28-秋SP10 GGMスタンピード 私に替えは無い
次の日は、すっきりと起きれた。どうもほぼ一日寝ていたらしい。これからもまだ困難があるというのに…。
「あ、エミル様。」
ちょうど登校中の女子たちが…牧場の敷地内に入っていく。
「昨日は見かけなかったけど、大丈夫?」
「うん、大丈夫。ちょっと色々あってね。昨日は、早く寝ちゃった。」
「そうなんだ。朝のパンが美味しくて。」
地味に…今提供しているのはダンマス基本セットの固いパンと薄い塩のスープセットだ。昨日のパン粥もこれだった。まあ菓子パンのパン粥とか想像できん。でも、これが銅貨一枚で出る。これがかなり旨味がある。只腹を満たすだけの食事って奴だ。ダンマスにとってはこれは屈辱の食事というらしくこれを脱するのが…最初の収益目標らしい。だが…地味に
この世界の普通の人間は結構健啖家というか。よく食べる。異世界との差…これはモートリアもエルフもそうだが…一日5食は食べる。朝、10時、昼。おやつ。夕食の5食だ。その度に
食事を一人10DPづつ出していることになる。これが結構施設維持費との兼ね合いで結構な赤字となる。そしてこの食事をさせている限り…あの鉱山都市の食事より貧しいので反乱の危険性を捨てきれないし、もっと食事にDPを裂かないとDP収益が上がらないそうだ。
「みんな頼りにしてますから…早く良くなってください。」
そう言って、会釈をすると女児たちが、学校に向かっていく。本当に…どうしよう。
「大丈夫か?」
「あ、ガルさん。」
「急に色々あって…大変なのが分かるからな。狩りもそこそこ取れるけど…3000人を支えるほどじゃあない。早く対策を立てないと…。」
「そんな少ないんですか?」
「マッカナ森に行った。女児のパンモンによる採取の方が総量で多かったぐらいだ。」
それなりの数は稼げているようだ。、
「女性の方はどうですか?」
「問題は都市を取り返すまでは…手伝いという形だが…怪我をした男性より女性のほうが働けるとか…いがみ合いも多くてな。時々けんかも起きてる。やること作らんともっとひどくなるぞ。」
なんかヤバい感じになってきたようだね。でもバイヤーでそういう経験ないんだよ。本気で。と言っても為さねば成らんなら為さねばならん。四の五の言ってる場合じゃない。
「とりあえず男性女性は、やりたいことを聞いておいてください。食料は私達が何とかします。」
「すまないな…キャラバンの護衛達とか、手伝い達が…身の危険を感じる程度には…治安が危ないからな。エミルちゃんが大変な事は分かっているが。」
いくら腕が立つ護衛だろうが…3000人の暴徒を前に勝てるわけじゃない。
「何とか考えてみますよ。」
相手が身勝手と分かっていても…気を使ってくれているのは分かる。まずは設定を入れて確かめてみるか。




