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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第16章 ガチャガチャマスター(第一編)
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26-6 ポルホイでの会議の様子

「会議だがね…。みんな。」

「社長。」

「今回はこれですか…。」

 リンシュメルトから帰り、スキュラ列島の首都、ポルホイに集まったのは、スキュラ主要ダンマスである社長兼陸上開発担当の海川、海中管理及び戦闘班の大貫、移動や運輸、海運担当の相良、そして、商会業務担当のリチャードだ。時々定期的に…いや、定期的に近いランダムで開催される緊急会議は海川の”困ったら即会議”というポリシーに基づくものだ。

「どういう事デース?」

 ちょっとイントネーションがおかしい金髪青目の男、日本を旅行中に飛行機事故に遭った自称アメリカ大学の天才プログラマーである商会担当のリチャードはこの緊急招集に違和感を持っていた。

「もしかして戦争か?やるの?」

 海中管理担当の大貫は戦闘が多いため、太い2の腕を持つ半袖というよりか、肩口もないチョッキみたいなものを着た、おっさんである。

「いや、ギルドから、傘下に入れと話が来たがね。正確には運営の傘下だがね。」

「ダンジョン運営本部か…。」

 海川が、一応箇条書きされた契約書を全員に回す。お互いサインすれば効果を発揮する儀式魔法も契約の効果があるのだが、見てもらっているのは、紙で出来た写しだ。

「ダンジョン運営本部に絶対服従の代わりに力と、負債減債か…。」

「ほぼ、ただで金を渡していいが、その代わり従え…と、」

「どんな命令が来るかわからないが。亜人同盟の連中と肩を並べるんだろ?」

「ちょっと締め付けがきついデース。しかも、この書き方だと、どの程度の恩恵か理解できないデース。」

「一応、俺達は商業ギルドに入ってから、視察って形で行っただろ?ブレイブ大陸とザガートン大陸の内地。」

「一応フォレスタ、およびリムカントには拠点があり、そこの支援の代わりに我々は金をもらってるデース。稼ぎは一応数千万DPあるですが―。」

 一応リルカント王国首都と、湾岸都市数件。そして、フォレスタ大陸の魔王国側が敵対する湾岸側の人間種族領、さらにホワルカナンの一部港町がそれぞれスキュラの領土として、保護下にあるがそれは安全平和に発展をつづける、ブレイブ大陸及びザガートン大陸首都やホワルカナン全域に比べると低く、ギルドはさらにその大陸内部の南側に勢力圏を伸ばしていた。一応同盟2位の勢力範囲とはいえ、スキュラから言わせると”無人の箇所を確保しただけ”であり、亜人みたいに育てていない。それに彼らには夢があり、すべての資産はそこにつぎ込まれていた。

「でも全然足りねえ。が、戦いができるかと言ったら…。」

「ダメだ、うちらの部隊が攻めるってなると、まず水を流し込まねえとならん。そこで足りん。」

 スキュラが、戦闘ランキングでは実は保有と違い振るわないのが。守るには海の水があり、硬いのだが、攻めるには、まず部隊の維持のために相手ダンジョンに海水を流し込まないといけない。が、普通の水はともかく、海水は加工する必要があるので、DPでは極めて高い。しかも数百トンの単位で買わないと侵攻できない上に、相手ダンジョンに食われるので、損益になる。しかもこれ非常に相手ダンジョン側に評判が悪い。なので、基本バトルにおいてスキュラは不人気の上位だ。相手にこのDP払ってもらうなら戦うというのが、スキュラのスタンスた。

「やっぱり社長のいう”リゾート”にこそ活路があるとみてる。」

 そう、スキュラカンパニーの最大目標が海川の夢…。

「温泉スパリゾート開発の進捗は?どうだがね?」

「それが、資材共に足りず、特にガラス、建材がないため、資材開発がうまくいってません。」

「それはきついがね…。でもギルド・・・亜人同盟の力を借りるというのは…。」

 一応ダンジョンランキングにはポイントにならないものの、”総収益DPランキング”がある。それによると、亜人とスキュラの差は100倍近い収益力の差がある。実際ナオたち”地下室”との差はこの更に数億倍になる。地下室は”ジ・アース上層”と”ジ・アース下層”、リューネ開発中の”ハンターワールド”の三つの世界収益がすべて存在する。その上世完全度のDP収益と同量を収益として持ち、さらに”魔界収益”が存在する。その為、経済規模が全然違うのだ。

「敵対だけではいずれ立ちいかないデース。物量負けするデース。」

 ダンマスの業界にとって”DP差”は絶対に覆せない力の差ともなる。確かに亜人同盟は”山岳同盟”と”聖女教”と”パンダ同好会”いう区分に分かれ、お互い独立採算らしいがそれでも…それでも、規模の桁が違う。

「が、この契約書、おかしくねえか?」

 相良が書面を叩く。

「何デース?」

「文言に亜人同盟がない。この契約書。で、乙と甲のうち、甲の相手が”地下室”になってやがる。」

「は?」

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