27-32 あえて普通の勇者の学校編 スキルでさえザマァされる勇者の図
通されたのは、応接間だった。そこに俺たち3人が座り、
「ギルド長とかじゃないの?」
「ハイエルフの中のハイエルフである私達13名は基本権限か違っても大体同列なのよ、まあギルド長とは、もう話が通してあるし。」
「ハイエルフの中でも選ばれたと?」
「そう、ハイエルフの中でもネル様に仕えられるのはごく少数。後侮辱すると、叩き殺すからね。あんたでも。」
なんかエミリさんは気性が荒いみたいだ。
「ふむ、それはすまんの儂も気になっただけじゃ、勇者が来るとギルド長とか来るのかと思ったからのぉ、定番じゃらかの。」
「それは大丈夫よ。後、基本皆エルシュウッドにいるから。外で動く子は少ないの。あたしとかは…森に入ると燃やしかねないから…基本帰れないんだけどね…あっとこれ。」
エミリさんが無造作にオーブを2つ置いた。
「これが、スキル売却。」
受け取ると早速使う。
「でのぉ、追加でも一つ頼まれてほしいのじゃ、由羅川殿を呼んでもらえんかのぉ。」
「どういう事よ?」
「スキルの検証じゃ。後、もしかしたらスキル売却はもう一つ欲しいかもしれん。そこは覚えておいて欲しいのじゃ。」
「…分かった連れてくる。ちょっと待って。」
「どういう事だ?」
「スキル売却じゃろ、その文章じゃぞ、もう一回見てみい。」
スキル売却 (特質系) 自身のスキルを対象に割譲できる、 勇者+称号勇者専用 必要Dp720
この文章のどこがおかしいんだ?
「ま、やってみるのじゃ、儂が全部責任取る。」
そしてずっと聞いてもはぐらかされる中…由羅川さんがやってきた。
「ドランさんがお呼びと聞いて…何でしょうか?」
「うむ、スキル売却の実験に付き合って欲しいのじゃ。後、モノクルを一つ買いたいのじゃ。」
???ん???
「いいわよ、これね。でどうするの?」
「リンベルト、おぬし由羅川さんにスキル売却を使うのじゃ。それが実験じゃ。」
「わ、分かった。いいですか?スキル売却!」
その瞬間…俺からすべて何かが失われた感覚がした。
「…やはりの。検証成功じゃ、由羅川さん、お主のステータスを見てみるのじゃ、おぬしの所にリンベルトのスキルがあるはずじゃ。」
「へ?ええ?」
ちょっと待て!これもしかして!モノクルをひったくると…ああ…やっぱり…。
「そうなのじゃ、このスキル、大方トラップスキルなのじゃ。大方…全てのスキルを割譲したのじゃ。すなわち譲ったんじゃな、そして自分はスキルが0になる。」
「はぁ!?」
これには由羅川さんも、エミリも顎が外れそうな…メイトリーさんも一緒だ。
「よく文章を見てみい、自分のスキルを割譲する。個数が書いておらんじゃろ。これ文章そのままだと全部渡すんじゃ。」
ああ!!そっか、そこか、そう言う訳か!
「での、大方相手が誰でも使えるんじゃがの、消えた理由は”スキル売却も割譲するものに含まれておったのじゃ。そして勇者の多くは勇者専用スキルがあるのじゃ。…大方それ事全部渡した処理の後に…相手にそのスキルを使う事が出来ないから、そのスキルが消滅したんじゃ。じゃから、勇者相手にしか…交換とかは成立せん。そういうふうにできておるんじゃ。」
「ちょっと待ってよ!そんなスキルあったの!マジヤバい!いや、ガチヤバい!責任問題になっちゃうじゃん!」
「…でどうするんだこれ?」
「わしかいくつか…。」
「いえ、大丈夫です。よかったですね。リンベルトさん。手を握ってください。」
由羅川さんが手を差し出す。…その手を握る。
「私にもスキル系があるんです。スキル譲渡です。」
ん、似た感じのスキルだな。
「最大で2つだけ、数日掛ければ全部返せます。が、そんな無茶なスキルあるんですね。」
「消えたと言った時から考えておってね。消えるには必ず条件があるはずなのじゃ。そのくせ分が少ないじゃろ、引っかかる位置は勇者専用しかあらなんだ。」




