29-110 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 待乳山
それから、ユンボに苦戦しつつ道路のわきに側溝を作り、その脇に水道管を埋めそれをダンジョンから出たパイプと連結しダンジョン認証していく。説明によると、こっちの”研究所ダンジョン(仮)”側はこの編成を変える気はなく2F,3F、4F、ボスという試験室も変わらない。で、実戦は今後のダンジョン側に回してあっちが稼ぎダンジョンにする予定だ。で、1Fは300㎡というかなりの広い立地であり、3件分の広さとか農地付き一軒家の幅だ。ついでに我がリサイクル工場が250㎡なので、それよりちょっと広い。そう言われてダンジョン広いとはならなかった。戦闘できる幅の5mを維持すると地味に通路が作れる数に制限ができるので、大体よっぽど身長でない限り30分もあれば探索可能らしい。暗いって怖いね。私憶病だから。で、その1F部分は通路の幅を中央以外削って…3部屋のアパート部屋兼の研究棟、そして中央道路に件の店舗用スペース。・・・そして地下2階入り口これはカンヌキで扉を閉める原始的な鉄格子を設置してある。なおカギはこちら側だ。ついでに2Fから4Fは迷宮であり、ダンジョンでの戦闘シュミレート用になっている。やろうと思えばもっと深くできるそうだが、岩盤があり割るのには、強い魔法が欲しいらしい。そこで魔法かー。ついでに実戦型ダンジョンでは宝箱というギミックが置かれる予定でリスクがある代わりに、ダンジョンマスター側が設定した設定次第で何でも出てくる箱だそうだ。ただし…設定はかなり緩めでランダム性が高く、食事とか衣類とかの種別指定は不可能。使えないが、これをダンジョン入り口でダンジョンマスターが買い…こっちの生産可能アイテムを増やす商売もあるそうで、どんなマッチポンプやねんと思った。で、大沢さんたちの工具とかは工場で作り、流石に全会一致で工業用具はダンジョンに与えたくないので、プレハブの一階階段部分の待機室兼リビングを含め平和だった。
そしてダンジョン熱も冷めてきたと思われた12月中旬にある発見が日本中に知れ渡る。それが待乳山ダンジョンである。浅草のすぐそばであり待乳山の近くのビルの地下で発見されたダンジョンである。私達は地図を見てなんとなく察したが、当然自衛達が突入する…んだけどそこで、市民団体と激突する事になる。それが…東京大学ダンジョン学部率いる”ダンジョンを開放させる会”である。ダンジョンに敵意があるかわからないのにダンジョンと交渉もせずに学術的価値のあるダンジョンなる物を破壊しようとするのは間違えている。という物だ。そして国民の多くはこれを支持した。そして向島ダンジョンを開放しない国に対する不満も多く、その為にダンジョン潜航部隊も少数となり、偵察を行った。結果は…ダンジョンは消滅せず。しかもモンスターは角ウサギとスライムなるヘンテコ生き物のみだった。だが探索は2階層で終わり…危険生物さえいないという展開だった。が、ここで自衛隊が悪手を打ってしまった。なんと…ダンジョン入り口を爆破しようとc4爆弾を極秘に設置した。…がそれが何故か爆風は奥に届かず地面に大量の煙を放出させてしまい…それから成田闘争などに匹敵する闘争に発展する。何せ、国は約束を破り学術調査なしで破壊しようとしてしまったのだ。その為、次の日にあふれかえるダンジョン開放を訴える市民たちが押し寄せ…人の波で自衛隊を追い払い、市民団体がバリケードを建設し独占する事になった。…そしてこの行動は当然シビリアンコントロールが効かない事態として、政府も自衛隊を非難。その為にその市民団体・・・改めてその組織を”ダンジョンギルド”とした市民団体と交渉する事になった。その間にダンジョンに入った一般人はどんどんスライムを倒し、そして政府がひた隠しにしたダンジョン内職業に覚醒し…それが全世界に公開された。




