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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第4章 魔王による勇者プロデュース
141/1805

6-23 魔王軍の会議の様子

「ヨミ様、おかえりなさいませ。」

 出迎えるコアのアムリルはいつも通り礼儀正しい。最初の内ははハーリスの代わりという事でしていた緊張も今はほぐれすっかり執事としての顔になっていた。

「どうだった?聖女とか言うネル教を馬鹿にした連中の事だ、すぐにも…。」

「すまないシーア。みんなを至急集めてくれ、緊急会合を開く。あたい一人では、手に負えない。」

 その切羽詰まった声にシーアが対止まってしまう。

「何があった?」

「それを含め、全員で会議したい。私にはも手に負える奴じゃないんでね?」

「わ、分かった。」

「アムリル、魔王軍のメンバーと、後、王、全員集めてくれ。これが本当なら、あたい達はやらかしてたことになる。」


 次の日の昼間、エルシュウッドの領主邸会議室には魔王軍のメンバーそして、ギルド長の面々、そしてエクトネーゼ王の姿があった。

「ヨミ君、君が言う緊急案件とはなんだ?」

「ああ、あたいが聞いたのは、この大陸にいるダンマスの数の事だ。」

「はあ、何言ってるねん?ぎょーさんおるやろ?36とかゴキブリよりおるで?」

 カラムの言葉に全員がうなづく。

「ネル、確認して欲しいのだが、ダンマスSNSで見る記事に、”ここにはないはずの地形”の話はなかったかい?」

「よくわからない。」

 ネルも不思議そうにタブレットを見つめる。

「あたしもよく分からない。」

 シーアもタブレットを見て検索してるが分からないようだった。

「それがどうしたよ。」

「この世界には別の大陸がある、それが、聖女の安息所で聞いた内容だ。そして、この大陸のダンマスの数は6人。うち2名は一か所にいる。」

「それは…ちょっと信憑性ないな。」

 リューネが答える。

「そうです、それに私の店も売り上げがいいのでダンマスがいないなんてことはないです。」

「いや、それが、実はもっといたはずのダンマスを”ギルドの偉業制度”のせいで壊滅したと。私たちはダンマスも保護の対象じゃなかったのかい?」

「いやあ、ネル様にお仕えする価値のあるダンマスがおらへんだけやん。そないな事言ったところで、ふざけてるっちゅうねん。」

「そう、魔王軍に入る価値なし、ナオに会える権利そんなに簡単じゃない。」

「じゃあ、その為にダンマス、全員潰せと?それにこのままじゃ、魔王に挑む勇者はいなくなる。このままの偉業制度じゃ、あと一人が限界だ。そして、勇者だけが増え続ける。」

「ええやん、そんな雑魚すけ。何人おってもうちらにはかなわへん。うちらは神様に信用された、魔王軍やで?」

「でも本当にそうなら、ちょっと問題なくない?」

 ケイも流石に頭をひねる。

「ナオ君の考え方だと、そんな雑魚とか関係ないよ。みんなで幸せ、それが魔王軍のモットーだよ。」

「だとしてもや、今更偉業の数減らしたら、いくつか達成した勇者たち全員暴動起こすで?」

 その言葉に寝ると、エルフたちは頷く。

「確かに…。」

「ナオ君がいれば違うんだろうけど、私は今はナオ君探すに手いっぱいだからさ。こういうのに興味ない。」

 リューネ達の回答は冷たかった。

「あたいとしては、ナオの遺志を継いで、これは軽減すべきだと思う。できれば、これを持って、大陸統一機構と和睦したい。また、聖女とも和平を結びたい、この通り。」

 ヨミがその場で土下座をする。この様子に全員が…いやエルフたちの目は冷たかった。

「あんな雑魚ランカーいらんって。」

「教授…。」

 リーメが教授の顔を見るが…。教授はずっと何かを考えたようだった。

「その通り、低ランカーはお断り、ナオのためにいらない。」

 ネルも厳しい顔だった。その言葉に嘉は呆れて周囲を見渡す。ヨミの味方はいないようだった。

「…そうか、分かった。あたいは魔王軍をやめる。」

 そう言って周囲を見渡すが、空気が変わった様子はない。

「シーアすまない、追放してくれ、そうでなくてももう私は命令に従わない。今後。こんな感じではもう私の情報に価値がないと思うんだ。じゃあな。私は魔王軍をやめる。」

 そう言うと、最後は涙声に…。

「最後に言っておく、”地下室”が動く。”負ける戦に付き合う義理はない”って事さ。じゃやな…。」

 そう言うと、ヨミはその場から姿を消した。それは魔王軍の凋落の始まりだった。


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