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ブランジア人魔戦記  作者: 長村
chapter,01
7/104

ep,007 学術都市リヨール~廃村の道のり (1)

 ショーマ・ウォーズカにとって初めての実戦。廃村にねぐらを持った魔族達への攻撃作戦。それが開始される日が到来した。

 天気は快晴。恐らく明日もそうなるだろう。

 目覚めの心地は程好いもので、適度な緊張とリラックスした気持ちが入り交じる。

 ……良い感じだ。

 大した物の置かれていない殺風景な部屋を見渡す。もう1ヶ月と半分をここで過ごした。時間が経つのは早いものだ。

 部屋の隅に置かれた1つの鞄。あの中には色々と大事な物が入っている。だが、今日はそれを置いていく。今日と明日の自分には必要無い物だ。……だが必ず取りに戻ってくる。そう決意を固めて、部屋を出る。


「おはようございます。リノンさん」

「おはようございます。ショーマさん。今日は少しお早いんですね」

 ごく自然に挨拶を交わす。……この笑顔を見納めにはしたくないと思う。

「はい、鍵です。……今日は、その、用事があって。帰るのは明後日ぐらいになるかもしれないです」

「あ……」

 リノンにも、その用事には思い当たるものがあった。件の作戦に関しては、詳細こそ伏せられているものの、既に学生達の間では噂になっていた。学生達の間で噂になっていれば、自然とリノンの耳にも入る。ショーマがそれに参加するとまでは知らなかったが、すぐに気付いた。

「あ、あの、ちょっとだけ待っててもらえますか?」

「あ、はい……」

 受付の奥にリノンが引っ込んでいく。2、3分で戻ってきた。

「これを……」

 リノンが差し出したのは、ペンダントのようであった。

「えっと……?」

「お守り、みたいなものです」

「いや、結構高価そうに見えますけど……、こんなの貰えないですよ」

「そうですね。だから……、ちゃんと返してくださいね」

 いつもの優しい笑顔に、ほんの少し意地悪っぽさを混ぜたような笑顔だった。

「……わかりました。必ず」

 ショーマはペンダントを受け取る。その手にリノンはもう片方の手を重ねた。

「……あ、あの。そろそろ行かないと」

 予想もしていなかった行為に、顔が熱くなる。

「はい、そうですね……」

 そう言うリノンだったが、中々手を離そうとしてくれない。

 どれくらいそうしていただろうか。数分か、数秒か。こんな状況では、どうにもその辺の感覚があやふやになってしまう。

 やがて、名残惜しそうにその手が離れた。

「ごめんなさい。引き留めてしまって」

「いえ、良いです。……それじゃあ、行ってきます」

「はい。……行ってらっしゃい」

 ショーマはもう1度だけ、その笑顔を目に焼き付けてから寮を出た。


   ※


 集合時間、0730時となった。リヨール士官学校校庭には16名の作戦参加者と、随伴する2人の騎士。そして指導教員のボンボーラが揃っていた。そして彼らを見送ろうとする同じ学生達が15人ほど。

「全員いるようだな。よろしい。では出立時間まで、所持品の最終確認を行いなさい」


 作戦参加者達は、各々が専攻していた『クラス』の装備に身を包んでいた。

 ショーマは簡単なプロテクターを着けた服の上に、『白魔導師』のローブと、回復魔法の効果を高めるヒーリングワンドを。リノンに預かったペンダントは服の下にしまいこんでおく。

 レウスは要所にのみ金属板を当て、軽さを維持しつつ防御力を高めたレザーアーマーに、小隊長の証として用意された、紋章の入った赤いマント。腰にはバランスの良さに定評の有るブロードソードを挿す、『剣術士』の出で立ちだ。

