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異世界のコラプス  作者: のこ
1章 ダンジョン脱出
4/41

3話 これは決意であって覚悟ではない

 すぅーっと寒気がして目が覚めた。


「――ごほっ、ごほっ、……はぁ、はぁ……」


 喉に何かが詰まっていたようで、うまく呼吸ができず咳き込んだ。


 地面を見るとべっとりと固まった血が塗られており、そのうえに真新しい血の飛沫が付着していた。


 どうやら喉に詰まっていたのは血だったようだ。


 どのくらい気を失っていたんだろう。


 なんだかいろんな夢を見ていた気がする。


 小学校のころに幼馴染の女の子がクラスの男の子にいじめられているところを俺が助けた夢。いや、思い出。確かそれでクラスのその男の子が嫌いになったんだ。問い詰めたら、女の子が可愛いからだとか、俺が悪いんだとか、人のせいにして意味が分からなかった。


 中学一年生のとき、子供のころから同じマンションの隣同士だった幼馴染の女の子の家族が家を建てることになって、俺は離れ離れになるんだと泣きそうになったけど、あまり遠くではなく、同じ学校にも通えるってなって安心した。でもなんでか、幼馴染の女の子はすごく泣いていた。今までみたいに会えないからだって。でもほぼ毎日学校で会うし、休みの日も遊んだりした。前みたいにほとんど一日中ではないけど。


 それ以外にもいろんな思い出を夢に見た。


 顔から、ポタポタと何かが落ちた。


 顔を拭うと、どうやら俺は泣いているようだ。


 なんでか泣いている。なんで、どうして?


 あることに気がついて、考えたくないけど、それを考えるだけで涙があふれてくる。


 それは大切な記憶なのに。


 ……どうしても、幼馴染の名前が思い出せない。


「うぅ……くそっ、なんで、なんでだよ。あんなに遊んだのに、あんなにずっと一緒にいたのに、あんなに、あんなに、……なんで名前が出てこないんだよ!」


 地面を何度も殴った。手から血が出ても構わず殴った。


 思い出はたくさんある。名前を呼んだ記憶もある。だけど名前を呼んだところだけ、音が消えて色あせたようになる。


 名前を呼ばれた記憶はある。鮮明に思い出せる。最後に呼ばれたのは俺がここに来る直前、必ず会いに行くって約束して、……そうだ、約束したんだ。幼馴染が不安そうな顔をするから、安心させようと約束したんだ。そうだ、そうだよ。早く会わないと。早く安心させてあげないと。こんなところで泣いている暇はない!


 涙を拭い、うつぶせだった体を、腕を使ってぐっと起こした。


 少しフラフラするけど身体には痛みはない。


 足の怪我も脇腹の怪我も見当たらない。


 頭を触るが乾いた血がガサガサするだけで痛くない。


 手を握ったり開いたりして状態を確かめる。痛みはそこまで気にならない。


 ステータスは。


 ──

 名前:灰寺ハイデラ メグル

 レベル:15

 HP:196(224)

 MP:11(20)

 筋力:16

 耐久:14

 器用:26

 敏捷:20

 魔力:4

 幸運:5

 ギフト:運魔法

 ──


 レベルが上がっている。あの蝙蝠たちを倒したからだろう。


 立ち上がって周りを見ると、蝙蝠が三匹死んでいた。一匹は体に穴を開けて、二匹は壁の直径五メートルは超える大きな凹みにめり込んで原型を留めていない。


 どうしてああなったんだ?


 確か蝙蝠の攻撃に死を覚悟して、そしたらサイコロが三つ出てきて、それが蝙蝠の攻撃を食らった拍子に転がったんだ。


 そこで意識が途切れて。


 ……サイコロ三つ。


 俺は一体何をかけたんだ。蝙蝠二匹をこんな状態にするような威力は中二の記憶では見なかった。きっと……俺の中の大切な何かをかけたんだ。


 サイコロの結果を予想するに、一つは多分エアボール。蝙蝠を攻撃したんだろう。もう一つはキュア。HPが回復しているのはそのおかげだ。全快していないのは、血は戻らないからだと思う。


 そして最後の一つは、……幼馴染の名前。


 どうしてこんなことになったんだ。くそっ。


 バスの事故に遭ったからか?


 それとも神様から運魔法なんてもらったからか?


 それとも転生しないでこんなところに来たからか?


 それとも、それとも……。


 いや、そうじゃない。


「俺が、弱いからだ……」


 言葉が漏れた。


「そうだ、俺が弱いからだ。力も、心も。……だから今まで理不尽なことに流されていたんだ。自分でどうするか決めることも考えず、決めることもできず、一方的になすがまま。例え決めることができたとしてもこのままじゃああのバスのときみたいに、幼馴染を守って結局お互い死んだときみたいに、何もなすことができない」


 このままじゃあ、このままじゃあ……!


