27-34 あえて普通の勇者の学校編 世界外からくる何か
「現状確認に来ました。これは…すいません。デバッグミスの可能性があります。」
少女はこっちを見てそう言った。
「このスキルは隔離調査します。」
「どういう事?ハーリス。」
「…現在、上が慌てています。何か…システムにエラーがあった模様です。」
「システムエラー?」
なんだそれ。
「不明ですが、スキル関連スキルは厳重管理しているのですが。どうも…その中でこれはありもしないスキルの模様です。」
「はい!?」
ありもしないスキルなんてものがあるのか?
「使用され、システムに不明なアクセスがあったので、確認できた…ぐらいです。」
「…という事はそちらが全部悪い…でええのか?」
「そう言う事になります。この度は申し訳ありませんでした。」
少女が頭を下げる。
「補填に関しては…検討させてもらいますが…被害甚大につき……。」
「私が処理するわ。流石にハーリスちゃんでは重いからね。」
!一瞬何かぶれた感覚がすると…そこに…一人のいや、形容しがたい美しい女性がいる…???
「で、リンベルト君のスキル…は現在…不明なアクセスに浸食されて…私から干渉できないのよ。与えることはできるんだけど、戻すのは不可能みたい。」
「どういう事じゃ?」
「その部分に穴が開いて…そこが落とし穴になってるみたいなものかな。いくらスキルを渡してもそ部分だけが消えていくの。だから戻しても、むしろスキルが消えるだけよ。で…。」
女性はずっとこっちを見ている。
「で…うーん…で…これかな…うーん…まあいいか、これで、どうにか復旧できたけど、今まで持ったスキルは取得不可能になってるのが変わらないわね。代わりを渡してもいいんだけど…。
そこが浸食されれば後…。仕方ない、こうするか…。」




