29-6 N&D1・序章 実験は他の世界で
そして全ダンマスに送られた今度のイベントはゲーム”悪の秘密結社基地シュミレーション・NEGIRO”だ。ダンジョンの取得等を実験した各員にサブタンジョン枠一個(上限)をコインにイベントに参加してサブマスター一人を派遣する。このダンジョンは”専守防衛”が固定となり、ダンジョンにダンジョンコアはなく、ダンマスの命のみが敗北条件となる。このダンジョン形式は自由に選択でき、ダンジョン領域の購入は不可能となる。但し”怪人”を外に出すことで、世の中にアクセスできる。がダンジョン以外では魔素は”一億分の1”しかなくダンジョンから出るだけで怪人はHPが減る仕様で活動費としてお金のほかに”魔石”を大量に持たせて活動させないといけない。また、魔法やスキルの効果も一億分の1でありレベルアップも発生しない。この間の人間のダンジョン内での討伐数を競うランキング形式となる。当然ダンジョンの外は”現代社会”であり、基地の位置はダーツで決定された地図内から任意の箇所となる。なお建築費用などは元ダンジョンから持ち出しとなるが、ダンマスや異世界人は全てこのイベントに投入できず、連絡は一か月に向こうの時間で4時間(分割可能)のみとなる。
「こんなゲームあるんだ。」
「私からしてもかなりマニアックだが。面白いストラテジー系ゲームだ。売りは悪の秘密結社から怪人を取り寄せ召喚できる点だが。」
教授もなかなか知らないゲームらしく、本当は悪の秘密結社としての能力とライバルの正義の味方エリアがある模様。だけど今回は各ダンマスのみの派遣型イベントという事で、ランキングもかなり大物モンスターがもらえる。という事にした。
「でもいいのかね、こんなモンスター出して。」
「これ位しないと、枠を切る判断はしないよ。それに…これを商品に出して、ちょっと活気つけたいのもあるね。」
出す商品はシングルモンスターの一体で稀にしか出ないちょっと特殊モンスターだ。
薄さ影TIPS:都市に住むという伝説級モンスターで隠者のように目立たない”スライムのような何か”である。銀色をしていたりしているとか、莫大な経験値があると言うが、先ず見つかった事例はなく、只餓死した死体が1万年に一度現れるだけという宇宙で最も謎に満ちた生命体の一種。性格などは不明でその存在さえ疑われている。
「この景品どうよ?」
「僕は出さないけど、みんなで出すなら止めないよ。ちょっと出し過ぎてるからね。」
実際の薄さ影は体長1cmほどの小さいスライムで超高速機動”と隠れる、音信、気配感知などをそろえたスパイ系モンスターだ。しかも軟体なうえにメタル系で固く特に強みがあるのは隠れる系などに特化したスキルが非常に強く、攻撃さえさせなければ見つかる事は稀でも存在しない。というモンスターだ。後頭もよく好奇心もある上に憶病なので、無駄に知識が豊富だ。但しシングルモンスターで人海戦術が使えないのが欠点なんだ。但しシングルモンスター自体千鳥万花で複数確認されている以外はほぼいないので、ここで出して差を是正したいという思いもある。そしてダンジョンの本当の褒美は現代社会を襲撃してのお宝だ。だからランキング無視して回収という手も使える。但しサブダンジョンのモンスターのスロットのサブダンジョンのダンマス以外の限界は10体これはかなり悩むね。開始はこっちで半月後として、その間態勢を整えてもらう事にした。仕込みも入れておこう。




