26-94 普通のダンマス 屋内開拓
少し時間ができたという事で、アミールと俺は…表に出るのはアミールだけだが、取りあえず、冒険者になってもらう人間に、カードを発給。全員が傷がきつい連中だったのもあり、全員にポーションを支給。飲ませて、傷を治し、アミールから、土魔法の研修とかを受けてもらう事になった。ついでにモンスターには”栄養成長LV3”と”魔素栄養LV3”を配った、ここで異世界人との差が出て、なんとアミールは覚える事が出来たが、スコーブは覚える事が出来なかった。ダンジョンではダンジョンに栄養成長LV3で領域内のモンスターがダンジョン領域内にいるだけでレベルアップするようになり、魔素栄養は、ダンジョンモンスターの維持による満足度が上がる展開となった。又、魔石の生成が可能となり、DP1につき1mgの魔石が作れるようになった。これでアミールに寄るゴーレム工場ができる事になった。がもう一個追加項目ができた。それがスポナーのドロップ設定だ。どうも宝箱枠を食うが。ドロップ設定を加える事で、スポナーモンスターに誘因効果が付くらしい。出会ったら相手が闘ってくれるって奴だ。そしてもう一つの効果として、この設定がなされたモンスターはその”お宝”と引き換えに死体がダンジョンに即回収される仕様になったらしい。今まで、どうも死体が残った上にドロップだと。こっちが損した気分になるので、ドロップか死体かをチョイスできるようになったらしい。なので、1gの魔石を突っ込んでおいた。ゴブリンのDPよりは低いし、回収DPで死んでもお得なら…スポナーでやられてもお得だろう。但し、こいつには”設定文字DPの回収はない”なので、ゴブリンスポナーにさらなる改良が無いと…これ外に出るわ。
「で、考えてるのか。」
「一応考えはあるんだ。
ガッツンがハンマーで、金属を叩きながらの武器の焼き入れのハンマーを入れていたのは課題であったこのダンジョンで使える二つの武器の開発だ。一つはショートソード。
少し幅広の肉厚刃にする予定で、ククリ刀と鉈の2パターンを用意する。ついでにこれ、外で雑草払いに使うもので、野外での需要も見込んでいる。いくら研いでも肉厚なため研石とセットで
「石合わせにこんなものがあれば修理が楽だったからのぉ。」
「そうなのか。」
「石合わせの修理は、適度な石を探すところから始まっていたからな。加工して…この辺にこんな石はないからな。」
軽石がこの地方に無いのか。スカスカの石を用いて、整形して、刃を整えやすくした”砥石”がまずこの辺に無いらしいな、アミールに作ってもらって成型後、こっちで作ってもらってる。…鉱石はこの世界にそんなにないだろう?それこそが、プロジェクト”コイン”の実態だった。効果とは何なのか”鉱物を成形し貨幣にする”という事である。成分は当然ながら”その鉱石”なわけで、ここには銅貨、銀貨、金貨がある。で、確認したところ、ダンジョンから出したもの及び、ギルド硬貨には鉱物判定がなぜかされなかった。現実の鉱物でのみ数がカウントされていた。で、スコーブとアミールに頼んだのが、”銅貨25万枚”の回収である。これで10tの胴を確保したことになり、ダンジョンの設備で3種類の”鉱脈”の作成ができる。金はだめだと思うが。その他の銀、銅は可能だと判断した。
「でも、鉄しかないのがな…。」
「ああ、そこなんだ。」
で、この人によると、鉄は”加工しづらく安い、硬いだけの防具”なのだが、安く取引されるために青銅より人気が出ていた。これは鋼鉄の存在は知らないな。
「これ、買ってみた。見て見ろよ。」
それは見本用のギルドショップの”山岳同盟製”の純鉄のナイフと、鋼鉄のナイフだ。最近魔法の鉱物作成で”純鉄”の作成が可能になったらしい。
「なに!?」
「ここまでくれば、鉄は強くなる。元々鉄は不純物が多いんだ。そいつを抜く作業さえすれば鉄はいくらでも強くなる。安くて強い金属なんだ。」
純鉄は銀と似たの輝きを放ち、鋼鉄は、あまりの硬さに驚くほどだ。
「まだまだ儂の知らん金属があるのか…。」
「これはダンマス界でも上位の鍛冶師の作だ。魔法を取り入れた成型や加工もしている。こっちにはないものだよ。」
純鉄は純鉄で、相当粘りが強くて柔らかくとも、素材としての有用性は完全だろう。ついでに今作ってもらっているのはレイラ向けの武器だ。筋力が有り余っているので、普通の武器だと、分かっている限り10回は武器がすぐに駄目になった。そこでもう一個のプランである”メイス”の作成に入った。切るという行為をやめて凹凸のついた棍棒でぶん殴るって奴だ。武器が折れようが、柄だけにならない限りは使える。と考えての開発だ。これを後で、人間サイズにしてこの二つを王宮にプレゼンするつもりだ。どこぞかの
鍛冶屋に持たせて。まあ、似たものは鍛冶屋で作っているそうなので、大丈夫だろう。
「これ以外に金属のいいのはあるのか?」
「現在、合金開発のほうが主だからな。向こうは。」
黒曜石とかを使い硬度だけをあげた”アダマンタイト”の開発や、魔石を混ぜた鉱物”ミスリル銀”などだ。定番のあれではあるが、特にミスリル銀は”魔道具普及”の切り札として期待されている。魔力を持っているだけで増幅できるらしいのだが、増幅幅が大きいと脆くなり、小さいと単に銀と一緒になる。その差が難しく開発は難航しているそうで完成したら、鉱脈販売にかじを切る予定だそうだ。鉱脈なんだ。って思ったが。よくよく考えてみると、鑑定でもわかっている素材だから、ミスリルとかの価値があるわけで、ミスリルのみの字も知らない環境だと、謎の金属でむしろスクラップ行きにされそうなので、そこが怖い。




