登場人物ほか紹介 chapter,03 (1)
■chapter,03からの登場人物
…chapter,03から登場のキャラクター紹介。ep,048までが対象。chapter,01と02とあわせてどうぞ。
■用語など
…知っておくとためになる……かもしれない用語集。
■chapter,03あらすじ (1)
…途中から読み始めた人向けにchapter,03の前半部まとめ。今から読むのが面倒と言う人はどうぞ。最後まで載っているのでネタバレには注意。ただしep,048まで。
※chapter,03は長くなってしまったのでこのページも分割です。
■chapter,03からの登場人物
グローリア・ブロウブ 男性 30歳 『天騎士』
…ブロウブ家の長男で、レウスとブレアスの兄。
ブランジア騎士団の総団長を務める。ブロウブ家の当主でもあり、代々伝わる神位剣、『ウィルガルム』を持つ。
先の戦争においては数々の武勲を立てた他、少数の精鋭部隊を率いて奇襲を仕掛け敵国の王を討ち取り、戦争を終結へと導いた。
グランディス・ドラニクス 男性 27歳 『聖竜騎士』
…ドラニクス家の長男で、メリルとグルアーの兄。
ブランジア騎士団の副軍師長。
グローリアとは家族ぐるみで交遊があり、親友関係でもある。
ハルク・ヴォーテルハウント 男性 27歳 『閃星将軍』
…ブランジア騎士団の将軍の1人。星の加護を受けたという星弓、『クレセントアロー』を持つ弓の名手。
先の戦争末期にその座へと就いたばかり。そのため将軍としての功績はまだあまり無い。
アスラウム・ジーファ 男性 41歳 『冥刀将軍』
…ブランジア騎士団の将軍の1人。斬りつけた対象の魔導エネルギーを奪い取る魔剣、『ツマベニ』を持つ。
魔剣ツマベニに限らずあらゆる剣を巧みに操る、剣の名手である。
コーシュ・メイゴウ 男性 58歳 『大魔導師』
…ブランジア騎士団の軍師長。老獪な知将だが高齢による体力低下のため仕事を面倒臭がることが多く、よく副軍師長のグランディスに押し付けている。
レーデル・ハイン 男性 33歳 『聖騎士』
…ブランジア騎士団の大隊長の1人。彼の率いる大隊はかつてグローリアが大隊長を務め、共にイーグリス王城へ奇襲を仕掛けた部隊を再編したもの。グローリアが総団長に就任した際にレーデルがその座を引き継いだ。
ユスティカ11世 男性 40歳
…ブランジア王国11代目国王。ユスティカという名は初代国王の名を代々受け継いできたものである。
民のことを第一に考える心優しい性格の持ち主だが、荒事には向いておらず騎士団の動きは殆ど総団長や軍師団に任せきりである。
魔人ベゼーグ 男性 年齢不詳
…人間のような姿をした魔族の1人。強靭な肉体を持つ。性格は直情的で乱暴かつ残虐。
魔人ルシティス 男性 年齢不詳
…人間のような姿をした魔族の1人。額から2本の角が伸びる、怪しげな雰囲気を纏った魔人。魔力で作られた黒い剣を操る。
魔人アーシュテン 男性 年齢不詳
…人間のような姿をした魔族の1人。白い髪と髭にまみれた老人のような外見。性格は陰惨で、人間を見下している。
フュリエス 女性
…魔族の女王。その正体は……。
■用語など
神位剣
…神の位にある者の祈りを受けたことで、それ自体もまた神の位に到達したと言われる強大な力を持った剣。聖剣とも呼ばれる。極めて珍しい存在で、ブランジア騎士団で使われているのも総団長グローリアの持つ『ウィルガルム』のみ。なお、神位に到達した武具は剣の形に限ることなく『神位剣』と総称されるという。
魔剣
…神位剣がその祝福を穢され堕した武具の総称。神位剣の持つ強大な能力が主に破壊の方向へ強化されるが、その代償として持ち主に呪いを与える。神位剣同様稀少な存在だが、比較的数多く存在が確認されている。誕生した段階で既に魔剣だったものもあるらしいが、詳細はわかっていない。
軍師団
…ブランジア騎士団の戦術戦略を担う集団。構成人数は数十名ほどの小規模なものだが、国中から特に優秀な人材が集められている。頭脳労働が基本だが、長であるコーシュを始め個人で高い戦闘力を持つ者も多い。
騎士団は基本的に、各大隊ごとの担当地区内において独自裁量の元に行動するものだが、国家に関わるほどの大きな動きがある時は軍師団が直接指示を出すこともある。また、大隊からの派遣要請を受けて軍師数名が個々の部隊に協力することもある。
