26-SP10 勇者が子供なのは酒で事故を起こさないために?
「いくつか情報交換感謝する。となると…祭や花見はまだ…こっち側だけの風習か。」
「酒さえままらないからね。」
「秋に闘技大会と…奴隷市…どっちかを春か夏にずらせないか?」
前回はどっちも秋に行っている。
「と言うと?」
「どっちも参加する際に…祭りにまだ規定がないなら、時期をずらして…私達も出店でいいから。酒文化を広めたい。その為には種の採取を込で粟あせないと…もって行くのも危うい。」
確かにエポキシ酒の話は本当っぽいしそうなると…種を取るために…。
「旬と…後育成時間は?」
「場所と温度が合えばダンジョンでも作れるが…大体生育期間はほぼ一年中で旬は…。」
「調べていません。大抵暗所で育てるので…はっきりしたことは…。」
また違ったこともあるが…
「と言っても酒自体にいい思い出が私にはないの。」
「俺はいいと思うがな。試してみたい。」
山岳同盟の二人は賛成みたいだけど、僕は、実は酒は風習の違い的に…前の世界で飲んだことがある。と言っても酒の味がするウィスキーボンボンを水で薄めた物が国王のパーティで高級品で出された記憶だ。その頃には…成人が14歳からで3年も経っていて…盗賊討伐の祝いの席で断れなかったからだ。ただ…うん、僕もお姉ちゃんも長谷川さんもいい顔しなかった。舌がまだ酒に慣れていないんだ。ただその時はブドウを温度を一定にして発酵させた…こっちの酒造法と一緒の製法だったはずなんだけどね。
「でも…山地に関しては気にしちゃダメなんじゃ?」
「一応…リラシルトにフォレスタ側の港から船が来たというだけで、国家的珍事になったそうなのよ。あなたたちは知らないかもしれないけどこの世界の海はそれ位危険地帯で、遭難なしには渡れないの。だから、経路のはっきりしない…商人はいるだけで…異邦人だったりイベント扱いよ。」
「どういう事だ?」
これに関しては南さんとドルカスさんが説明している。この大陸の間には”嵐の結界”と呼ばれるものが一年中吹き荒れ…それを越えれるのが船のダンジョンマスターのみで、人間が単独で海を渡った事例は…ない。教授の渡航は船が遭難しているので、失敗という事になる。
「海にそんな事が…。」
そして、それこそがスキュラカンパニーの二つ目の収益だ。スキュラしかできない大陸間交易の独占である。結構高めに吹っ掛けても自分たちだけが商品を出せるのと。沿海漁業の魚などは大きくてそれだけで珍しくて売れる。リラシルトが農業国家でそういう肉とか、動物系たんぱく質に飢えているので、飛ぶように売れるらしい。後、ザガートン国が荒野や草原が多いのもあり、森が少ないので、小さい動物しかいないのも売り上げの拍車を掛けている。
「となると確かに…どこから来たのか勘繰られると不味いな。」
「もっとお手軽に大陸間移動ができるようになってから…だよね。」
まあ、僕が我が制御すれば可能なんだけど、その費用が、僕たちの収益が全部吹き飛ぶ程度に高いので、できない何十兆のDPが吹き飛んでしまうのだ。
「分かった。…こっちの頼みが…難しいという事か。」
「でも総長!」
「…黙っとけ。できんことをさせたら、貸し借り逆転するやろが。」
ダンマスは基本DPで無理を通そうと思えばできる。但し費用を出す必要がある。
「ならザガートン南部でいい。あのダンジョンがある国で…商売の許可が欲しい。」
「こっちから簡単に約束できんが…こっちでも交渉してみる…でいいか?」
「ああ、頼んだ。」




