27-3 あえて普通の勇者の学校編 ここまでのテンプレ味わうと怖くなる。
「おい、ぼうす。運が無かったな。」
男性たちは俺を取り囲む。
「そっちが抜いたんだ。文句は言うなよ。」
名前:リンバウト・グランオーシャン(鷹崎一・たかさきはじめ)
職業:勇者LV40
HP:71
MP:284
STR:94
VIT:578
INT:772
MID:522
AGI:122
MAG:7864
AGE:5
スキル:詠唱LV9、魔力操作LV8、光魔法LV6、剣術LV4、生活魔法LV4,勇凜LV3、大物殺しLV3、勇者の力LV3
称号:勇者 異世界からの転生者、異世界大好きっ子、貴族の息子、きき酒定2級、孤独を愛する者、聖女認定勇者、お坊ちゃま、再び咲く青春の花
所持金:銀貨25枚、1022万GP(金貨1022枚相当)
装備:普通の服、紋章付きの小型ナイフ、、
PT:メイトリー
流石に登校時に目を付けられ、男性3名に囲まれるとは…学校だと油断して武器を持ってこなかったのがまずいな。ナイフを抜いて見せる。が向こうは刃物だ。ただ、不思議と冷静でいられた、あの時の、バイラード狩りの時のような怖さはない。只油断はよくない。
「ぐ…。」
しかもここは学校で、確か…お互い暴力は基本全部両成敗扱いだったと思った。なのでバリアだけを張る。
「何だ!?」
「死ね!」
いきなり権をバリアに叩きつけるが…これは光魔法LV5のバリアだ。光の膜が自分を覆う。但しMPの消費が激しく長い時間は展開できない。がこれでも十分だ。
「なんだと!」
「おい、アドラー。」
「何でしょう、ミゲル様。」
「…あの生意気な奴を殺せ。そのゴーレムを使っていい。」
「それはちょっとまずいですぜ。ここはリンシュメルト、本国とは…。」
「だから命令に従えないのか?」
「そうとは・・。」
流石に御者、いや魔法使いだろう彼は、慌てている。
「おい、お前ら何をやっている!」
声の方を見ると衛兵らしき数人がやってきていた。
「ん?お前ら、衛兵か。こいつらを殺せ。」
「…ここはリンシュメルト冒険者学校だ。ここでの騒ぎはご法度だ。分かっているんだろうな!」
衛兵はあのミゲルとか言うゴーレム車に乗った人たちの方を取り囲む。
「何を言っている我らは、ホワルカナン国公爵のアドミラーレ家だぞ!分かっているのか!」
この時の俺と、メイトリーさんの目はきっと死んでいた。絶対死んでいた。これが同郷?やめてほしい。ついでにアドミラーレ家は東の公爵家だ。
「ここはどの貴族だろうが、庶民だろうが平等だ!お前らそれが分かっているんだろうな!」
「そんなものは建前だけだろ!ホワルカナン国の名誉をリンシュメルトは傷つけるというのか!」
「…全員捕えろ、そこの勇者様はそのままでいい。」
「はっ。」
そう言うと、衛兵たちはミゲルたちを取られて…拘束して連れて行ってしまった。
「…坊ちゃま、私は…。」
「分かっている。泣きたい。」
「それはもう、行きましょう。」
俺達は彼らに背を向け去っていった。前に聞いていた本国から送られてくる従者候補、それが彼だったんだろう。だがそいつはいきなりこっちの顔も知らず、刃物を向けてきた。メイトリーさんもドランから話は聞いていた。ホワルカナン本国から二人の従者枠を巡り、人材を送り込んでくるはずだと。だがこんな喧嘩腰のクズが仲間とか…やめてほしい。




