27-31 あえて普通の勇者の学校編 冒険者の負債
その日の夜、俺はベットに寝ころび考えていた。スキルを足すという事だ。商談とスキル売却。意味が分からない。どっちがいいのか、スキルの意味は…。分からない、只俺としては…スキル売却より消滅しなかった商談が欲しい。そう思った。が、商談って化けるのか?次の日に、メイトリーさんにお茶の入れ方を指導していたドランに聞いてみた。
「ふむ。そうじゃのぉ、大方…お主と一番相性がいいのは商談じゃ。まあ、漢やマッチョもいいんじゃが。これは…大方外見が変わるのじゃ。だから危ないのじゃ。で…商談は商談ができるだけじゃ。普通に聞けば意味はないのぉ、どうも後で南に聞いたら、その勇者は他に光魔法を持っておってのぉ。そのスキルを使う事はないまま…死んだらしいからのぉ。」
「ただ、スキル売却が気になる、そっちをお願いしよう。」
「うむ、メールで依頼をレベル2個分のオーブで受けるのじゃ。」
「そのようにいたします。」
メイトリーさんがたどたどしい手つきで。ギルドカードのメール機能で、文章を書き始めた。
「でもなんで、スキルオーブ二つ何だ?」
「いくつかあるがのぉ、特異系のスキルの多くは”ザマァ”が仕掛けられておる。最初はどうやっても使えないスキルに偽装するのじゃ。そして最終的にはすさまじいスキルになるが、勇者系スキルの特徴じゃ。只のぉ、ギルドは良くも悪くも、勇者”管理組織”じゃ。勇者が弱ければそれでいいのじゃ。」
「ギルドに来て欲しいそうです。そこでお渡しすると。」
メールの返信は早いようだ。3人で歩いて…ギルドに向かうと…よく考えればギルド商会本店は初めてだ。付属のカフェがあり、広い…村1個入りそうな広いエリアにずらりと並んだエルフたち。全員が制服を着ており、現代の銀行を思わせる、
「凄まじい広さですね。」
「ここで全世界にゲートやら、国家相手の商売をする本店じゃからのぉ。確かに…大きいのぉ。」
俺たち3人がお上りさんで回りを見るが…よく見ると冒険者ギルドあるあるの飲んだくれた冒険者とかいない。そして待っていると、エミリさんが歩いてきた。
「やっほい、こっちねー。」
思いっきりフランクだが…実のところこの人…ネルさんの直属の部下でハイエルフだそうで、特殊案件専用の受付さんらしい。…要するに勇者相手専用だ。
「そう言えば、冒険者は見ないんだけど?」
「ああ、それね、ほら、ギルドカードから依頼受けれるじゃん。それにここでの依頼の多くはカンパニー向けの大型案件が多いのよ。例えば街道整備や、街道警備。後は商談サポートとか。そう言う大商人とか大口専用なのよ。個別はこっちのカードから依頼が見られるから、ここでは張ってないの。ここでは冒険者登録はするけど、依頼表はないの。」
「定番スキーなのに、そこはないのかのぉ。」
「うーん。その辺で実は勇者と騒動があって、伝票とギルドカードと2つ依頼を受けられる方法あるでしょ。それでバッティングした事があって。それ依頼受ける際はギルドカードからのみ。それにそこの喫茶店
高いからさ…大抵は安酒飲める・・・市街の外の安宿周辺で。」
「ん?確かにあるがのぉ…あれより確か…内側の方が安かった記憶があるがのぉ。」
確かに…カードさえあれば
「それがあの辺は…金さえあれば泊めるっていう犯罪者の温床でもあるのよ。内部はカードとかの管理がしっかりしてるからね。で、元は門限破った冒険者がそこで野宿して、その野宿跡を放置したらそのまま利用する連中が多くてさ。そしたら、自分たちで建物たてちゃって…その頃にはカンパニーの負傷引退の話があって…あそこで働いている引退者の保護のために放置してるの。」
なんか身につまされる…冒険者の負傷引退か・・。




