29-108 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 法律的には自発的に
エルマさんにあとで話を聞くと楢原の案を飲んで、1Fに向かう通路の一か所に3cmのパイプを通してダンジョン認証させ…私がその道中を公示する事になり…ええ。なぜか事務員がユンボの免許講習に行きましたよ。二日掛けて。実技も結構怒られるし…それでも何とか講習を合格して…免許を取ってきましたよ。但し3t以下なので、これで済んでますが…大きいのは扱いたくないし…しかたなく取ってきましたが…工事は春からになりそうです。今は雪も多くてそのショベルカーをレンタルして運ぶトラックが寒冷地仕様の奴が高くて…これなら春を待った方がいいとなりました。嫌食料買いに行かないといけないから結局街にはいきますし、エルマさんへのお土産は買って帰りますよ。でも…
「疲れた。」
「お疲れじゃん。」
その二日間の宿泊先は楢原の家…ともいえるうちの支社です。安いおんぼろ一軒家を私の会社の社宅名義で買ったものですが、いやあ、流石田舎。こういうのあるんだ。で、ここには時美さんも極秘のセーフハウスとして使っているらしく、あの人がダンジョン関連の書類を読むときにここに来るそうです。
「でもさ、ショベルカーとか。」
「雪かきでもいいんだぜ。」
「だってガチ高いよ。雪かきなら手でいいじゃん。」
「覚えてるか、道路の山の中、あそことか今年3m積もってんぞ。あれ落ちたらヤバいだろ?それに人がほとんど通らない今だからやれるんだよ。水流して水路で雪落としって奴をな。」
「そう言えば私は冬はガチで工場いかないで社長は実家に帰ったからね。」
「それ、よく怒られなかったな。」
「冬はごみ運ぶ業者側が春再開って事にしたから、サボれたのに。」
「仕方ねえだろ。」
で、春先の話をしたら、時美さんに説教された。いやあ、私も苦しんでいるからお前ら働けと。それ八つ当たりと思ったけどしかたない社長の姉で社長より偉い官僚様である。泣く泣く納得して(法律的には自発的に)トラックでショベルカーを山奥に運ぶ。ただし時美さん指定の車種の物をだ。念のためである。そしてギリギリ到着すると大体二日目も夜遅くについた。そこには鍋をダンジョンで囲む4人の姿だった。軽く殺意湧いたわ。
『いいではないか。やっとこっちも改装が終わったからな。』
「改装?」
「それで記念で呼ばれたんだ。昼から器具を下に運んでいたんだ。大型は社長待ち。だからよ。」
意味全然分からんけど。
「ま、飯食うぞ。後具財はどうした?」
「全部おじいちゃんたちから。害獣のジビエと後は畑の野菜だと。であとは味噌とネギだ。で、ねぎは欲しいとよ。特にオウルさんが興味示してた。」
『ネギ、欲しい。わがダンジョンに必要不可欠。』
ねぎを食しながらオウルさんが頷いていた。ついでにメイドさんはトッシー君に張り付いていた。
「後、連絡できるようにしたが…オウルさんは明後日には発つそうだ。どうも向こうのダンジョンをある程度改造して元通りにして時美さん待ちだと。」
「ガチ急じゃね?」
私も鍋をつついてみるが、確かにそこそこ旨味ある…硬いけど、
『向こうの状況もあるから待機して速く工事するために向こうで待つ。』
本当はおじいちゃんっぽい話し方の少女だが翻訳だとまともなんだよな。
『こっちも商談がまとまって、何とか黒字にできた。あとダンジョンは1Fは研究室にできるように改造した。2Fからがダンジョンで4Fで終わりだ。2Fが、スライム、3Fがウサギ、4F最奥にボスだな。
後階段ごとに銀貨ガチャを、そしてボスに金貨ガチャにした。後はエレベーターは増設の見込みがあれば増設するぞ。迷宮も一定迄は差し替え可能になったから改装は今後1F以外は簡単にできる。あと1Fに私の
店を作ったから来てくれ。』
は?情報過多すぎて頭がパンクすんよ。ガチで。
「多すぎねぇか?」
『私も暇だ。それにダンジョンの売り上げになるなら、実験込みで付き合う。』
確かに。
『開発にはオウルさんに助けてもらったからな。』
『こっちもいい交換ができた。商売はかくありたい。』
そう言えば商人だったわ。オウルさんは。




