5-20 花のダンジョンマスター 春宮七海・2
「大丈夫かい?」
【種族変更完了、意識バックアップ展開、次のステップのタイミング待ち。】
なんか、まだ頭がぐらぐらする。
「おはよう。」
「おはよう。」
声が少し揺らいでいるみたいに聞こえる。何か…なんか肌が緑色のような。
「これがドライアドなんだ。」
「ですね。森の精霊だそうで。森属性が使えますね。」
「そういえばネルちゃんの部下には、」
「彼女自体が森属性使えますので、それで引き連れていないだけかと。」
なんか話が勝手に進んでる。
「とりあえず、自分のMPから鑑定のモノクル買って、渡さないとね。」
「はい。」
「鑑定?」
鑑定か、何か証明書出すのかな?
「自分のステータス出すアイテム。それを見ればいいんだけど、ポイントのあまりあるなら…あそっか、後でポイント渡すから自分で買ってね。」
「はい。」
そんなのあるんだ、ゲームのメニュー出すスキルか。
「では次にまいります。次は職業決定です。これはレベル上限が種族レベルとなるので種族のレベル次第では重要なファクターです。」
「はい。」
職業か…。
「そういえば戦闘系とか今増えてるの?」
「はい、いくつか。戦闘系は基礎が5つ、職業も上位職業に進化するので、よく選んでください、」
進化するんだ。
「まず戦闘系は、戦士、斥候、狩人、魔法使い、アコライト(見習い)です。」
「アコライト?」
「はい、神殿が実装に伴い作られたもので、神に仕え魔法を使う職業です。上は”信仰神別神官”や僧侶、巫女等があります。」
「で、生産職は”主婦、農家、木こり、武器種職人、鉱夫、細工師、商人、運び屋”ですね。商人と、運び屋が増えてますね。」
「商人?運び屋?」
「商業の発展で最初から計算に強いのが商人、騎馬や荷役に強いのが運び屋ですね。上に厩舎守等があります。馬、そういえばこの世界にないはずですよね。」
「だよね?」
なんでだろう。
「でもふと思ったんだけど、それってすごい差が出る?」
「これは職業を深めるうえで、レベルアップのステータスと後スキルを自動取得する際と、関連スキルの上昇に補正が生まれるだけで、DPでスキル買う限りはどっちでもいいです。」
「スキルって買えるの!?」
「あ…あ…はいそうです、そこからですか、まずは七海様はそのタブレットの画面を見過ぎて穴が開くまで見てください。それが最初です。買えます。で、ダンマス、コアのスキルは各モンスターが
習得しやすくなるという特徴もあり、ダンジョンの方向性を決定します。よく考えてください。」
うーんこれは大きいぞ、
「ついでに私は魔法使いね。」
「え?」
「七海様の言うのもわかります。普通その反応です。」
どうあがいても物理系の人じゃん。
「でも戦闘系じゃないと危ないの?」
「これは誤解です、有名な人に”エルフの族長 ネル”がいます、有名な勇者の従者なのですが、彼女の職業は農家です。」
「え?」
「それで、精霊魔法と言った方がいいのでしょうか…。それをガンガン使う魔法使いタイプです。なので、ちゃんとかんばれば非戦闘職でもちゃんと戦えます。特にダンマスは後で戦闘系スキル
買うとかできますので、そちらがメインかと。」
なら心配いらないじゃん。
「農夫、農夫でお願いします。悠々自適農家ライフやりたかったんだ。」
【職業指定を受領。マスターの職業を農家に変更します】
「うわ、べたな…。」
「いいじゃん。」
「まあいいけどね、後はレベルアップはスキルでする方法と、後…敵を倒すこと、職業やりまくって経験を積むこと。さて鑑定するよー。」
名前: 春宮七海
本体種族:ドリアードLV1
本体職業:ダンジョンマスター:花LV1 農家LV1
分体種族:ドリアードウッドLV1
分体職業:ダンジョンマスター:木LV1 未設定LV1
Hp:12
MP:12
STR:4
VIT:8
INT:9
MID:2
AGI:4
MAG:20
本体スキル: 森魔法LV1 魔力体LV2 農業LV1 1
分体スキル: 眷属召喚LV1,光合成LV1、栄養成長LV1,LV成長LV1
身体特性:魔素栄養LV1、双頭LV1
称号:ダンジョンマスター 九死に一生、踊る花畑(植物系モンスター好感度+1) ドリアードの本体(木精霊を眷属召喚可能)二人で一つ
所持金:41000DP
ファクター:本体:花 分体:木
TIPS:木の精霊と言われるドリアード、木の傍に佇む女性で、気に入った人間を誘い込み養分に変えると言われている。この世界では本体となる木は体内格納。また別行動可能のモンスター。基本的にほんわか精神で、ぼーっとしてることが多い。主体はたたずむ女性側である。主な食事は養分の詰まった水。木ファクター専用モンスター。
なんか増えてる!
「えっと七海さん。」
「はい??」
「ドリアードって本体と分体ってあるんですってよ。」
「え?」
にゃに?そんなものどこにもないよ!体を見ているが、どこにも…
【体内。放出を願う。現出】
「そう?じゃあ、出てきて。分体。」
そうすると、私の足元に女性の体が木に埋められた感じの…木が出てきた。そして、これを置いた瞬間私はこの木から動けなくなった。しまうと動けるのか…?
「これは…。」
【分体と推測。中に別の精神を確認。現在睡眠中。データ検索、内部のデータの女性は春宮鈴香と確認。】
「ふぁ、スズカ?」
「だれ?」
「妹。私の血のつながっていない妹。うわ、妹まで一緒に来たのか。」
ビバ異世界…。がちょっと待て、これだと姉さま達も一緒に来るのか?
「姉妹丼!捗りますな!」
「マスターそれは、寝言は寝てから言ってください。」
「とりあえず、会談は中断でいいかな…。勇者から貰ったDPあるだろうから、それで、勇者の拉致部屋とあと、私の部屋お願いしていいかな。妹さんと積もる話あるだろうしちょっと席外すよ。」
「は、はい!」
【ルーム二つ、200DP+改装費を消費ルーム制作完了、会談は一時休憩。再開はこちらのマスターがそちらの部屋に入って宣言。しばらくお待ちください。】
鈴香・・。




