29-39 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 私に交渉権はない
次の日、朝になっても二人は帰ってこなかった。
「とりあえず、隠し部屋探すか…でないと受け取れないし。」
不思議に思ったのが…実はマッピングして、それらしい部屋とかという存在がない事だ。というか1階から3回まで、すべて通路で、4階の扉でさえ異質だった。なのに、隠し部屋?そんなものがあるのか?
まずは丁寧に1Fの再マッピングを行う事にした。
大隊マッピングし直し亭1時間、どうにか…というか最初からあったけど…いつの間にか迷宮の様相が変わって、一か所だけどう見ても隠し部屋という場所が出てきた。方眼紙とかに書かないと出ないが、一か所だけおかしい場所があった。それが
「ここ、露骨過ぎない。」
そう、その場所は出入口真横だった。ただ、何処にあるのかわからないので、触ってみるが、全然わからん。いやこういうの苦手だって。
「でもガチ分かんねぇ。」
頭が良ければいいが、どうも頭はよくない、それは分かっている、いや、普通に地元の会社という事で、選んだ事務の私が有能であってたまるか。大体の位置だけ把握して、それから上に上がった。
「でもわかんねえ。」
こういう時は何も考えない方がいい。素直にウサギ狩りに向かった。と言っても、狩るだけなら実は3Fの方が効率がいい。どうもウサギは物陰に隠れて不意打ちするんだけど、3Fは木の影という物影がある。
で、ぶつかってきたところを蹴ればOK。
「そして…ないか。」
あれば、時々ウサギ肉があるって寸法だ。楽には楽なんだけど、攻撃を受けないといけないのと、スライムは考えなく突っ込んでくるので、警戒だけしていはこっちが乱される、なので警戒しつつウサギを狙う。
でもどうなってるんだろうね。こうして、一日バイトみたいにウサギを探す作業をして終了である。




