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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第17章 N&G (NEZIRO AND Dungeon‘s) 第一章
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29-95 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 相撲を学ぼう

 その次の日からは仕事が休みというか、時美さんがわざと一日取ってくれた。が、朝三時に私を起こすのは間違いだと思う。

「西川ちゃん。」

「何です?」

「調査員の人たちは今日は古巣にあいさつに行くから。その間に私達は遊びに行くぞ。」

 意味が分からなかった。が、1時間かけて突貫で準備して歩いてある場所についていかされた。

「西川ちゃんって、相撲好きだよね。」

「あ、まあ、そうです。」

 職業の件で実は詰まっていて、意味不明となっていてレベルが上がらなかったんだ。

「で、一か月前から調整して相撲部屋の見学を依頼した。」

「は?」

「相撲部屋の朝稽古を見に行くよ。で、相撲のちゃんこもごちそうになってこよう。」

「いいんですか?」

「後で色々買い物あるから付き合う。報酬よ。」

「分かりました。」


 ついたのは俗にいう月島の相撲部屋がたくさんあるとおりだ。独特の狭さと暗さがあり、太いというか大きい人たちがたくさん通る。そう言えばジョブで相撲とか貰ったのに相撲に関して調べる機会もなかった。

「で、ここね。」

 名前は言わないがそこそこ中堅の相撲部屋のようだ。

「おはようございます。でも女性のかたで、昔は女性の見学も多いのですが、渡す人が少なくて。貰えば接待もするんですが。」

 相撲部屋の前で出てきたのは一人の背は高いが太いとも思えない青年だった。

「よろしくお願いします。」

「講演会としてお金を出したからね。この子も楽しみにしてますよ。」

「よろしくお願いします。」

 二回礼をした。

「見学という事で、まあ、見てもらう機会も少ない、うちは中堅ですので資金もありがたいですが、女性が見ているというとみんな興奮するでしょう。」

 そして板の間に通されると、土俵があってそして数人の相撲取りが…。

「何してるんです?手を引っ張ったり、。」

「柔軟です。相撲という競技は土も固くて、しかも受け止める重量は軽自動車並みも多いんです。だから体を柔らかくして練習しないと、硬いと怪我をしますからね。相撲取りにとって柔軟は必須なんです。あの人なんか又裂きであそこまで広がるでしょ、あれが出来なくなると引退って話が出る程度には重要なんです。」

 関節…柔軟か。大事なんだな。

「おう!お前ら!今日は見学さん来てるし、ちゃんこ代も出してもらったからな!気張れよ!」

「はい!」

 そして、一列に並び、何か儀式みたいなものをして手を叩いたりしている。

「あれは何なんです?」

「精神統一ですね。あれで発揮をするんです。」

「何を?」

「そう言う物です。」

 そばにはちゃんこ番と呼ばれる人が座って解説してもらっている。色々独特な物があるんだな。後はすり足でのランニングやぶつかり稽古などこっちが見ても結構実戦的な稽古が多い。

「うちは他の稽古に比べて大学の先進的スポーツ医学も取り入れていて、休憩の他に飲み物も特殊な物が多いんです。後実戦ですね。あっちでは柔道の訓練もしています。体の崩し方は柔道に学ぶところも多くて。

実戦第一です。」

 なんか思ったよりも本格的だった。そして何より、これでも中堅だという話が怖い。

「でも中堅・・・ですよね?」

「十両に何人送り込めて、そしてあとは訓練と運ですね。」

「運なんですか?」

「強い人は強いんですけどそこからは世界が変わるんです。十両からは給料も出ますけどみんな落ちたくないからそこからが、命がけなんです。けがで引退とか場合によっては恐怖で動けなくなるとか、事故はいくらでもあります。その中で運がいい一握りが上に行けるんです。それ位全員実力が伯仲しているんです。そこで飛びぬけられないと…幕下なんて無理です。だからこそまずは十両。そしてそこからはみんな独自の練習なんです。」

 なんか厳しい世界だな。相撲というのも。

「なんか、木を叩くときとか。音大きくありません?」

 時美さんが指差した先は独自練習している十両さんの練習風景だ。

「それだけ強いって事ですよ。」

 なんか、何か引っかかる。何かだ。私の中の職業がそう言っている。が、ゴーストじゃあるまいし。そして、お昼くらいになるまで練習を見学すると後は十両7人により食事で、一緒に食事を貰った。時美さんがお金を出したので今日のはそれなりに豪華だそうだ。ついでにちゃんこ番の人は一時間前に退出し、数人のお手伝いさんと一生懸命食事を作った。

「食事も基本なんですね。」

「これも最新の栄養学と、代々受け継ぐレシピの組み合わせですよ。でもこうして食べているといいですね。」

「まあ、今で官僚の人でこっちに独自に金出す人がいなくてね。でも新川女史。なんでだい?文科省だろ?」

 親方も気になったようだ。私の為だと言われても困る。

「単純に一タニマチとして、日本人としてですよ。それに出した分程度は活躍していただけるともっと嬉しいです。後手配ってわけではないですがこういう温故知新も悪くないと私は思ってます。まあ、こういう活動でこっちに声がかかってくれればいいんですが。」

 しっとりと笑う姿は

「後これ、持って行きな。本当にありがとな。後皆。」

「ありがとうございます。」

 みんなでお礼を言ってもらった。どうも相撲も人が来てもらえるのが嬉しかったようだ。そして貰ったのは相撲さん絵柄のの浴衣と雪駄(草履)だ。後、こっそり近くの相撲用品店で、女性の競技用廻しと後は、草履、グッズを買い込んだ。これで装備の割合がどう変化するかって事だね。

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