7-13 掘り屋イツキ 動き出す山岳同盟。
「ほら戻るぞ…。」
ミリーたちは急いで、階段を駆け下りる、俺も後に付いていく、同盟員にこれの連絡をする、これは決定が欲しい内容だ。
「じゃんけん、」
「ぽん。」
ミリーとニャーコがじゃんけん?ここで?
「やった、私だ。」
ミリーが嬉しそうだがなんで?
「ニャーが行くのやーにゃ。」
「なんかあったのか?」
俺はタブレットを懐から取り出す。同盟専用SNSに連絡を入れる、近くのダンジョン領域からこっちに来るはずだ。
「…もしかして気が付かなかったの?」
「…イツキはニブチンにゃ。」
「どうしたんだよ。」
「私たちずっと死ぬほど怖かったんだから、あのハーリスだっけ、後、エレノア?あの二人怖くて。」
めったに見ない、ミリーの苦笑い顔だ…。
「え?」
「すごい殺気が時々来たニャ。あまりに怖くてニャーは足がずっと震えてたニャ。特にダンジョン入ってからニャ。」
「そんなスゲーのかよ…。」
この二人はレベルアップして以来どんな奴も自分たちを見る癖があって、押さえるのに大変だった。
「後、音がないって、あれ…誰か死んだって意味。3階のあれ…ほぼ一瞬で全滅してた。何やったのか理解できなかった。であれ私たちもこっそり…。」
「隙あらばッて感じニャ。」
二人は身震いして…やっとダンジョンに戻った。
「そんなわけないだろ、あの店主は優しかったぞ。」
「うん、だけどなんかちょっと冷たかった。…あの子も怖い。だから、神様いたっていうなら信用できるけど…。」
「だから次の付き添いはニャーがいくニャー。ただミリーは。」
「ダンジョンでじっとしてる。怖い。」
これは重症だな…。
「報告にしちゃあ、早えな!」
「ドルカス!」
樽のような体系の男であるが…実際酒も樽のように飲む、それがこの山岳同盟のトップ”土のドルカス”である。
「休みにいったんだろ?どうだったよ?」
「それがまずは相談がある、全員にこれを
樹は金色のカードを見せる、
「あれか、書き込みにあった”魔王軍”のギルドカードか!という事は…潜入…。」
「違う、これは神様のだ。」
「は?」
「これ、魔王軍だけじゃねえ…。魔界で使える…。」
「だそりゃ?」
ドンガルがギルドカードを睨むように見つめる。
「じゃあ、酒の準備しろ!」
「いや、それごと魔界に行く、そこでいい。同盟のダンマスは全員通れる。らしい、ただモンスターは通れない。コアは通れる。俺からニャーコも出す。護衛は俺が持つ。」
「…何考えてる?」
「とりあえず来てくれ、説明は向こうの奴にさせる、それからミリー。」
「何?」
「同盟員来たら、」
「行くように言っておくわよ。一日か、長いわね。」
「向こうはもっと長いニャ。」
「よく分からねえが、騙されてんじゃねえんだろうな?」
「それはないと思いたい、送り込んだ本人がいて、で騙すのか?ダンジョンの運営だぞ、相手。」
「運営?あれ本物いたのか?」
「だろ?だから行くんだよ!俺たちは今ビックチャンスにいる!」
「行くぞ。何があるか知らねえが、お前がそこまで言うんだ。」
ドルカスはズシズシと歩いていく…。その姿は土方のおっさんだった。




