29-32 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 ダンジョンで恥ずかしい格好が強要される
ついでなので、ダンジョンに大沢さんについて来てもらう頃にした。レベリングの付き添いだ。
「でもすごい衣装ですよね。」
「…だからガチで、一緒にならんようにしてたの。」
私の衣装は今でもスポブラに廻しという、スポーツアマチュア相撲取りである。まあ、女性で相撲部もあるそうで、画像は暇な時に見たけど、その衣装と一緒である意味安心した。ダンジョンとかいう危険地帯にこの服はおかしい。
「一応2Fは楢原が言うには、HPがあれば体当たりは耐えれるから。レベルアップしないなら、ここで弾かれる…らしいですよ。でもHPは育ち方次第で、上がらないから、必ず戦闘職と一緒に潜れと言われました。」
「ガチで?」
「そう聞いてます。で、スコップみたいな打面広い武器の方がいいって。」
「打面って?」
「叩く場所の大きさだって。」
大沢さんはスコップを振って答えた。
「でも…。」
「倒し方は西川さんと一緒ですよ、体当たりされて、そこで倒れたところを狙って一撃です。」
「…でも見えないですよね。」
「分からないですね、楢原氏のレポートによると、体当たりされた後に倒れたところに叩けばいいと、HPがどうも”肉体に当たった衝撃を軽減するアーマー”能力に近いらしく、西川さんはそっちが大きいらしいのです。で、それは防具などで軽減できるらしくて…その開発の話をされました。防具で、HPのヘリを軽減できるけど、結構HPの減りは簡単に減るらしく。」
「そう言えばアタシさんざん体当たりされてるけど、感じた事無いわ。」
そう言えば感じた事無いわ。
「羨ましいですわ。楢原氏もここでHP削られて、今後を考えるとって話でやめたみたい。で、私が防具を開発すればいいのではって事で。」
「材料どうするの?」
私には関係ないけど、防具ある方が楽じゃん。
「それは楢原氏が…大方ここにある材料からひな形作れって話になると思います。後教本。探してくれてます。3Dプリンタと材料と、それに使い方ですね。今はネットが無いと情報得られないので。」
「あ、来たよ。」
私は最近だとステータスが上がり、ちょっとだけ痛いって感じになっている。モフモフ当たってもも不って感じで終わるとか。そんな感じ。
「暗闇でなかなか見えなくて運がいいですよ、可愛いから…躊躇しますよ。やっぱり。」
そう言いながら
「そして、…悲鳴もないから…でもやっぱり忌避はありますね。スライムとか、現実感が薄いと無いんですけど。動物だけでもきついですね。」
ガン!
「ですよね。」
やっぱりその辺も私だけじゃないんだ。私はもっとひどくて、足でけったりするから…感触がね。消えるとはいえ…ちょっと堪える。
「で、経験で、武器とか防具のひな形作って欲しいと言われましたけど、悩みますね。」
「どうして?」
「職業が多い上にその職業に対応した武器防具でしょ?既存を使った方がいいってなりませんか?」
「あ…ガチでだよね。」
「そうでないなら、オーダーメイドがいいでしょうし、それで型を作るのはね…。」
「ガチでわかるわ。」
「いや、西川さんがかなり異質なんですよ。装備ほぼ無理でしょ?」
そう言えば私そうだわ。私がガチで付けていい防具ほぼないわ。