 ……違う。


 そんなことはさせない。


 もうそんなことさせないためには――


「……抗える力だ」


 自分でも底冷えするような奥深くから声が聞こえた。自分の中の何かどうしようもない思いのような、触れてはいけない何か。


 ……だけど、その通りだ。


「あぁ、力が必要だ」


 弱いままじゃ生き残れない。幼馴染も守れない。俺の記憶さえも。大切なものを守ることができない。


 力が必要だ。


 運じゃなく、実力で狼を殺せるほどに。そして蝙蝠を殺せるほどに。敵を――殺せるほどに。圧倒的な力。


 どんなことにも我を通せる力。そして何者にも恐れない心。


 そのために――


「このダンジョンにいる魔物を全部殺す」


 俺が恐れた狼も蝙蝠も、この先いる全てを殺す。一匹残らず俺の力の糧にしてやる。


 俺は獲物を探して奥へと進んだ。



──



 いた、狼が二匹。


 すでにこちらに気づいているようだが、今いるところからそれ以上近づいて来ない。何かがある。狼が近づいて来ない何かが……。


 狼たちはこっちが気づいたことを察したのか唸り始めた。しかし一向に近づいて来ない。最初に出会った狼はすぐに走ってきた。ということは別段この魔物の習性ではないような気がするが……。


 もう少し近づいて見てみると、狼たちは鼻をひくつかせ、顔を地面へと向けている。


 どうやら地面を警戒しているようだ。俺も地面を見てみるが、特にスイッチのような罠があるようには見えない。開けたところからここに来るまでにも罠はあったが、初めにあったようなスイッチによる罠だけだ、一体何を警戒している。


 俺には分からない罠でもあるっていうのか?


 一匹の狼が意を決したのか助走をつけようと後ろに下がった。狼との距離は二十メートル以上ある。届きはしないだろう。だが警戒はとかない。むしろ飛んでくるというのなら魔法で撃ち落とす。


 サイコロを準備する。


 ウォータアロー、エアアロー、アースアロー、そしてかけるのは俺のHPの半分だ。


 これ以上大切な記憶はかけられない。例えくだらない記憶だと思っても、それは幼馴染との記憶だ。いつも一緒にいたんだ、当たり前だ。俺の黒歴史の中二だったときも近くには幼馴染がいた。今までそれを平然とかけていた俺はバカだ。だけどもうそんなことはしない。


 四面体のサイコロを想像する。


 器用が高いからか分からないが、細部まで想像するのが楽だ。細工が施せそうな気がする。あの神様も俺の運魔法がサイコロになったとき、トランプならイカサマできると考えたことに対して特に注意が必要とは言っていなかった。


 今まではサイコロを想像するだけで一杯一杯だったが、今の俺なら――


 手の中には今まで通りの四面体のサイコロがある。しかし今までのサイコロとは中身が違う。これはローデッドダイスというイカサマ用のサイコロだ。サイコロの比重を変えて重心をずらすことで出目を操作する。いわゆるグラサイだ。


 狼がいよいよ助走をつけ始めた。そして警戒していたポイントでジャンプした。


 俺はそれを見てすぐにサイコロを投げた。


 今までなら空中で回転していたサイコロは、デメリットの目を下にした状態で無回転だ。


 そしてそのまま地面に落ち、回転することなく止まった。


 出た目はアースアロー。


 まっすぐこちらに向かってきている狼へ、石の矢が飛んだ。


 それは石の矢と言うにはあまりにも大きく、そして速い。


 狼へ着弾した瞬間、狼の頭から背中まで上半分をごっそり持っていき、遠くの天井へと突き刺さった。


 狼の死体が地面に着地したとき、今まで地面だったところが急になくなり、真っ暗な空間がそこにあった。


 それは大穴だった。


 突然地面に穴が開いたわけじゃない。もともとそこにあったかのように見える。幻か何かの類だろうか。


 もう一匹の狼はそれを見て逃げて行った。


 サイコロの威力は予想通りではあるが、もしかしたらグラサイによって威力が下がるとも考えていた。しかし結果は違った。四面体、六面体、八面体と見た目が変わると威力が変わっていることを考えると、見た目には分からないイカサマは運魔法の法則外のことなのだろう。


 他のグラサイ、シェイヴドダイスもあるが、これは高さを短くすることによって重心を偏らせるサイコロだから見た目に反映されてしまう。十中八九威力が下がるだろう。


 まぁこれ以上威力を上げたらダンジョンの通路を封鎖しかねない。さっきの魔法をアロー系じゃなく、ボール系で放っていても危うい気がする。通路ではアロー系をメインに使おう。まだできるか試していないが、複数のデメリットもいらないだろう。


