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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第16章 ガチャガチャマスター(第一編)
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28-68 GGMスタンピピード あいつを殺したくても経済的に殺せない

 私はある地方スーパーのバイヤーだ。バイヤーというのは他の地域とかの店を回りそこの商品をスーパーに下ろしてもらいお客さんに満足してもらう。その為に市場を回り、競りに参加し、安くていい物を探し出す仕事をしていた。そう言うところに数十年いれば当然廃れる商売も生まれる。スーパーでもそうだ。今はよくても明日には潰される。そんな商売真っただ中にいた。その中でうちのスーパーも地方では有名でも全国区ではない店だ。その為に

「バイヤーってそんな仕事なのか?」

「バイヤーの腕で店の売り上げが8割変わる。そういう仕事だ。だから、各卸とか生産者巡りも一人でずっとやってきた。ある意味私がそのスーパーを背負っていたんだ。」

「数は?」

「遥は知らんかもしれんが…県に23店舗。結構多いんだ。そこの統括バイヤーだった。まあだからこそ政治家とか、そう言う連中とも付き合いがあったんだ。」

「そう言うの社長じゃね?」

「社長の脇で、資料出してたのが私なんだ。当然目利きとかもバイヤーの仕事、卸に言って価格交渉するのも私の仕事。商品の割り振りは別だが企業と立ち会って新商品のプレゼン聞いて購入数決めるのも私だ。」

 そうなると、当然出てくるのが、落ち目の会社や落ち目の商売だ。いくらでもいる。威張っていた奴も全国区の巨大スーパーやコンビニに潰され落ちていくのもざらだ、いやこっちの店も当然狙われる。…わが社は落ち目。そう言うのは20年ぐらいはずっと聞いていたんだ。でもな、それをバイヤーは商品のプレゼンとか方針のプレゼンで踏みとどまってどうにか生き残る。その腕があるから地方スーパーは強いんだ。開発も一枚かむ場合もある。

「落ち目の企業・・・。」

「今のダンジョンの状態がそれだ。今は金がある。が、上は強大なうえに今後を考えても安泰とは言い難い。なら新しい産業で勝つしかないだろ。」

「戦って勝つとは考えないのか?」

「戦って勝つってどうするんだ?相手を戦争で潰しても大方、本来得られる独占利益が相当目減りした分しか残らんぞ。ダンマスが死んで時山田の貨幣が消えたとしても今度はもっと巨大なマイナスが来る。」

「どういう意味だ?」

「私達はダンマスが消えたらダンマスが作ったものが消えたらどうなるか…分からないんだ。が、仮定する二つとも最悪なんだ。まず時山田が残った場合…金貨銀貨をあいつの事だ増産しまくって、買い物しまくるだろう、それだけでダンマスとして強くなるんだからな。そしたら貨幣の価値が急落しスーパーインフレが来る。」

「それは聞いたことあるけどやるのか?」

「やるだろうな。で次が、時山田が死んでも残った場合はそのインフレが残るから…貨幣の意味が消える。引き締めに数百年か千年単位で回収を続けるか、強硬策しかない。」

 遥さんも私も簡易に想定するぐらい、最悪なんだあいつは。

「で、次に消える場合・・・・こっちがもっと最悪だ。例えばあんたが金を持っていて急に一部を残して消滅したらどうなる?」

「あ…。」

「そう、貨幣はいつか消えると思われて、貨幣自体の信用がなくなり貨幣経済が崩壊する。」

 あのチンピラみたいな沸点の人間が貨幣経済を操れるだけの能力があるとは思えない。

「でも今ならいける…でもないか。」

「キャラバンを率いていた事から今までの支払いは能力でやっているんだろうな。」

 もう、手遅れなのだ、最初から。まさかこんな予想外な地獄が来るとは…私も遥さんも頭を抱えた。あの時山田をどうにかしない限り私達は沈む。 

「ただし私達にはパンドラ牧場がある。だから、…死にはしないと思うよ。死にはね。」

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