29-58 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記R エルマ(5)
それから2か月は経ち、彼らは3Fも越えようとしてきた。はっきり言って、情報によると、どうも勇者大陸よりも広く、しかも数値によっては変な場所に飛ばされるために…ダンジョンを破棄して、やり直す組もいるようだ。その場合は”200万DP"を払ってやり直すことができるらしい。その為私は優秀らしいが、どうもダンジョンによっては最初から勇者に制圧されてしまい、自決を選んだらしい。この場所はかなり運が良かったらしい。その為200万のやり直しを連発し…場所を探らせているらしい。そして分かった…ダンマス同士の連絡方法…どうもお互いのダンジョンの名前をダンジョンモンスターに”口頭で伝える”ことで連絡が可能になるらしい。出入口は大きくしたいが空気から稼げるDPは非常に少ない。ただ、私も覚悟を決め、4Fのコアルームに立つ。…もう声が聞こえてきて…分かるのだ、すぐそばに連中が来ているのだ。マスターから預かった宣言状を持っている。ただ戦場での死者は常に死を覚悟しなくてはならない。なんかの拍子に襲ってくるのも多いからだ。
「よく来た!勇者たちよ!」
わたしは侵入者に声を上げるが・・・反応はない。そして
「!!!??。????」
3人は警戒していた。一応戦闘できるように…部屋だけは”日”の明るさにしてある、コストはかかるが、2倍の補正がかかるから。…いやまずは手紙を投げて…どうも魔王語は読めるようだな。良かった。後はあいつらが出るまで待機だ。後…絶対に居住区ルームは作る。そして保険確保のためにゴブリンスポナーを作成を指示され、ゴブリンスポナーと隠れる戦法を用いることにした。出入口はかなり変な位置に置くことにした。そして登録された生産パーツには透明な何かについて書かれていた。
『プラスチックフィルムTIPS:燃える水を原料にした化学物質。スライムと似た特性を持ち、透明な幕を展開できる。ダンジョンの壁在にすることも可能だが、衝撃耐性などは低すぎて、多大なコストがかかる。』
…透明な、いや気を付けないと見失いかねない薄くて透明な布だった。初めて見た。これは凄いな…この世界の物を手に入れればきっとマスターはお喜びになるのだ。




