25-25 GGM いつの間にかガチャが、金の鶏に
ただ、今度の旅行はもう…3か月ほど先になるそうだ。これはこの世界のというより、旅事情について説明した方がいいだろう、徒歩がメインそして食べ物含め結構重い重量の荷物を持って出かけるこの世界では…はっきり言って一週間の旅でさえかなりの”大事”だ。それをこのプラークという人は半年から一年はそれを繰り返してきた。ただ、この頃の旅行は地味に”移動に適さない季節なら移動しない”という鉄則もある、なので移動はほどほど温かい春か食べ物が安い秋だけという事になる。冬は特にモートリア、エクトネーゼでは寒いらしく…雪も降る。そうなると、冬での旅行はそのまま死ぬ。そして季節は…夏の終わりから秋である。…がここでもう一個の事情が絡む。徒歩の疲労だ。当たり前のごとく旅行時では休憩をはさむものの、…大体20kmから30kmは歩くそうで。
それも足回りの悪い”木のサンダル”でだ。…死ねる。なので、宿の逗留も原則2週間。そうでないと足が回復せず、歩けない。という事らしい。その為…
「ねえ、プラーク。今夜どうする?」
「ああ、マーリア。今日は野菜がいいな…。」
という、甘い会話をして店先に座って、一日を過ごすことが多い。主に私の居場所がない。が確かにこういうのが…
「そう言えばプラークさんってもてます?」」
「…この髭ムクレに?」
いや、マーリアさん、素が出てる、
「そうだな、今の時世。男日照りの連中が増えてきてな。その上…宿場町が全滅した所も多い。」
「どういう事?」
「男のいない…畑が維持できない農村は解体され、近くの村に逃げてくる。そうなると…男は取り合いになる。俺も宿に泊まりつつ…本気で命の危機を感じたのは一度や二度じゃない。エルフの連中を見て…そっちに向かってくれたからいいものの…。」
ある意味生贄ですね、分かります。
「あんた…。」
「だけどよ、帰る家はここにしかねえよ。マーリア。」
「あんた。」
そしてお互い抱きしめている。甘い、砂糖より甘い。
「でも本当に買う人がいるんですね。」
「あれもいい物だろ、場所も考えりゃいいんだよ。」
適当に見えるがこのプラークという人は本当に頭が回る、プラークさんが検証ついでにカバンガチャと指輪ガチャを”ギルド商会”に置いたのだ。あそこは塩の人気のせいで高い金を払ってでも食いに来る連中がいる。そこでその軒先に置いてもらえることになった。指輪はそこまで売れてないが…気が付いた人は有り金全部回してる。らしい。が、反応は薄い。というのも宝石を綺麗と思うほどではないらしく、評価は、綺麗な指輪がある。である。その為、どうもガチャを珍しがった”異世界人”が買っていくらしい。…いるの?そんな人。と思ったら、ギルドに訓練に来る勇者たちがいるらしい。しかももう2組も召喚されたらしい。すげぇなそこまで呼び出すのも、どうも相当魔石が欲しいらしく、それを大量に…国費で買い入れているらしい。その借金たるや…想像を絶するらしい。但しその分ギルド商会が”ごねて利権をゲット”出来るとして放置しているらしい。ま、ともかくそのために勇者は戦力堅”稼ぎ頭”として…かわいそうにギルド商会に
アルバイトに向かうらしい。ただ、ここも微妙で、実はキラリさんから聞いたのは…勇者召喚にはある制限があり、一つは”一回召喚するたびにコスト2倍”という事。そしてもう一つは”勇者が一定距離以内だと勇者召喚魔法は必ず失敗する”である。そのために、勇者には遠征が組まれ、修行の旅(追い払う)が行われている、
そう言うわけで来ている勇者たちに指輪が”おもちゃ”として売れているらしいが、もう一つの”カバン”はすぐに売り切れになるので、面倒だけど昼に一回、朝に一回、ガチャの補充に向かっている、後で知ったのだが。この世界には実は”小物生産”という考えがなく、大きめの風呂敷かひもで縛ったカバンがメインで、あの形状のかばんはこの世に無かったらしい。いや、気が付かないって。その為、便利な小物かばんは爆発的に売れる。転売屋も出始めているとかで、なんでこんなにまったり雑貨店にいるのかというと、私が攫われるのを阻止するためだ。そう爆発的に売れている、小物かばんの補充をしている奴なんて知られれば攫われる(確定)らしい。らしいというのもおかしいが、実際プラークさんが状況を確認していると、空になったガチャ前で待機している。浮浪者みたいなやつがわかる範囲で10人いたらしい。その為、ギルドも対策してくれた。それが…地下通路である。は?思うかもしれないが、このためだけにキラリさんを再度動員。ガチャの設置地点の下床下を転がり。私はそこを通ってガチャを再召喚する。ガチャ召喚の射程は1mだが、当然”高い”一にも召喚ができる壁越しでだ。
再召喚で補充している、なら、ギルド商会にいろよって思うが…そこで思い出したのが”ジャックの豆の木の金の卵”の話だ。金の卵が欲しいジャックの養父は金の卵を産む鶏の腹を割き、取り出そうとする。だが鶏は卵を産むのはその生殖能力だ。あるわけがない。こうしてジャックの養父は金の卵を産む鶏を殺しただけの結果となった。愚かな者は欲しいものを得るためにどんな愚かな事でもしかねない。今の自分の立ち位置はその鶏だ。うかつに目の前に出れば殺されることさえ考えられる、だから、裏からこっそり乞食のふりをして、裏口から入っている、それもギルドの他の人の周囲のチェックの上でだ。本気でどうにかして欲しい。