 メリルはいつも着ている高そうなブラウスとスカートの上に、ドラニクス家専用に作られた高級感の有る『竜操術師』のコート。

 セリアは一般的な『黒魔導師』のコートと三角帽子に、魔力を集めやすくするマジックワンド。

 デュランはレウスと同じタイプのレザーアーマーに、大きめのガントレットを装備している。腰には刃渡りが短めの剣、グラディウス。背中には羽飾りが特徴的な軽めの槍、フェザーランス。少し正統とは異なるスタイルの『槍術師』の姿だ。

 バムスは身軽なレザージャケットに、ゆったりとしたズボン。そして拳を保護する装甲板の付いたグローブと、丈夫なスパイクが付けられた攻撃用レガース。西の海の向こうから伝来されたという独特の格闘術、テオ式の装備をまとった『拳術師』だ。

 ローゼは金髪をつむじの辺りで結わえ、金の糸で装飾された上着に、ベルトには矢筒を装着し、その上から腰布を巻く『弓術師』の姿だ。背中には長距離用弓、レザーロングボウを装備する。

 フィオンは大きな鞄を提げ、腰のベルトには開きやすい小型のポーチを2つ付ける。衣装は外気を通しにくい、厚手のジャケットと活動しやすいズボンにブーツ。『薬師術師』の姿だ。目深にかぶった大きめの帽子は自前で用意したと思われる。

 その他には、余裕を持って用意された2小隊4日分の食料や、夜営用の資財。予備の武装。それを乗せる運搬用荷車と、それを引く馬が2頭。

 特に準備に不備は無いことが確認され、出立の時間を待つのみとなった。


「えーあと5分ほどとなりましたね。日頃の成果を発揮し、作戦を成功させることはもちろん。小隊での行動や、日を跨ぐ長時間活動、そして殺し殺される戦場。学校では中々教えにくいこともあります。良い経験を全員が揃って持ち帰られることを期待しています。それでは」

 ボンボーラ教員が、出立前のメンバーに声をかける。

 それを聞き、皆は改めて不安や自信、色々な物を感じる。自分達の遠くと近くの未来を。

「さあ、時間です」

「それでは、リヨール士官学校1期生、第1、第2小隊。作戦を開始します!」

 0800時。第1小隊長レウス・ブロウブの号令と共に、16名の学生達は歩を進める。


   ※


 リヨール市街を1周する城壁を、騎士団専用の門から抜ける。一般の者は使用できないため、彼らを見送るのは士官学校の教員と生徒達、城門の見張りのみという少数である。

「まずは南東、鉱山都市デンホールに向かう街道を進む。その途中で街道を逸れ、目標の廃村に向かう。街道を行く間は楽なものだから、リラックスしていこう。多少の雑談も認めるよ。……ただし言い争いにはならない程度にね」

 レウスが代表して指針を示す。先は長い。まだ緊張している者もいるようだし、必要以上に構えるのも疲労を増やすだけだ。まずは落ち着くことから始めさせたかった。


 隊列は馬車の前を第1小隊が、後ろを第2小隊が進むが、第2小隊長のリシウスは最前列、レウスの隣を進んでいる。随伴する騎士の2人は、ルーシェが前、ロックスが後ろだ。

「我々騎士2名は極力手も口も出さない。君達の判断で行動したまえ。助言を求めるのは構わないが、最低限にすること。ただし夜営の準備においては、我々も食事と休息を取る必要があるので協力させてもらう」

「はい。よろしくお願いします」


 街道を行くこと約1時間。この辺はまだ緑豊かで雄大な草原が広がっていた。何も無いだけとも言えるが。

「最初はちょっと景色に感動もしたけど、退屈と言えば退屈だね」

「はは。そだね」

 ショーマは隣を歩くセリアと話していた。

「でも今日までずっとどきどきしっぱなしだったから、私としては落ち着けてありがたいかな」

「そういう考えもありか」

「うんうん。ところでショーマくん、この格好。どうかな」

 セリアは黒魔導師装束をひらりと振って見せる。

 正直着るより着られているという感じではあったが、

「うん、まあ中々似合っているんじゃないかな」

 とりあえずおだてておいた。

 厚みのあるコートの上からでも分かる、相変わらず主張の激しい胸元だとか、裾からちらりと覗く健康的な足だとか、気になる所もあるが、口にしたら怒られる気がしたのでやめた。

