27-27 あえて普通の勇者の学校編 鑑定の様子がおかしいのはもしかして…。
「これはお姉さま。」
ドランは片膝をつき、礼をする。
「…勇者関連で見張っていたけど…そんな本あったの?」
矢継ぎ早に質問していくな…リューネさん。
「これはたまたま見つけたまでにございますのじゃ。ないならないと思っていたのでございますのじゃ。」
が、流石にリューネさんも来て…ナギサさんも半分臨戦体形だ。
「じゃあ、何であると思ったのよ?」
「それは…鑑定なのじゃ。」
「鑑定?」
「井原が言うておった。鑑定には怪しい世界の物語が混ざっておると。どう聞いてもない場所の物語。そして鑑定にある話の一部は聴いたこともない由来ばかり。という事はもしかして…召喚できるモンスターに自分たちが全く知らない他の世界の物も混ざっていないのか?って事のなのじゃ。ならそんな物品が混ざっておっても何の不思議もない。という事じゃ。」
それには全員絶句していた。鑑定のあれも確かにそうだ、魔法付き一角ウサギが絶滅した?いるはずのない生き物が絶滅したってなんだよ?確かにおかしい、蟻もしない歴史の話?
「ただの、儂も含めダンジョンに来れる人間がおらんと、ダンジョンの宝箱をダンマスが開けられる回数には制限があるのじゃ。だからこそ、宝箱発掘には人間が必須なのじゃ。それが置かれた部屋?当然見るのじゃ、それがあるなら…見て見たいのじゃ。もしかしたらドラゴンが主体だった世界があった可能性もあるのじゃ。そうでない可能性ものぉ。」
その言葉に…リューネさんさえ止まってしまった。鑑定にそんな謎があると考えたことはなかった。他の世界の生き物が複数混ざっている。
「もしやその手掛かりがあれば、複数の世界の手がかりがある可能性があるやもしれないのじゃ。お姉さま。」
ただ丁寧に語るドランに…
「他、確かにそうね。疑って済まないわ。」
「そうでございますのじゃ、魔法講義含め…お慕い申していたのは事実なのじゃ。」
なんだ、どういうことだ?
「という事はハーリス殿は精査していないのか?」
「分からない、確認してくる。もしかして発見があるかもしれないから。すまないわね。後、授業には参加するから…今回のはある意味ターニングポイントだと思っているわ。」
「わしもそう思っておりますのじゃ。」
「じゃあね。ドラン。」
そう言うと、リューネさんは急ぎ足で帰り、それになぜかナギサさんが付いていった。よろめきながら…ドランは立ち上がる。
「さすが…始祖じゃ。儂では抵抗できん。」
「どういう事だ、どういう意味だ?」
「まあ、これは講義室に向かった席の暇時間で話すのじゃ。今回の講義は…わしら以外は皆参加で、ダンマスが多く参加するのじゃ。」
「…そこで聞かせてほしい。何が…さっきあったんだ?」




