7-12 モンスターにとってモンスターは食事
食事を終え腹ごなしも終わり…下に降りていくとバリケードができていた。その奥から…ゴブリンの匂いは独特だからな…。
「で、これがラストか…。」
「分からない、ハーリスどう?」
「階段は見当たらないので、ここが最終フロアです。奥にボスがいるのでしょう…。3のボスランクだと、ゴブリンで…ゴブリンナイトか、ゴブリンソーサラーですね、」
「3?」
これは僕たちだけなの忘れてた。
「これはモンスターのランクの話、ガチャとかに出るのは書いてないんだけど、実は魔界だと出るのに決まったエリアがある、その難易度で数字が付いてる、ゴブリンで3でそのボスがその上位。」
「ゴブリンの上位がいるのか…。」
ゴブリンが実は中位なので、ゴブリンの上のゴブリンヒーローは上位モンスターで全体的に強い。が、ゴブリンのレベルが上がると、実は職業の初期最大を超える、ので、そこで中位職付きが
生まれることがある、それが”ゴブリンキング”である、”王”は中位職業である。で、条件が狂うぐらい難しいがゴブリンヒーローになって、で、帝王の条件満たせば”ゴブリンエンペラー”
になる、帝王が”上位職業”だからだ。これに職業”勇者”も含まれる。なので、理論上は”ゴブリンの勇者”は産まれうる、後ゴブリンの”聖女”もだ。ここまで来ると普通のダンマス程度なら
数負けするレベルである。勇者でレベルが―という話が出るのこれである。
「職業持ちでしょうね…。どうします?」
「やる!」
ミリーが腕を振り回し、やる気だ。
「お前たち!俺たちの住処に何の用だ!」
その声はバリケード向こうから聞こえる、
「えっと聞いていいか?」
「何ですか?」
「ゴブリンってしゃべるのか?」
「上のはしゃべりませんでしたね。」
「上のは?」
「ゴブリンでも知力があり、教育すれば、人間御理解しますし、普通に話せますよ。」
これはリーメ君で検証してもらった。おかげさまで、鬼ちゃん率いる鬼部隊のほかに特殊ゴブリン部隊がいる、
「…なんか調子狂うわね。」
「だニャー。ここはモンスターらしく…じゃんけんにゃ、じゃんけん。」
「ぽん!」
ミリーとじゃんけんか…あっとミリーが勝ったようだ。
「すまねえ、ナオだっけ、あんた。」
「うん、」
「階段上がるぞ。ニャーコ。」
「はいにゃー。」
そう言うと二人は急いで上に上がっていく。僕たちも付いていく。
「エレノアに触発されたと思います。いしても慣れてるから、これも戦法なんでしょうね…。」
「なら、サーチだけ残して、確認取るように。」
しばらく走って戻るとそこには白い…肉の塊があった。
「あいつ、マザーアントでさ、でかいんだよ。で、それですりつぶす、うちのダンジョンの基本戦法だ。これと物量なんだよ。」
『どぉりゃああ!』
そして聞こえる轟音…バリケードに意味はなかった。そして、聞こえる阿鼻叫喚…少し階段から離れよう。その場に座ると、スロープの向こうを見つめていた。
「あれってさ、防衛用?」
「ああ、本当はな。ただ、短気なんだよ、あいつ、でさ、前に出ちまうんだよ。指揮もあるのにさ…。」
「ニャーは違うにゃ。」
まあやっぱりダンマス歴は長いみたいだ。やっぱり絆があるな。歓談してると、ミリーが上がってきた。
「終わったわー。ボスらしい大型いたけど、一緒に轢いちゃった。で、ちょっと軽くお食事をね。」
やっぱりこの辺はモンスターなんだ。
「味はどうでした?」
「まずいけど腹の足しにはなった。子供にあげる気はしないんだけどね…あのマグロとか言う魚もいいんだけど獣…バーベキューのあれって量産できる?」
やっぱり肉のほうがよかったか…。
「あれはカウだっけ?」
「いえ、醤油につけた、バークボアですよ。言われてた焼き肉のたれはまだレシピ完成してなくて、開発中です。」
「へぇ。今度作ってみよ。」
そして下に降りてみるとそれは無残な感じだったが
「生体反応なし、…これで終了の模様です。後は外に出ましょう。」
「やっぱり食べた後は、動くに限るわ。」
「食ったくせによく言うにゃ。」
「だって、動くと腹が減るんだから仕方ないでしょ?」
「そうなのか?」
「これもあるんだよね、ダンジョン内だと、魔素で食事の代わりがあるけど、外だと食事は用意しなくちゃならない。」
「これは今後の課題だな、覚えておく。」
そして少し歩くとダンジョンの入口に戻り…
「お疲れさま。」
「ああ、でもこれが普通のダンジョンか・・・。」
「インスタンスダンジョン、ランダムって奴だね。」
「ランダムか…。」
「めったに見つからないんだけど、ダンジョンの卵とも言われてる、ここからダンマスも生まれるんだ…。」
「そんなの潰していいのか?」
「ここはまずいかな、お隣にダンジョンだよ…。」
「分からんでもないな…。さて…。お、5250ポイントほどたまってる、」
流石に増えてるな。
「ついでにそれだと…金貨5枚、DP500だね、僕から銀貨2枚出しておくよ。僕からの依頼だったって事で。」
「あんがとよ。お前ら、これで好きなもの買っていいぞ。」
「やったー。」
「にゃー。」
「でもなかなかに渋いな…。」
「本来は稼いで使ってもらうエリアだからね、ここ。向こうで稼いで、こっちで豪遊というDPの使い道。」
「ああ!そう言う事か!」
そしてちらっと今来た入り口を見る、当然なくなっていた。そして店に戻るとライターと後、装飾品を買って行った。本来はエンチャントの素材用で、市場に行って買い付けたものだ。
「じゃあ、ちょっと同盟に連絡してくる。人が来ると思う、その時にあんた、いてくれよ。ギルドの説明する奴欲しいからよ。神様は…どうするかな?」
「分かった。まってるよ…。」