 さて、あの逃げた狼はどうやって殺そうか。その前にこの大穴をどうするか考えないとな。


 大穴へと近づき壁との淵を見てみたが、足を引っ掛けるような取っ掛かりは見つからない。周辺の壁を調べてみるが隠し通路のようなものは見つからない。


 どうしたものか。


 あちら側までの距離は目測で十メートルくらいだろうか。……もしかしたら――


 ──

 名前:灰寺ハイデラ メグル

 レベル:16

 HP:196(224)

 MP:10(20)

 筋力:16

 耐久:14

 器用:27

 敏捷:21

 魔力:4

 幸運:5

 ギフト:運魔法

 ──


 またレベルが上がっている。狼一匹倒しただけで上がるなんて、狼のレベルはもっと上なのだろうか。そもそも魔物にもレベルはあるのか? ……まぁどうでもいい。それより、筋力が16、敏捷が21になっている。


 器用が高いからか、身体の性能がどの程度なのか意識すると大体分かる。この能力値ならあちら側まで届くのではないか?


 その場で軽くジャンプしてみる。すると垂直で二メートルは飛べている。何度か確かめてみるが、やはり二メートルは飛べている。力を入れると三メートルは飛んだ。これならあちら側まで届きそうだ。


 一応用心して、一度壁を中継しておこう。こちら側からあちら側までの中間あたりに苔の生えていない出っ張りを見つけ、狙いを定める。


 少し後ろへと下がり、助走の距離を稼ぐ。


 そして一気に駆け出した。


 ――速い。


 一瞬で穴までたどり着き、狙いを定めていた出っ張りに向かって飛んだ


 勢いがよすぎてそのまま一直線に出っ張りに向かい、器用に体の向きを変え、その出っ張りを足場にする。


 そして再び飛んだ。


 またもや一瞬であちら側にたどり着いた。


 俺は身体の調子を確かめながら、着地した姿勢から立ち上がった。


 予想以上だ。


 わざわざ壁の出っ張りを使うまでもなかった。すでにあの狼と同じくらいにはスピードはある。筋力と敏捷が近いのかもしれない。このままもっとレベルを上げれば魔法なしでも狼と戦える。


 俺はそう確信した。


 逃げた獲物はこの先だ。殺しに行こう。


 もちろん罠は警戒していく。地面、壁にスイッチなどはないか、石を投げて地面は幻ではないか。ゆっくりと狼を追い込む。


 

 しばらく道なりに歩くと、複数の唸り声が聴こえ、獣の臭いが鼻についた。これは逃げた一匹だけではない。二匹三匹なんて数じゃない、もっと多い。あちらは俺の存在に気づいている。


 待ち構えているようだ。


「あぁ、いいだろう」


 こっちは最初から全部殺す気なんだ。そっちがその気なら問題ない。また逃げようとするんじゃないぞ。


 そのまま真っ直ぐ道なりへ進む。すると蝙蝠がいた部屋よりも広い部屋へと出た。そこには十匹以上の狼がいた。すでに臨戦態勢だ。


 こんなに集まってくれて探して殺す手間が省けた。大穴のところにいた狼は斥候だったのか。多少は統率の取れた群れなのだろう。


 だが、斥候の一匹は先走って攻撃をしかけてくる程度だ。その程度なのだろう。


 群れのボスはどこだ?


 唸り声を上げている狼の群れを見るが、群れのボスらしき狼は見つからない。


 ボスはこそこそ隠れて何をしているのやら。そんなことを考えていると、遠吠えが一鳴き。それを合図に狼の群れが一斉に襲い掛かってきた。


 俺はすぐさまサイコロを三つ握り込む。そして放った。


 地面に落ちたサイコロから直径二メートルほどの石の球が三つ出現し、そのまま狼の群れへと突撃した。


 それによって襲い掛かってきたほぼ全ての狼が石の球の質量によって押しつぶされ死んだ。


 大半は原型を留めていない。


 生き残った者も石の球の余波によって無傷ではない。


 あとは傷を負った狼の始末と、どこかにいるボスを殺すだけ。


 サイコロを三つ放って傷を負った狼をエアアローで殺す。あとはボスのみだ。


 周りを見渡すがボスの姿が一向に見えない。……もしかして最初のアースボールで死んだか?


 いや、狼の群れが襲い掛かってきたときの合図を出した奴はあの場にいなかった。となると、逃げたか。探して殺すしかないな。


 一応生き残った狼がいないか調べておこう。


 エアアローで殺した狼の死体。しっかりと頭が粉砕され死んでいる。


 わざわざ近寄って確認するまでもなかったな。


 次にアースボールで死んだ死体を見に石の球へと近づいたとき、石の球の影から何かが襲い掛かってきた。


 すぐさまその場から飛び退き何とか回避しようとしたが、左腕を少し切られた。


 飛び出してきたものを確認しようとそちらへ目を向けると、真っ黒な狼がいた。今までの灰色の狼とは違う魔物だ。こいつがボスなのだろう。


 真っ黒な狼はおもむろに灰色の狼の死体に近づいた。


 何をする気だ?