「ショーマ君はなんかいつもより知的に見えるかも」

「普段はそんなに見えないんだね」

「ふふ」

 白いローブで足まで覆った姿は、眼鏡と相まってまあ清潔で知的な印象を与えるというのも分かる話ではあるが。

 ちなみに魔導師の着用する衣服は、大抵裏地や繊維そのものなどに、魔力や簡易術式が刻まれており、魔力を行使することで防御力を強化できる付加効果がある。

「メリルさんのコート、すごくかっこいいよね」

 セリアが前を歩いているメリルに声をかける。

「ええ。ドラニクス家のためだけに、一流の職人を雇って作り続けてもらっている、伝統と格式のある逸品よ。術式も防寒耐熱に加え防刃、防魔の4重の完備。ここまでしてあえて攻撃強化を付けないのが術者への信頼を感じて心憎いわね」

「…………」

 どうやらさっきから聞き耳を立てていたようで、自分の衣装の自慢をしたくて仕方なかったようだ。

「貴方達のその服を作ったのはこの服を作った職人のお弟子さん達だそうよ。信頼性に関しては問題無いと言えるでしょうね」

 自分の自慢だけしないで、いちいちこちらも立てようとするのがまた慣れているというか。

 そのコートは上品なダークブルーの地に、金色のラインがアクセントになっている。下に着ている白いブラウス、リボンと同じ色に揃えたスカート、そしてリボンに添えられた碧色の宝石が付いたブローチ。それらと合わせて、あまり派手すぎずにいながらも高級さを感じさせて、何より身に纏うメリルの気品を引き立たせている。

「へー、そうなんだ。思ってた以上にすごいんだねえ」

 そんなメリルの自慢話にも、セリアは無邪気に感心していた。


 陽がもっとも高くなった頃、食事を行うために1度休憩を挟み、さらに小隊は歩みを進める。

 そして街道の別れる場所があった。片方の街道はそのまま。もう片方の街道は舗装がひび割れ、隙間から草が生い茂っている。傍らには『この先何も無し』の看板がある。

「この先だ」

 レウスの指示で、一行は進路を変える。

「足場が悪いから気を付けてね。特に馬車」

 道が変わるだけで、誰もが自然と気が引き締まりだしていた。


 廃村になり、人が通らなくなってかなり経つようだが、草木の生え具合はそこまでひどくはなかった。

「この感じは人じゃ無く動物の物だね。動物か、魔族の出入りがあるってことだ。騎士団はこのことから潜伏先を発見できたんだろう」

 先頭を行くレウスが分析する。

「近くに身を潜めている可能性もあるから、警戒を怠らないこと」

「了解」

 周囲に警戒をしながら、さらに進む。

 気がつけば雑談の声はもう無い。


 陽が山にかかろうとしていた。間もなく夕暮れが始まる。

「そろそろ夜営の準備を始めたいな。一旦停止してどこか開けた場所を探そう」

「そうだね。では私達第2小隊が、2人ずつに別れて探してこようと思うが、どうかな」

「うん、それじゃあ僕達第1小隊はここで荷を守ろう」

 レウスとリシウス、2人の小隊長が相談をする。ある程度の問題は隊員を介さず代表者が相談を行うのが騎士団の決まりである。

 リシウス率いる第2小隊は2人ずつ4つの分隊に別れると、それぞれ散っていった。第2小隊に随伴する騎士ロックスはその分隊の1つに付いていく。

「それじゃあ第1小隊はここで荷物番だ。彼らに場所が分かるように煙を炊こうか」

「了解」


 周辺から集めた木の枝や落ち葉などを使って焚き火を起こす。

 第1小隊は、周囲に警戒を維持しながら軽く休憩をする。

「確か、魔族って敵の存在を察知しても、そんなにすぐには逃げようとはしないで迎え撃とうとするんだったよな」

 ショーマは魔族の基本習性について習ったことを思い出す。

「ああ。まだ例の拠点には距離があるし、煙のせいで僕らの存在が割れても、どうこうしようとかは思わないだろう。明らかに数の差を感じる時は逃げるそうだけど、この人数ならそれも無いだろうね」