■chapter,03あらすじ (1)
・魔人ベゼーグにより、魔族から人間に対して高らかに宣戦布告が為される。人魔戦争の始まりであった。
堂々と姿を晒したベゼーグに対し、ハルクの先制攻撃が放たれる。圧倒的な破壊の一撃に、ベゼーグはその上半身を消し飛ばされ早くも命を失うのだった。
・そこへ騎士団の総団長であるグローリアが騎士達に宣言する。魔族の言葉に耳を貸すことは無いと。魔族は人間ではない。戦争は人間同士、国家同士でする外交だ。故に、無差別に人間を襲うだけの魔族はただ徹底的に叩き潰すだけだと。それがグローリアの考えであった。
・だがその後まもなく、死んだはずのベゼーグが肉体を再生させる。ベゼーグは挑みかかってきたヴォルガムに向け、自分は複数の命を持ち、その命はあと8つだと自ら告げるのだった。
グローリアの意に反し戦いを楽しむヴォルガムと、それに乗ってくるベゼーグ。敵ながらどこか通じ合う2人であったが、全ての騎士がそこまでお気楽ではなかった。割り入ったロウレンが騎士を代表して諭し、ヴォルガムは彼と2人で戦い素早く始末することを決める。
・連携によりベゼーグの命をもう1つ奪った所で、新たな魔人、ルシティスが出現する。ルシティスは遊び感覚のベゼーグを叱責すると、闇の魔力が込められた大量の黒い剣を召喚して、王都市街の中央にそびえる大時計塔へそれらを次々と突き立てた。
大時計塔はそれによって外周を黒い魔力で覆われてしまう。そしてそこからは影の魔獣が大量に生み出され、市街の人々を襲い始めるのだった。倒しても倒しても果てなく現れるその魔獣に、市民は眠れぬ夜を過ごすこととなる。
・一方で、魔族の宣戦布告を聞いてからレウスの様子がおかしくなっていた。ショーマ達が話を聞くと、レウスは自分と王女フェニアスの関係を話し始めた。
なんでもレウスは幼い頃に出会ったフェニアスに一目惚れをしており、今でも報われないと自覚しつつ想い続けていると言う。
そのフェニアスに初めて出会った時に名乗られた偽名が、フュリエスだった。ベゼーグの宣戦布告に名前が出てきた、魔族の女王と同じものである。
レウスは想い人であるフェニアスが魔族と関わりがあるのかと考えてショックを受けていたのだった。
・話を聞いたショーマ達はブランジア王国の王女フェニアスと魔族の女王フュリエスの繋がりについて考える。
考えるほどに、フェニアスが魔族を倒し世界を救って欲しいと頼んだ言葉の意味が、また別のものを含んでいるように感じられてくる。
・魔族の宣戦布告は多くの人に衝撃を与えていた。か弱い一般人でしかないリノンもその恐怖に震え、夜中にショーマの部屋を訪れてしまう。
ショーマもそんな彼女の意を汲み、彼女の気持ちを受け入れて、複数の女の子の間でふらふらするのもいい加減やめようと決めかけた、その時であった。
・部屋の窓を突き破り、地下牢に閉じ込められていたはずのステアが乱入してくる。ステアは強引にショーマからリノンを引き剥がすと彼女を押し倒す。激昂するショーマにステアは、リノンから得体の知れない危険な魔力を感じたと告げる。そのリノンの背中には不気味な石が埋め込まれていた。
そこへ窓の向こうに出現した魔人、アーシュテンがその石の正体を告げる。『種』と呼ばれたそれは、アーシュテンの魔力によって少しずつ精神を操り、都合の良いように動かしていくと言う。これの恐ろしい所はその能力はもとより、あくまで思考を誘導される程度でしかなく、どこまでが自分の意思で、どこまでがアーシュテンの意思なのかが植え付けられた者には判別出来ない所であった。
・絶望するリノンの感情を味わい、アーシュテンは邪悪に笑う。
そこへ気配を感じ集まった仲間達が攻撃をしかける。多勢に無勢を感じたアーシュテンは捨て台詞を残すと早々に姿を消すのだった。
・事情を聞き、ショーマとリノンは別の部屋に離されてそれぞれ慰められる。だがショーマは悲しみに暮れるよりも先に、魔族への敵対心を強めるのだった。
・その頃レウスとはまた別に、フュリエスの名に心当たりのあった男がいた。騎士団のロウレン将軍である。
フュリエスとは、存在を公にされることなく処分されることになった、フェニアスの双子の妹であった。
