29-107 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 使える者なら社長でも使え
それからもダンジョン関連の報告を会社の人にして、三木原さんと近江さんは武器とスマホを持って地下に降りて行った。ジョブをもらうためだ。そして報告をしていくと部長も社長も考えるようになった。
「そうなると、ダンジョンの物の一部は出すことができないと。その一つがファンタジーでいう魔石…とかか。それでガチャか。」
「はい。その実験も終わってませんがそれが終わり次第、ダンジョン移設…はかなり難しいですけどどうしますか?」
「これだと工事関係…ショベルとかの資格いりませんか?」
「それくらい取ってこい。金はあるだろ?ついでに帰りにトラックに積んでレンタル業者に言ってショベルカー借りて来い。んで、練習してからでいいそこの道含むこの辺は実は道路含め二つの山は下の村のおっさんの土地でな、ここの道路も私有地だから、工事はできるはずだ。3cmのパイプでいいならこっちがショベルカーでいいはずだ。それで誘導して来い。」
社長、そこまでやらせるか?
「いや…。」
「それくらい暇あるだろ?それに大沢さんも大丈夫なはずだ。それにあいつらには、今は遅延している”格安弾丸開発”に着手してもらう予定になっている。大量生産が可能な、ゴブリン程度が潰せる弾丸ならもっと廉価版で作れるはず。」
「おーい!終わったぞ。」
声の方を見るとへとへとの時美さんと、にやにや顔のオウルさんがいる。さすがに
「…というか、言葉が分かると、翻訳機も案外細かいニュアンスが拾いきれていないことが分かった。…で私だけじゃ動けないから、そこの馬鹿弟連れて…東京行ってくるわ。」
「何するんです?」
「地下構造図使って、…地下建設していい住宅地を一軒買う。借りてでもな。でもバレかねないからな。そこも打ち合わせた。んで、そこのダンジョンを作ってから…向島は完全に移転させる。こっちは今改装案を練っているそうで、追加ダンジョンは練り倒すそうだ。だから遅くなると。でもダンジョンマスターというのはあそこまで厄介か…。後、交渉が固まったから契約書も交わしてきた。だがまあ…。」
時美さんは座ってしまった。
「…その代わり厄介なことになる。楢原。符丁は教える。それが来たら…頼むぞ。」
「はい!」
軍人みたいに時美さんが指示を出した後、三木原さんと近江さんを置いて…ついでに段ボール4つほどの機器も置いて帰ってしまった。
「これの解析か…忙しくなりそうだぜ。」
「そうですね。」
私はあんたらの食事を作らないといけないと思うと非常に疲れるよ、今夜から。