 レウスは返答して焚き火に小枝を投げ込んだ。


 ……魔族。人間が行使するような『魔法』とは異なった形で魔導エネルギーを行使する獰猛な生物を指す。既存の動物が何らかの手段でか魔導エネルギーを得て、肉体が変質したものだと言われているが、詳細はまだわかっていない。

 体内の魔導エネルギーが消滅、つまり死亡するとその肉体は変質前の動物に戻ってしまうため、研究が難しいのだ。かといって生きたまま研究するのはさらに難しい。今分かっていることの多くは、観察によってのみ明かされたことだ。


 討伐する上で注意するべきは2つ。

 魔族はあまり逃げないこと。敵意を感じた相手は返り討ちにしようという基本思考なのでは無いかと予想される。だがこちらの数が多いと逃げることがあるという。

 次に同じ魔族ならば別の動物とも生活できること。複数の種族が混在となって襲い来るのは対策が難しい。魔法で一掃するのが好ましい。

 的確な対処を行えば、十分に対抗できる存在である。


「それにしても、落ち着いた指揮をしてくれるからこっちも安心出来るよ」

「そうかな。まだ歩いているだけだよ?」

「それだけでも何となく分かるさ。頼りにしてるぜ小隊長殿」

 冗談めかして2人は笑いあう。

 少しすると、茂みの向こうから分隊の1つが戻ってきた。

「川沿いにちょうど良さそうな開けた場所がありました」

「わかった。それじゃ他の皆が戻るまで休んでいてくれ」

「はい」

 他の分隊も良い場所を見つけているかも知れない。とりあえずは全員の帰還待ちだ。


 分隊が全て帰還し、結果2ヶ所の候補地が見つかったことが報告される。相談した結果、何かと都合が良い川沿いに決定、移動を再開する。


   ※


 川沿いの場所は確かにそれなりの広さがあり、少し高めの雑草が生い茂っていたが、簡単にでも刈り取れば夜営を行うには問題無さそうだった。

「よし、それじゃあ始めようか。第1小隊はまず草を何とかしよう。第2小隊は荷を下ろしてくれ。両方済んだらテントの設置と簡易結界の準備する。……ああそうだ、フィオン、君は川の水質調査を頼む。変な物が混ざってないか調べておいて」

「あ、はい。了解です……。あ、でももう、1人、手伝ってくれる人がいると、ありがたいのですが」

「ん、そうかい? それじゃあ……、ショーマ、よろしく」

「え、俺?」

「ああ、頼むよ」

 小隊長が命令する。

「す、すいません。荷物持ち程度ですので……」

「あ、ああ……」

 謝るフィオンに申し訳無い気持ちになり、ショーマは彼女の後に続いた。


 荷車から水質調査器材を取り出したフィオンと川に向かう。彼女とはまだ話をしたことが無いのでちょっと戸惑う。

 ぱっと見の印象は小柄で地味な子だという印象だった。肩まで伸ばした色の濃い茶髪を左右に分け、先の方でちょんと縛っている。背が低い上、大きめの帽子を深くかぶり、うつむき気味でいるため顔が全然見えない。