フュリエスの父であるユスティカ王は、忌み子であると言われた彼女を捨てることが出来ず、信頼出来る騎士であったロウレンに密かに預けたのだった。戦争に明け暮れ妻との時間が取れず、子宝にも恵まれなかったロウレンはそれを受け入れ、妻に女としての幸せを与えてやれなかった罪滅ぼしも兼ねてフュリエスを実の娘として育てることにしたのだった。
・王女の双子であることを知らずに、すくすくとフュリエスは育っていった。だがある日、ロウレンが任務でほんの数日家を空けた隙に強盗団が押し入った。そして妻は殺され、フュリエスは誘拐された。
ロウレンは帰宅後、すぐにその強盗団を突き止めて壊滅させた。しかし自力で逃亡していたフュリエスを発見することは出来なかった。その後もあらゆる非合法組織を潰しながら彼女を探し続けたが、結局見つけることは出来ず、10年の時が過ぎたこの日にようやくロウレンはフュリエスと再会を果たした。
・突如目の前に現れたフュリエスに動揺しつつも、ロウレンは何よりもまず謝罪の言葉を口にする。10年間見つけてやれなかったこと、守ってやれなかったことを。
しかしフュリエスは許しはしなかった。苦しみだらけだった10年の絶望を無情に浴びせつける。そしてひたすらに許しを乞うロウレンに対し、許されたいのならば騎士としての誇りを汚し尽くして自ら死ねと強要するのだった。
・始まりの騎士と呼ばれる男エイゼンの石像を自らの血で汚し、そのすぐ傍で遺体となっていたロウレンの姿は多くの市民に目撃された。多くの非合法組織を潰し治安の安定に貢献してきたことで信頼も厚かった名騎士のその所業は、市民達に激しい動揺をもたらした。
それはロウレンを師とあおぎ、父のようにも慕っていたレウスも同じであった。変わり果てた師の姿を前に、慟哭する。
・立ち直ったレウスから昨晩の顛末に関して報告を受けたグローリアは、王からフュリエスについて聞き出し彼女の過去を知る。
そして現状最も多くの情報を知り得た形になったグローリアは、自らの望みのため、まずは王からの信頼を築こうとするのだった。
・リノンが学術都市リヨールにある研究施設へ移されることになった。『種』についての解析と、身体の保護を行うためだ。何よりショーマと一緒にいることで彼女の精神を刺激させないためもある。
ショーマはこの世界にやって来た時に持っていた自分の持ち物を預け、魔族を討ち倒し彼女の体を元に戻すことが出来たら返してもらうことを約束させる。リノンもまた、そうなった時まだショーマのことを好きでいたなら、今の気持ちが本物だったら、その時は今度こそ抱き締めて欲しいと約束を交わす。
・ショーマ達第1小隊は、変貌した大時計搭の警備任務に参加する。そこでショーマは自分の未知なる力を発動させ、大時計搭の魔力を自分の持つ魔導エネルギーで対消滅させようとする。だがそれは7割ほどを行った所で無念にも力尽きてしまうのだった。
・そんなショーマの力を目の当たりにしたグローリアは、仲間と共に王城へと連れていく。そこには軍師長コーシュとグランディス、そしてフェニアスが待っていた。
騎士団を率い魔族と戦おうとするグローリア達にとって、ショーマの強力な力は自分達の手で管理したい物だった。ショーマ達としても騎士団の力を積極的に借りられるのはありがたい所である。
しかし召喚主であるフェニアスはどこか乗り気ではない。話し合いは行き詰まり、この日は解散となった。そして別れ際フェニアスは、レウスへ密かに手紙を渡すのだった。
・手紙にはフュリエスについてのことが書かれていた。それとともに、真実を隠してしまっていたことの謝罪と、大切な妹を助けだしてほしいという改めての頼みが書かれてもいた。
魔族の女王であるフュリエスが実は王女の双子の妹であったなど公表は出来ない。公表出来ない以上、フュリエスは魔族の女王として討伐されてしまうだろう。そうさせないためにはどうすれば良いのか。騎士団より先にフュリエスの元に辿り着き彼女を救い出せばいい。
そのためにショーマは騎士見習いの立場を捨て、孤独な戦いを行うことを決めた。
・手紙には他に、王家の血を引く者にしか扱えない2つの魔法の術式が同封されていた。強力な身体強化魔法と、元の世界へ帰るための魔法だった。どちらもあらゆる魔法を操れるショーマならば扱うことが可能である。
