26-11 パーティ会場でも普通に飲むだけ、場所がおかしい。
「で、ここか…というか本当に、ちゃんと観光客までいるぞ、しかも結構混んでる。」
相良が船を経由して着地したのは、ハワイ、ワイキキビーチだ。
「一応ハーリス君が、向こうで準備しているところだが、一つ、伝える事がある、魔王軍に私が紹介したのは君たちだけだ。後の”スキュラカンパニー”は大方紹介すると暴走すると見ている。なので、君たちだけ…入って欲しい。」
教授は、タラップで降りる直前・・・相良を見ながら…メリルたちが先行する中…切り出した。
「どうしてた?」
「この利権の大きさ故に必ず、相手は利用して暴走しないのか、又は、上の世界に理由がなければ多大な影響を持ち込まない。そう言う人物のみに特定している。君はいいが、あとの3名は大方上の世界に戻らないだろうね、ここを見たら。」
「それは理解できる。」
「で、本来魔王軍は”神のオーダー”にこたえ、敵役としてやられに行くのが仕事だ。その為、仕事が割り振られる。」
「教授、あんたもか?」
「私は勇者側として、重鎮として生きる、それが目的だ。勇者たちの暴走を強者を演じ、止めるのが仕事だ。」
実際かなり強いのは相良も理解できた。
「じゃあ、エレノアは?」
「君たちの裏として、魔の森の魔王城管理と、潜入調査だ。場合によっては堕ちた勇者殺しや、害のあるダンマス殺しとか…そう言う仕事もある。良い話ばかりではない。」
「…やっぱりそう言う抑えはあるのかよ。でもいい悪いってどこで判断するんだよ。」
「落ちた勇者はわかりやすい、”勇者”の称号がなくなったら、堕ちた勇者。そこまでは我々は、相手を勇者と人招致、保護する。ダンマスは近隣でも死滅した村の数に応じて
会議で決定する。人間を殺すのは早いが。産んで育てるのは難しい。確かにDPは入るのだがね。但し、これは勇者によるあっせんで退治できない場合のみとなる。」
「勇者で勝てない奴相手の専用か…。」
「基本、ダンマス殺しをしない限り…というのは、ブレイブ大陸ではもうタンマスは聖女教の最近生存が発見された中央山地のダンマス一人を含むと、6名のみしか残ってい無い。また聖女教は”ダンマス”の人権を認める宗教だ。なので、ダンマス殺しがひどくならないと基本ダンマス抗争を行わない。服従させ、屈服させ、所属を変更させた場合は、不問とする。」
「結構緩いのな、それにスタンピードで殺す場合もあるじゃねえか、人間もかばわないのかよ。」
「ギルド所属国の場合は危ないと判断すれば我々が、ストッパーに向かうが。基本都市は全部・・・ダンマスの”領地”だ。だから、そこのダンマスが守ればいい。そこは手を出さない。危機をすべて奪えば、勇者もダンマスも育たない。」
「そうか…でもあんまり気味のいい話じゃねえな、」
「人間に味方しすぎて、天罰の下ったダンマスもいるんだ。だから、極力手を出さない。第一、先ほど出てきた楽園営業部でさえ、最悪ダンジョンを勇者ごと全部ひとりで灰にするだけの力はあるぞ、実際。そんな戦力を動かすのはよっぽどひどいと感じた時だけだ。また平和的解決が可能と判断すれば、そっちを優先する。」
「平和的だな。」
「人殺しになれるのと、殺人鬼になるのは違う。それに血塗られた手でメリル君を抱きたくないのだろう?」
「それは理解できる。…まあ、大方俺の役割に期待してるのはスキュラの…暴走か…。」
「ああ、勇者を大量にだまし討ちで殺してるからな。弱いとはいえ…ただ、昇天した者も多いらしいが、勇者は、この世界に未練があると、強くなって戻って来る。」
「へ?」
「実際、南、キラリ、美月は戻ってきた勇者だ。それだけで強い。これからもきっとその戻ってきた勇者が出てきたら。君たちに殺された恨みで来るやもしれん。だから…
あえて、ダンマスによる勇者殺しは”黙認してる”ただし、それで勇者の称号が消えないかぎりな。」
「自業自得か…。そんな事になっていたのか…。メリル…。」
「だからこそ、君は誘いたい。魔王軍として、ただし、これで同盟所属は変更されない。そこは安心してくれ。」
「了解した。但し…歓迎はどうするんだ_?」
「ああ、融資は許可で、その代わりナオが直接そっちに行って開発の進捗を確認して、面接を行う。だそうだ。私もそこには付き添うがな。」
「まあ、ここの主なら、きっと…。」
そこでふいに空気が流れた…感じがした。
「おっと、そろそろハーリスが準備できたってよ。で、一つ、あんたらに聞きたい。」
バーテンのお姉ちゃんであるヨミが、真剣に相良を見つめる。
「どうする?教授から聞いたんだろ?」
「まあ、了承だ。但し、スキュラを裏切ることはしない、よっぽど連中が暴走しない限りはな。」
「良かった、歓迎会ができるってものだ。後…もう一つ、ハーリスから、頼まれごとがあった。」
「なんだ?」
「訓練に付き合って欲しい。新しい相手と戦う事で、俺達にも、あんたにも発見がるだろう。」
「私もかね?」
「いや、教授は前に、火の海やっただろ?流石に…。というよりも、あの山との話をして、戦ってみたいって、そう言うお話。」
「は?あれ、結構俺の本気だぞ、それ見て、やってみた―いっていう奴がいるのかよ。」
「ああ、…そうか、気が付かなかったのだな。まあいい、大きさは、そっちのに合わせた大きさになるだろうし、メンバーから一騎打ちか。」
「ああ、そうなる。全力でk二人とも来てくれ、こっちは一人でいい。」
「舐められてるな…。」
タラップを降りながら。
「ヒントだけ出しておくぞ、コアルームの大きさから相手を考えろ。そして…まあ、決めるのはパーティの終盤でいいんだろ?」
「ああ、そうなる。但し魔王軍幹部な。流石にパンダと山岳の連中を前に出せん、今回は。」




