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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第16章 ガチャガチャマスター(第一編)
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26-56 普通のダンマス よそ者のアミール

 最初に水場に反応したのは鍛冶長バルグンだった。鍛冶には実は綺麗で冷えた綺麗な水が精錬で欲しく、彼の居る鍛冶場は水がいい地域を独占していた。それにより貴族に武器を卸すためだ。だが、ここで出てきた綺麗な清水の噂。これが本当なら、バルグン達鍛冶町がその水場を占拠すべし、その意見が鍛冶師たちの中で出回っていた。か、それだけがその水場を狙ったわけではなかった。それがメイリーンたち”色街”の人間だ。藪から出た蛇ではあるが、その綺麗になる水場を占拠することで、より貴族の寵愛が期待できるとなると、自分たちの手で占拠したい。が、先日争ったドンガローの領域にある。そのよそ者を引き渡すと言った以上、探すぶりをしてでも抑えたいが、その場所を今占拠しているのは見つけたドンガロー一味だ。

「というわけだ。盗賊長。」

 南東を支配するスラムのトップ奴隷商人の”覗き見”のスコーブは渋い顔で街の地図を見ていた。南東の多くは一般市民が住む屋敷が多く、スコーブたちはそこに隠れ住んでいるスラムだと匂いで”貴族”が接触しにくいからだ。

「厄介だな。その水場は。」

「俺達は動かないのか?」

「お宝ってわけでもないが…場所がやばい。城壁の傍だろ?変に騒げねえ。最悪城の連中が変に動く。」

 城壁で囲まれた街の城壁の傍は、兵士にいらぬ監視がされるかもしれないという事で、各スラム共々敬遠している土地でもある。その場所にある水場は…扱いが厄介だった。占拠に騒動をすれば兵士が来る上に…あの位置は商人街に近く、最悪商人どもにかすめ取られる。最初にこっちが占拠してからそう言う場所は占拠したい。

「腕利きを集めて襲撃する。そこから商人に売りつける。評判が露天頭と商人長にばれる前に抑えないとドンガローの利益になっちまう。」

「分かりました。集めておきます。後…。」

「なんだ?」

「ヤリ小屋の一部がよそ者に侵入された模様です。」

「ん?追っ払えばいいじゃないか。」

 ヤリ小屋とは人さらいたちが人を攫った後に監禁する小屋で普通にみれば空き家である。この家に前住んでいた市民はあまりの近くのヤリ小屋のうるささに他の家に引っ越してしまい所有者がいない。そこで占拠していたのだ。ただ、そこで様々な部下の生理現象のうっぽん晴らしも行っていたので、普段はそこを使わず、あまりに多い人数を攫った時のみ、使用していた。

「どうも、ドンガローと敵対している。アミールとか言う小生意気なガキで。」

「なら、蹴飛ばしてドンガローにぶち込めば…。」

「それがガキなんですけど、結構綺麗でして…。それで…。」

「でも聞いたところだと、腕利きとか?」

 ガキを襲うと痛がるだけで、むしろ住民からの苦情のほうがウザい、だからやりたくないが…腕利きとあらば話が違う。あの水場奪還に使えるかもしれん、それにアミールとかいうガキは当然あの水場の前に知っていた筈だ。恨みがあるなら当然使えるはずだ。取りこめれれば、汚れ役を押し付けるいい駒になるかもしれん。ふむ。

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