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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第16章 ガチャガチャマスター(第一編)
1510/1804

28-11 GGMスタンピード 予想外に予想外が重なる瞬間?

 実際次の日は確かに囲む人も多かった。がそれだけだった。がその次の日にはなぜかぱったり人が来なくなった。…タイミング的には今しかない。装備を確認すると、エルマに杭を持たせ私達は事務所を出た。郊外に杭を打って、建物を入れ替えるためだ。が、現実は…私達の予想外を通り越す内容になっていた。


 お坊ちゃまがガチャをガンガン回した日の朝に…鉱山である事件が起きる、鉱山夫が緑色の人間”苔人”と呼ばれる人間に襲われたというのだ。それが噂になり始めると、次々に目撃例が報告される。そして、事態を重く見た都市国家の長は次の日に坑内調査に乗り出す。がこの段階で、自分たちも襲われるかもしれないと、多くの商人達が避難を始めたのだ。その波に私達も乗って外に出た。元々この都市国家にいる人間で”地元”という人は稀なぐらい、ここで発掘される銀を買いに来る商人達でごった返したが、その人の多さゆえに補給で休憩する人々が町で暮らしていたのだ。がそれが盗賊よりも訳の分からない苔人の噂は…しばらく銀が取れないのもあって、高騰が理解できた。そう、この話を持って売りに行けば儲かるのである。その為にこの地に集った商隊の多くは人をかき集め、出て行ってしまった。

「というわけだよ、ここで今いるのは商隊に捨てられた連中だけさ。」

 例のじいさんにドリンクをおごりながら、今の事態を聞いた。余りに人気のない通りに逆に驚いたのだ。

「そんなに逃げるんですか?」

「まあな、あんたも捨てられた口だろうがここは水がまずいからな。休憩するだけなら他所がいいだろうよ。ここの銀と取引したくて商品を持って行くだろうが…ここが安全じゃないならいる価値はないってね。」

「でも人はいるんでしょ?」

「けが人が多くな、鉱山夫になる奴の多くはここで商隊に捨てられた連中だ。盗賊や獣でけが人は絶えないからな。そして人を売った金で近隣で人を買うんだよ。」

 あまりいい顔できない内容だったが、ここは中世なのを忘れていた。ここでは人買い、人売りが平然と行われているようだ。

「でも…どうなりますかねぇ…。」

「知らんと言いたいが、数日で何とかするだろ、今後来る商隊もある、すぐに解決しないと不味いだろうな。」

 私は立ち上がると、少し多めの銀貨をテーブルに置く

「すまないな。」

「いえ、では。」

 私は歩いて出口に向かう。エルマも一緒だ。

「…苔人ですか。」

「予想はつく。さて、出て実験して。それが終わったら。」

 衛兵に軽くお辞儀すると、速足で街道を外れてわき道にそれる、こういう住人はこの辺に多い。特に薪を拾ったりするためにだ。私達は、森に向かって歩いていく。意外と遠いんだよな、、ここ。

「でもなんで?」

「ゴブリンだよ、きっと、」

 周囲を確認捨て、人がいないのを確認して話し出す。予想はできていた。遥さんが、準備できたから実行したダンジョン建設だろう。

「マスターが!?」

 エルマの顔も明るくなる。

「だろうね。でもそうなるとここで生活するには、しばらく街に入らない方がいいと思う。」

「どうしてです?」

「カナリア代わりにされる可能性がある。子供を前に歩かせて、危険を確かめるって奴だ。」

「あ…。」

 逃げる奴は昨日逃げたんだ。だから家の周りに人がいなくなった。そしてダンジョン運営がなされれば、本来は人が集まるだろうが、元々ダンジョンの前の方に利益があるなら、ダンジョンはどんな旨味があっても前にある”確定利益”を優先すると見ていい。銀鉱山というのがまずい、金とか、銅、鉄なら美味しいがこうなるとダンジョンを偽装するにしても銀は加工しやすい”余暇商品”的立ち位置が多い金属で金や、銅、鉄などの生活に連なったり莫大な価値のある金属ではない。となると閉山する可能性の方が多いのだ。

「なんか渋いですね。」

 森に分け入り、しばらく進まないと…

「ごめん…おぶってもらっていい?森までも遠いから。」

「あ、はい、わかりました。」

 そう、森に向かいたいんだけど、周囲が荒れ地で、見える範囲の森まで…後一日かかりそうだった。

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