 フィオンは川のそばに屈み込むと、器材の入った木箱から透明な瓶を4つ取り出し、3つをショーマに渡す。

「えっと、この中にまず、水を汲むので、瓶、預かってて貰えますか」

「ああ、良いけど……。水くらいなら俺が汲もうか? 何か注意しなきゃいけない汲み方でもある? あったら困るけど」

「あ、い、いえ、特に、普通に汲めば良いですけど……」

「そっか」

 それを聞くとショーマは瓶をローブのポケットにしまい、ブーツとソックスを脱ぎ川に入っていく。

「あ、ああ、あの」

「良いって」

 まだ少し冷たさを感じる。もうちょっと暖かくなれば気持ち良いかも知れない。

 ポケットから取り出した瓶のコルク蓋を開けて、川の水を8分目のあたりまで汲む。

「はい」

 蓋を閉め、瓶をフィオンに渡す。

「あ、どうも……あの、すいません」

「良いって良いって」

 2本目と3本目にも汲み入れ、受け取り直した4本目にも汲む。

「あ、もう川から出ても大丈夫です。すいません」

「ああ、うん」

 川から上がり、水を払おうと足をぱたぱたと振る。

「あ、あの、これで、拭いてください」

 フィオンがハンカチを手渡す。

「あ、ありがとう」

 水を拭き取り、ソックスとブーツを履き直す。

「水を汲んだら、どうするの?」

「ふぇっ、あ、は、はい。えっと、これはですね」

 がちゃがちゃと木箱から薬品を取り出す。

「飲み水として問題が無いかとか、魔力の痕跡が無いかとかを、この粉薬を混ぜると分かるんです」 

「へえ」

 フィオンが瓶の水に粉薬を混ぜていく様子を、瓶を3つと薬品を3つ預かった状態で見つめる。変化は無い。

「これは、問題無いみたい、です」

「ふんふん」

 その後も粉薬を混ぜ続けたが、4つとも特に変化は無かった。

「これはつまり?」

「えっと、つまり、飲み水としては、問題無い、ってことになります」

「そうなのか。良かった」

「あ、は、はい。それから、魔力の痕跡も無かったので、ここ一帯から、上流は、魔族が潜んでいるとかも、無さそうです」

「そんなことまで分かるんだ。すごいな」

「い、いえ、そんな。全然……1番最初に教わることです、し」

「それでも、君のお陰でこの川は安心できるって分かったわけだし。謙遜することじゃないさ」

「そ、そう、でしょうか……」

「そうだよ。……それで、他に何かやることはある?」

「あ、いえ、もう無いです」

「うん、わかった。じゃあ戻ろうか」

「は、はい、そうですね」

 木箱を手にし、その場を後にする。この程度の会話でフィオンのことが理解できたとは思わないが、初めての会話ならこんなものだろう。多分。

「あ、あの……」

 フィオンが何かを言おうとしていた。

「ん?」

「ありがとうございます……」

 お礼を言われた。水汲みくらいでどうということも無いが、黙って受け取っておく。

「どういたしまして」


 草刈りを終え、水の調査も済ませ、テントの設置も済ませ終える。

 続いて簡易結界の準備だ。簡易なだけあって効果時間は精々丸2日ほど。魔族による攻撃があれば10分と保たない。だが一晩二晩明かすだけなら十分なものだ。10分あれば眠りから目を冷まして迎撃の準備も可能だ。

「よし、夜営の準備はこれで完了だ。予想より早く終わってしまったけど、その分は休憩に当てよう」

 陽が暮れるにはまだもう少しありそうだった。

「これならもうちょっと先まで進めたんじゃないか?」

「そうだね。でも遅れるよりは良いさ。準備中に真っ暗になられても困るし。明日の攻撃も少し遅れるかもしれないが、陽が昇っている間に出来るのは変わらないと思うよ」

「そっか。まあ1時間かそこらの違いだもんな」

「うん。さ、君も休んでおくと良い」

「ああ、そうするよ」

 レウスとの会話を終えたショーマはテントに戻る。

 ……さて、夜まで何をしていようか。

2012年 03月01日

話数表記追加、誤字等修正

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