた。というのも近くに五島列島のブランド海産物がある。それがダンジョンからのモンスターも来るとあっては…本来なら壊滅待ったなしだろう。がここで自衛隊の例の核爆弾発言が尾を引いた。ここで核なんて使われたら最後…いやダンジョンがあって使われると思われるだけでも風評被害で…経済被害は数兆行きかねない。そんな被害を補償できるわけもなく、自衛隊の派遣は止められた。が問題はもう一個あり、それが半分水没ダンジョンという事だ。冒険者の多くは陸上にダンジョンがあると思っている。が、この半分水没ダンジョンは…はっきり言って職業があろうが難易度が高い上に…偽装が完璧で…ダンジョンかどうか疑わしい。そこで調査のために…冒険者ではダメで私のような”鑑定スマホ”持ちでないと調査に行けないという。なお、海上自衛隊のダイバーに偽装しての派遣も検討されたが漁協側の警戒でダメだった。というよりも、これは偽装したオウルさんからストップがかかった。なんと海中ダンジョン専用ギルマスなる人がいて、その人がダンマスの恐れがあるそうだ。…そうなると自衛隊が突っ込んでも…勝てる可能性が低いのだという。そのモンスターの名前はスキュラ。全長50mの怪獣だと言っていい。そんなのがいる可能性がある…そうだ。当然そんなところに完全武装の海上自衛隊を送り込めば…ダンジョンとモンスターがばれ次第…漁協は大打撃どころではなくなる。というわけだ。ただし現在極秘裏に海上保安庁がダンジョンの周りを警備してそのダンジョンからモンスターが出るかどうか、監視している。早い探査で内部を確定して欲しいとの事だ。どのダンジョンも一筋縄でいかないじゃないか!




