26-30 普通のダンマス トラップ
一度立ち去った際に、俺は…頭を抱え…一回泣き尽くすまで泣いた。怖かった。モニターから見た父の顔も、アミールの父の顔も母の顔も。すべて狂気のような怒りが尾をして門をたたき続けた。その様子はあまりに怖かった。ついでに俺は子供だ。…。
『マスター、一応ダンジョンに落ちたすべての者はDPに変換できます、致しますか?』
俺は、そう言われて…下を見た。色々出てた。
「…頼む。」
『回収完了、DPに変換します。』
あれはまずい、これが誘因機能。よくダンジョン物でダンジョンを閉じない理由とかあるが、これを見せられた後だと、考えさせられる。仇を取るために狼狩りに来た人たちが
なぜか理由もなくダンジョンに入ろうとして、しかもそれに誰も反論がなく、あそこまで正気を失う。そりゃあ…ダンジョン開けて正常化させるわ。あんなもの見てたら、交渉可能な奴が不可能になるわ。しかも結構力技で破ろうとするわ。…トラップ作るか。この状態なら絶対効くわ。
「鋼線とかある?」
『現在はありません。カスタマーセンターに問い合わせます…。…回答が得られました。ダンジョン外の技術で”針金”を作る技術もないので、オーダーメイドになります。しかも数百万DP前後と思われます。との事です。』
だめだ。落とし穴か?いや…ちょっと待て、この通路狭いよな。…あの床の編成の意味が分かったわ。あれ落とし穴作って殺すためにあのフロアの高さにしてあるんだ。意味が無いと思ったわ。ツレーわこれ。メイズの作者絶対尊敬するわこれ。だが、改造は手動か、相当DPが必要だ。となると…。
「格子を一本だけ、足の高さから20㎝に張って。」
『石ですが宜しいですか?』
「構わない。運よく倒れればいい。で、地面は土にして、石を適度にばらまいておいて。それだけでもトラップになる。」
砂利で転ぶと痛い作戦だ。ここは。これでダメージを与えつつ…モンスターは展開できないな、ここに、ゴブリンだとあの高さだと気が付くがウザすぎて通れないな。がこれで
3階の接続までは何とかする。あんな怖い…いやもうあれは父さんと思わない方がいい。村人だ。村人相手に…。
『村人の姿を確認しました。』
「念のため、太郎と、良子だけ、ストックに戻して。後は…トラップに期待する。」