 すると、真っ黒な狼が灰色の狼の死体をグチャグチャと音を立てて食い漁った。


 違う。


 こいつはボスなんかじゃない。


 こいつはこの灰色の狼を使っていただけだ。灰色の狼を使って俺と戦わせ、その隙に俺を殺すつもりだったんだ。だけど俺が灰色の狼を全部殺したから、今度は全部殺したという油断を突いて攻撃してきたんだ。


 真っ黒な狼は灰色の狼の血によって口を赤黒く光らせ、こちらを向いて笑うように口を歪ませた。血生臭い臭いがこっちまで飛んできているように錯覚するが。


「くくっ、俺の恐怖心を煽りたいみたいだな。だがな、それを皆殺しにしたのは俺だぞ」


 真っ黒な狼の残忍な演出が滑稽に見えて思わず笑ってしまった。


 わざとらしく音を立てるわ、口の周りを血で汚すわ、大根役者だな。


 俺が笑ったことに気を悪くしたのか、真っ黒な狼は笑っていた顔から牙をむき出しにして怒りを露わにした。


「あぁ上等だ。かかってこい」


 真っ黒な狼が唸り声を鳴らすと辺りが一層暗くなった。


 これはダークか。こいつ闇魔法が使えるのか。ダーク以外にもシャドウや俺の知らない魔法が使えるかもしれない。


 油断大敵だな。


 真っ黒な狼をどうにか視界に収めながらすぐに動けるように重心を下げる。


 真っ黒な狼は唸りながらゆっくりと俺を中心に時計回りに歩き出した。


 そして俺の右側に来たとき、真っ黒な狼が消えた。


「なに!?」


 あまりに唐突に消えたため、俺はすぐさま狼の消えたほうを向く。


 すると背中に急激な痛みを感じた。


 すぐさま前方へ飛び退き後ろを振り返ると、そこには消えたはずの真っ黒な狼がいた。


 真っ黒な狼は俺が姿を確かめたのが分かると、ニィっと笑ってからまた姿を消した。


 はっ、どうやらあいつは俺をバカにしているらしい。油断していやがる。ただ闇にまぎれているだけだろうに、どっちがバカだか分からせる必要があるみたいだ。


 サイコロを二つ投げる。一つは回復用にキュア、もう一つは闇を晴らすためのライト。


 身体の傷が治ると同時に周りの闇がなくなり、辺りが真昼のように明るくなった。


 俺はすぐさま明かりに目を慣れさせ、周りを見る


 ……いた。俺の右方向で目が眩んでいる。


 俺はチャンスだと思いサイコロを一つ放った。


 そしてサイコロからはアースボールが放たれた。


 真っ黒な狼は音か臭いで気づいたのかその場から飛び退いたが、俺が放ったアースボールはその辺のアースボールとは大きさが違う。


 直撃とはいかないまでも真っ黒な狼に甚大なダメージを与えた。


 真っ黒な狼は悲痛な鳴き声とともに吹き飛び、壁に激突した。


 しかし、真っ黒な狼はフラフラになりながらもゆっくりと立ち上がり戦意を失わず、牙をむき出しにしてこちらに向かってきた。


「その傷でまだ戦うのか」


 俺は思わず笑った。これはさっきの笑いとは違う。うれしくて笑った。こんなにも強い意志で立ち向かって来てくれるなんて。


 こいつを殺すことで俺はもっと強くなれる。


 俺は飛びかかってきた真っ黒な狼に対して、もう魔法を使うまでもないと思い、真っ黒な狼の側頭部へと回し蹴りをかました。


 再び狼は壁へと激突し、動かなくなった。


 今度はしっかりと殺した。


 ステータスを確かめてみると。


 ──

 名前:灰寺ハイデラ メグル

 レベル:26

 HP:379(399)

 MP:17(35)

 筋力:21

 耐久:19

 器用:37

 敏捷:29

 魔力:7

 幸運:5

 ギフト:運魔法

 ──


 一気に十もレベルが上がっている。能力値も大幅に上昇している。今なら灰色の狼も魔法を使わずに素手で殺せる気がする。


 それにしても腹が減った。血も失いすぎた。だけど食えるものは……ふと真っ黒な狼が灰色の狼を食べているところを思い出した。


 周りを見ると狼の死体の数々。狼ってうまいのだろうか。まぁ何にしても焼けば食えるだろう。幸いサイコロを使えば火も水も出せる。


 ここで一旦休憩するか。


 俺は一番近い真っ黒な狼の死体のもとへ向かった。


お読みいただきありがとうございます。

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