29-18 N&D1・山奥ダンジョン奮闘記 結局山奥ダンジョンだけ生活
「確かにダンジョンだ、しかも職業がハンダゴテ師とか。なんというか…微妙な。」
「私もつい手にやってきたが、弓士だ。あたりにはあたりだが…。」
部長も社長も職業ガチャを終えて帰ってきた。一人は戦闘
「でアプリも見つかった。…で考えてる。」
「何をですか?」
「ここ、独占できないか?」
「どういう意味です?」
「どうもな、政府が接収して順次調査中で調べてるんだけどよ…どうも人手が足りない。んで、一階だけ調査してを繰り返してるんだと。で、今度はダンジョン収用法の関連で…ほぼタダで没収されるそうだ。土地は。」
「何なんですそれ?」
社長が、まじめに言っているが理解できない
「ダンジョンの周りの危険な土地は裁判所の仮命令でただで接収されて…後で見舞金の形でお金をもらって終わりだ。しかも安い。」
それ…もしかして…。
「ヤバくないですか?」
「数か所は工場で、数か所は地図ソフト見たら個人宅だ。大方…初期の買収金額で締結しないとダンジョン収用法の餌食って事だ。」
それ、だいぶ分が悪いんだけど。
「何だがよ。この職業の話は初めて聞いた。そしてモンスターもここは楽。って事は・・・ここはかなり貴重になる。と言いたいが…大方…何もないで終わる。」
「なんでです?」
貴重なのに何もないって何?
「ここが山奥過ぎるし、もっと近い場所でもっと条件のいいダンジョンもあるだろ?こんなところでダンジョン経営してもこっちに利益ねえ。それにだ…もし徴用されても…ここだと封をされて終わりだ、もったいない。」
「ここでスタンピードが起きても大したことなさそうですからね。」
こんな山奥でダンジョンがあっても誰も来れない。交通の便が悪いっていうのがもっと悪い。ここでモンスターが放出されても誰も来ないな、これ。
「そうなると、姉には悪いが…ここを報告してだれも得しねえ。が報告しないと…当然世間体が悪い。」
実は東京スタンピードの裏でどっかに本当はダンジョンがあってそれがいつの間にか攻略されていたとかという話があるのだ。という事は放置したリスクは社会的信用の欠落になるだろう。
「んで、取りあえず、合併して元に戻す話は保留する。ダンジョンについて決めた後にいろいろやる。とりあえず、楢原。」
「はい!社長。」
「すまないけど、西川の援護でここに出向頼む。楢原にはここの施設を改造して欲しい。…その設備は明日、極秘でやる。大川部長。西川。楢原。この件は極秘だ。ばれれば最悪…ここを取り上げられ…手錠もかかる。」
全員がつばを飲む。
「後、無茶な出費だけはやめてほしい。こっちが誤魔化しきれん。納税したらばれたとかになりかねん。それ以外なら、こっちから全面的にバックアップする。分かったか?」
それには部長も私も刻々と頷くだけだ。
「今日はここに泊まって…そこから帰る。後本当に済まない、西川あの男を退職させるためにここに一緒に送ったのに戻せなくて。」
社長が頭を下げるけど私は首を横に振った。
「い、いえ、大丈夫です、その言葉があれば。」
「苦労を掛ける。すまない。後…寝かせて欲しい。」
そう言い、社長は車の中で、仮眠に…行ってしまった。結局私はここでダンジョン生活しないといけないらしい。




