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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第16章 ガチャガチャマスター(第一編)
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26-107 普通のダンマス 地上げ産業

 もともとの発端は、奴隷たちの管理をするために匂いを嗅いで、臭かったからだ。どうもこの都市は中世の慣例通りに”上下水道がない”様だった。水源は貴族街経由の鍛冶街で占拠されており、そこの水場を取り合う始末だ。下水はその辺の地面に捨てるしかない、街の外に出れば”銀貨7枚×2”の刑だ。そうなると非常に臭い。この臭いだけでもどんな飯チートを日本人がしてもまずい料理に変える自信ができる。そこまでの匂いだ。水浴びはともかく水を水場まで汲みに行く労力も馬鹿にならない。そこで、天井に水を通しての”ローマ水道”形式で水道を建築して上水を、地下に水を流してポットン便所を作ることで、下水道を建設。匂いが臭くない生活を提供する。ついでに水が沸く魔石とかいう、”無限水筒”がうちにあるのだが、こんな物が無くても、水道は敷設可能だ。

「何だそれ?」

「改築して売るんだよ、ショボい家を改造して貴族様みたいな家にする。んで買いたい奴に高く売るんだよ。改造したから高く買えってな。」

 俗にいう地上げ業である。この国のトップにはこういう市民生活向上は期待できない。そこで、家を2足三文で買い上げ、アミールとか冒険者に周囲を土壁で囲ってもらい、上下水道完備の綺麗な家を建築。それを市民がいの人間や”露店街””商人街”の人間に購入してもらう。但しこれには土地を買う順番が重要だ。水源の近くの家を買い”水源に接続した振り”をしないといけない。

「…貴族様って煌びやかな家か?」

「水道だけなら実は鉄と木で何とかなるんだよな。」

「どういう事だ?」

「井戸まで水をくまなくてもいい家。それで売るんだよ。」

「実験してみようか、水をくまなくていい家の作り方。」

 水は水圧で操作すれば、高い所に設置が可能だ。どうもこの町の水源は貴族街の傍を流れる高台の”川の水”があるらしくそれをこっちに水路でおろして、鍛冶街に流している。なので、その水を鉄管を通して徐々にその水路を補足することで、水圧を一定化。後は水道管の高さとかで調整する。蛇口はガッツンの製作してもらった。ぼろくてもバーをひねるだけの形式にしたので、回転蛇口ではないが。その分修理は容易くした。そしてそれを見せたスコーブは呆れていた。

「はあ…これじゃ俺達何のために水桶で汲んでいたんだよ。」

「知るかよ、でもこうやれば水はくまなくてもいいし、水は無制限に使える、川が枯れない限りはない。」

「でも川を止めたら?」

「暴動だろ?生きていけないんだから。まあ、その間にあれを嚙ませるから。」

 足りない水分の分は、時折チェックして、ダンジョンから水を足すことにする。こうすることでうちの家を買った奴は水に困らないという印象を与える。こうして購入者を増やす。

「そう。あくどいな。」

「臭いよりましだろ。」

 こっちに被害がいくら出ようが、臭い町で食う飯より綺麗な腐った臭いのない露天で…串焼き食いたいから、そのための費用だ。こうすれば食のダンジョンマスターの能力が発揮される…はずだ。今のこの町は食事以前だ。

「でだ、一応報告な。公爵が…お前に会いたい…てよ。」

「来たか。」

 こっちは何もしていないし、水場のダンジョンももう撤退させたが…。あれを見て、ダンジョンと分かっていた。が、それ以外のヒントはないはずだぞ。

「どうしてだ?」

「正確には俺がつながっているのがばれたっぽい。んで、主をよこせってよ。」

 そういう事ね。一応スコーブはこっちの部下に近い形で、金は払っているが、動いてもらっている。がどうも相手にも暗部がいるらしい。そこで行動がばれたのか。

「で、誰が主体だ?」

「分からん。公爵は分かっているが…。俺もさすがに貴族に探り入れるほど、上じゃねえぞ。」

 スコーブの意見もわかる。貴族の探りなんて、貴族でもそれなりに動ける地位が無いと無理だ。そのうえ、結構いろいろ策謀があるみたいだ。そうなると…無理だろうな。それにダンジョンについて学んできた”将軍”がいるんだ。当然関連知識も学んできたに違いない。厄介な事だが、食い込むチャンスでもある、が…。どうする?当然そんな知識がある連中の前に俺がしゃしゃり出れば殺されかねない。相手はダンジョンマスターを殺せばダンジョンが壊せることを知っているんだから。一応…ダンジョンは存続するかも

しれんが俺は死ぬ。だから考えないといけない。接触する方法をだ!

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