26-16 科学と魔法が合体しても、世に出せない。
あれから不通に飯を食い、そして俺達は、次のエリアであるというより柳田法という方法で転送された東雲特別エリアのスキュラ事務所で、教授と面談となった。
「クックック。ようこそ、そして、気に入ったかね?」
「どうやって、ここまで来たんだ?」
「柳田法という名前が付いてるが、コアルームの中に部屋を作り、幅をコアルームより小さくして張り付けたんだ。そしてそこを”ドアの大きさを部屋の上限まで加工する事でドアの柱を消したんださらに素材を”空気”に変更して、何もない部屋を作った。それにより、コアルーム内のトラップとスポナーが置けるようになり、住人が見てさえいなければ無色透明の存在であるこのルームを使っ
てDP工事が可能となった。」
「コアルーム内に、通常ルームを作るのか…。」
「コアルームは自分の大きさで変更されるが。ルームは大きさが固定だ。今は魔界貴族となるが7魔王の間は、さらにこれが通常ルームと同じ30倍まで拡張できる。が、内装込みで資材は買って来いよ。」
「分かってる。が、ここで何やるんだ?」
「一応、君は今後スキュラで暴走を止めるお仕事になるのと、魔王業として勇者を接待し倒される役目になる。なので、強さはあるので、心構えの伝達とこれを報酬で渡す。そして、アイテムを使う時だけ、一時的に従者にするぞ。」
「お願いする。」
勇者が絡まない成長は”経験:3+スキルオーブ3+スキルポイント:3”の9が最大だ。従者となるとその値が全部ずつ上がり、従者時代に手に入ったスキル上限は取得し終わった物だけ上限突破可能で、それを利用した裏ワザとしてスキルオーブとSPを使う時だけ従者にしてもらう方法がある、これで少ない経験でレベル10に上がることができる。
「でこれは?」
「今回スキルが鑑定される可能性がある。なので、これ一個がしばらくの報酬となる、スキル譲渡だ。」
「スキル譲渡?」
「相手に持っているスキルを渡すスキル。10になるとスキルコピーに進化する。で、渡すスキルを自分で買って、数回やれば育つから、そいつを育ててそれをコアに渡せ。渡せるスキルに限りモンスター制作時に”無料”でそのスキルが付いたモンスターを生成できる。スキルの値段を軽減できるいいスキルだ。後、コアは基本制限なしで最大レベル10まで上げられる、」
「ほう、コアの玉ちゃんにあとで渡しておくか…後スキルは魔力交換か…。」
「あれは実は色々欠点がある。普通の物体を作るだけで数十万のDPがかかる。魔素入りだと安くなるが、もろくなる。ミスリルは”魔素入りの銀”だが。魔器とか、硬度アップのエンチャント無しだと、普通の銀よりさらに脆い。これはオリハルコンも一緒らしい、で、検証結果として加工次第では”ダマスカス鋼”の方が、魔法で作った剣とかより数倍は強く、これには、さすがのエルフ肝入り素材”オーツウッドの爆縮セルロース”が少し弱いという結果となった。但し魔素はお互い入れてないので、最終的には、割合の計算次第で、持ち手の魔力とかの反応を計算すればその辺は誤差。というらしい…。」
「ふむ、、それを魔力変換で作ると。」
「ああ、一応、これが、3代目になるのか、私の剣”聖剣リンシュメルト”だ。こっちはドワーフたちが根性で作った”魔素入りダマスカス鋼”で作られた鋼材試作用の剣だ。私が付与もしている。で、こっちがネル特製の”爆縮魔素入りオーツウッドナノセルロース”の”樹生神の聖なるナイフ”だ。我々がいた日本よりさらに技術を推し進めた、鉄より硬く耐衝撃性に優れ、魔法のエンチャントが可能なナイフだ。こっちはまだ魔法付与を美月に教わって作る予定だ。」
「あのエルフ共の最大技術のナイフか…。こんなものがあったとは…。」
「軽さもナイフの方が軽いが、連携ダークボックスでコピーするには重さは関係ない。なので、剣はダークボックスに、ナイフは腰に下げて、念の為に持ってる。ついでに切れ味も抜群で解体とかスパっとできる切れ味のよさがある。この世界での名工であるネルの首に調整は頼んでいるからな。」
「そんなことまでやってるのか、ただし…。」
「そうだ、こんな技術のアイテムは高すぎて、宝箱でも出せん。しかも今度神様肝いりで”宝箱入手禁止アイテム”の制定をするそうだ。ガチャの意味がないからな。ガチャも最大1万でそれ以上は無いとする法案が可決する。ついでにこのナイフは34億DPだぞ、開発費。」
「それ一個で、うちだとスパリゾート2個におまけまでつくんだが…。」
「スパリゾート?」
「ああ、俺達の悲願。それが”ハワイアンスパリゾート”の開発だ。その為にDPを集め、スキュラ列島を作り、温泉付きリゾートホテルで金儲けして、だらだら過ごすのが俺達スキュラカンパニーの目標で、それに向けて集まったスペシャリストが俺たち4人だ。当然だらだらするには最低限度のマスター数でいい。なので基本人員の募集もしていないし、DP利益があれば贅沢しながら生活できる。だからこそ…利益追求してる。俺は特殊だが…。」
「軽く説明だけするぞ、これで、ダンジョン員に魔力交換を持たせれば、魔素でアイテムの作成が可能となる。食事も鑑定を繰り返し”精密鑑定完了”タグが付くまで繰り返せば、食べ物も作れる。」
「へぇ…。」
「ただし、同じ料理の”違う制作をしたもの”に限る。同じ種類の違う料理を鑑定し続けないといけない。その為、大量に料理を見続けないとその料理を作れない。だからこそ、これは料理屋が大体、こっちで数十年鑑定続けてやっと食べ物が一個作れる、金属は素材なので、一発で作れるし、金属から整形したアイテムも一発で作れるが、食べ物は複雑に材老が数億種類重なった物を示す。なので、精密鑑定が終わるまで食べ物やポーションは魔力変換では作れない。聖女水は皇帝が全く違うが、水なので作れない。」
「そうか…わかった。精密鑑定させるまで、頑張ってみる。」




