29-121 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 ベラミー遺跡(3)
「どうだ?三木原さんが解析している間に俺達はここで固めるぞ、宝箱はどうする?」
「あれが採取ポイントだと思うんですけど、これ怖いですね。罠があれば。」
「そう言えばダンマスはこれに構築に一切かかわってないから、何が起こるのかわからん言ってたしな。」
男性陣が部屋の中に入ると、三木原さんは部屋の隅に陣取り、近江さんもその横で休憩する事になった。魔法の検証もここで行いたい。ついでい映像は撮った。ついでに個の鑑定システムちょっと有能なところがありダンジョン内の物に対してなら…撮影した映像の物に対しても鑑定が可能だ。但し”解像度不足”という表示で、近い位置での撮影でないと機能しない。なおさっき言っていた撮影班のHP読み上げは鑑定が成功した種族に対してのみ機能する。そのために、本気で欲しい。
「でだ。解析が終わるまでは俺達はここで待機する。モンスターには西川を最終手段として、一斉射撃で対応するぞ。」
「おう!」
楢原の号令の元…いやこれ…
「椅子用意したのかよ。」
「ここでこっちが落としたものが消えるのか含めて実験だな。ドロップは?」
「近江さんが一つ。後こっちがもって来たものは確認してないけど…でもそれいいの?』
「いいんだよ。座って休憩万歳だ。」
アウトドア用の椅子に座ってといっても…。
「椅子高くない?」
「これは大沢さん開発の見張り用椅子って奴で中腰の高さに椅子を合わせてあると同時に角度も調整してあっていつでも飛び出せる椅子なんだよ。ただし、戦争だと銃撃の的だからダンジョンでしか意味がないんだ。」
そう言う事ね、動かない監視なんて、狙撃の的だからね。その射撃の的を2つ用意して2人がパチンコを携え、座る。私は魔法の映像を楢原に見せる。
「これか、本当に何もない所から…というか周囲の土を集めて射撃?石にするのか?凄いな。」
「凄いんだけど頭も痛くなるみたい。で、近江さんが休憩している。」
「これは慣れないと魔法も使えないのか、でも無から射撃武器があるのは怖いな。」
「私も後退します?」
近江さんが立ち上がってるが、手にはチョコ?
「それは?」
「私が研究でよく使う…チョコのお菓子です。これを食べながら研究するので…これ、魔法使った後の頭にすごい効きますね。ギュルンギュルン来ますよ。」
「そうなのか?」
「どうも頭の糖分が凄い減ったみたいです。そうなるとMPと脳は関係があるかもしれませんね。研究してみたいですね。」
魔法になんか確信があるみたいだ。
「スキルもなんか、いろいろ使い過ぎると頭が痛いとか…聞きますし、研究のし甲斐がありますね。」
「来たぞ、」
掛け声を上げるとリッキー君たちがパチンコでモンスターを射撃してる。お、数発で倒れた。
「あの弾は?」
あんな茶いいってもしかして?
「どうも花崗岩ぽくってな。掘れたから弾に加工して撃ってる。でも本当にガンガン来るな。」
「でも弱いままですよね?」
「今は近江ちゃんに憑いてるシルキーのレベルに合わせているから、近江ちゃんはそのままでな。モンスターの種類から確定させたい。」
なんだかんだ言ってこの辺は研究者のチームだから検証優先なんだな。やっぱり。




