29-21 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 ダンジョンから肉が出ると潰れる会社がある
なんか警報器を付けて、同期させた後に今度は、盆栽ミカンを持って楢原がダンジョンに入るんだけど…
「それ本気か!?」
楢原が私の清掃を見て笑い始めたのだ。スポブラに下が廻しの状態だ。
「仕方ないでしょ。これが正装だから。」
「まあ、俺よりましか…部長が弓で、社長が非戦闘職で結構会社でへこんでてよ。で、職業の効果はダンジョンを出ないことが分かったんだ。が、これだと…自衛隊苦戦するって感じらしい。後これが本当なら…
民間開放は早いと判断してる。」
「どういう事?」
「よく考えてみろ。成長しない戦闘の旨い奴もいずれ…ステータスの暴力で駆逐されるか…開放した後で、戦闘職をスカウトしてダンジョン専用にした方が…自衛隊としても負担が少ない、どうせクランがあるんだ。そっちをダンジョン専用部隊と割り振って人を集めて元自衛隊にでも訓練させた方がいい。」
また職業の効果次第では…ダンジョン間で飲み…物資の運送ができるかもと言っていたらしい。
「どういう事?」
全然ガチで意味わからん。
「例えば、小説で有名な”アイテムボックス”とかあるだろ?それが手に入ればもしかしたらAダンジョンでいれた物をダンジョン出てもらって車で移動してBダンジョンで下ろせば、輸送できるだろ?たとえダンジョンでしかスキルが使えなくてもな。」
「あ…頭いい。」
「で、ダンジョンでドロップとか今度こそ…」
「出たよ。肉。」
「は?」
「食おうかと思ったけどダメ?」
「当たり前だ!ちょっと待て、まだ焼いてないよな!?」
いきなり凄い怒鳴るなよ。
「そいつを冷凍庫に入れておいてくれ。飯は別にあるだろ?」
「あるよ。」
「そいつは成分分析に掛ける。…明日又本社に行かないといけない。」
「すまん。」
「いや、大方世界で…自衛隊でもあるかもしれんが初めてのドロップだぞ。食べれるなら…ってどいつからドロップしたんだ?」
「ウサギ。2階の敵が普通のウサギだ。ガチで。」
「…ウサギ―。これ、食えるなら食肉業界荒れるぞ。」
「どうして。」
「無限に沸く肉だぞ。安い肉はそのまま今の畜産業を駆逐しうるんだよ。最悪畜産系は全滅の可能性さえある。」
「うっわ。」
「このダンジョンは地中に埋められても文句言えんぞ。がまあ、俺達が食う分はいい。できるだけ…ドロップは必要以上は回収しないでくれ。証拠が残っても問題だ。」
「わ、分かった。」
そんな国の…
「でも格安の肉なんて出ても問題なくない?」
「…ソーセージにしろ、ウサギ肉の味次第だな。毛皮、肉球、尻尾の方が価値が高いくらいだ。」
「なんで?」
「毛皮はアクセやクッションの外装に使うし、肉球は飾り。尻尾はお守りだな。結構人気あるんだ、海外では。」
「ふむ・・・なら頑張ってみる?」
「…ただ、もっと問題もある。日本に加工業者って…ほぼいないはずだぞ。材料だけあっても余るんじゃないか?ダンジョン産に何か特典でもない限り。」
「ウサギの毛皮で廻し作る?」
「無い無い。作れん。服飾系の職人うちの会社にいないからな。」
「じゃ、取りあえず飯会社で食ってから行くか。なんかある?」
「…ないぞ、」
「一往備蓄あるけど…夜はうちに帰るよ。楢原も泊めてやる。」
「ありがとよ。だけど、こっちが揃ったらこっちで寝るぞ。」