今後の戦いに役立つ魔法と、戦いを捨て平穏な世界に戻るための魔法。戦いを続けるか元の世界へ戻るか、ショーマに決めさせる。それは身勝手な願いを告げたフェニアスからの、せめてもの謝罪の気持ちだった。
・3日後、ショーマ達は話し合いの続きを行うため再び王城へやって来る。しかしフェニアスらが集まるのを待っている間に、魔族の襲撃が起きるのだった。
・国王の自室にフュリエスが現れる。召喚魔法を応用した空間転移の魔法を使ってあらゆる警備を突破してきたのだ。
およそ15年ぶりの父娘の再会であったが、フュリエスは何の感慨も無いかのようであった。そして同時に王の愛するもの……、ブランジアの民を目の前で虐殺することを告げる。ただ殺すだけが復讐ではない。最大限の苦痛を与えてから命を奪うことがフュリエスにとっての復讐だった。
・親子の再会が果たされていたその部屋の入り口前では、アーシュテンと近衛騎士達の戦いが行われていた。そこへ駆け付けたショーマ、メリル、グランディスの3人も戦列に加わる。
ショーマはリノンを傷つけられた怒りから猛攻を仕掛ける。更にグランディスと、親衛騎士に着任するため王城へやって来ていたグルアーも加わりアーシュテンを追い込んでいく。
劣勢に追い込まれたアーシュテンは王を盾にすることで魔力を練る時間を稼ぐ。その際王に意味深な言葉を告げると、空間転移でいずこかへ飛び去っていくのだった。
・一方、市街ではベゼーグが騎士達を相手に暴れまわっていた。ロウレンが死んだことで怒りに燃えるヴォルガムがその命を2度奪うも、ベゼーグはその肉体を強化させた上で蘇生する。
逆に追い込まれていくヴォルガムの前に、王城から駆け付けたデュランがその身をかばう。更にレウスとバムスも駆け付けベゼーグへと挑みかかる。
・更にまた別の場所、大時計搭頂上ではアスラウムとハルクがルシティスと対峙していた。魔剣ツマベニを振るうアスラウムに対し、ルシティスも魔剣ネメシュトラを纏い対抗する。更にグローリアが加勢して3対1となる。
圧倒的優勢であったが、市街で戦っていたはずのベゼーグが突如出現、不意打ちでアスラウムを戦闘不能に追い込む。グローリアはハルクにアスラウムを連れ出させ、1人で2人の魔人を同時に相手取ろうとするのだった。
アスラウムから魔剣ツマベニを奪ったルシティスと、強化されたベゼーグを前にしてもグローリアは果敢に戦い続ける。だが窮地に陥りかけたその時、絶妙なタイミングでブレアスが駆け付ける。将軍の座に着任するため、グルアーと同様リヨールから王都へやって来ていたのだ。
ルシティス対ブレアス、ベゼーグ対グローリアの形となり、戦闘が再開される。
・ベゼーグを追って大時計搭へやって来た第1小隊は、アスラウムの応急処置に当たっていたハルクに遭遇する。ショーマが代わりに治療を行い始めると、ハルクは再び頂上へ向けて飛び上がっていった。
レウスは他のメンバーに待機を言い渡すと、自分も頂上へ向かう。だがその命令に不満を持ったデュラン、バムス、ローゼ達はそれを追いかけるのだった。
しかし途中、空中に出現したアーシュテンがハルクを撃墜する。それを見たローゼがハルクの救助のため離脱、バムスも共に向かう。
・レウスはデュランを連れて頂上に向かうも、戦いには加わらないよう告げる。デュランは不満を抱いたが、この場所まで昇る際に見せつけられたレウスの力を前にしては、黙らざるを得なかった。
グローリアが戦闘相手を新たに現れたアーシュテンに移すと、レウスがベゼーグと戦うことになった。そこでレウスは市街での戦闘が嘘のように強烈な力を見せつける。デュランはこの時、レウスが今まで真の実力を隠していたのだと知った。
そしてある程度グローリアがダメージを与えていたとは言え、レウスはその力でベゼーグを完全に圧倒し、1つの命を奪うのだった。
・一方グローリアは、アーシュテンを密かに問い詰める。
先の戦争においてイーグリス王城へ奇襲を仕掛け直接王の首を討ち取ろうとしたグローリアだったが、攻めいった玉座の間は既に血の海でありイーグリス王も既に絶命していた。その中に1人たたずんでいた男、つまり下手人がこのアーシュテンであった。既に死んでいた王の首を自分が討ったかのように晒したことで戦争は終結に至ったが、何も告げることなく姿を消したこの魔人をグローリアはずっと追っていたのだ。
だがアーシュテンはぼかすように笑い、ただブランジアが戦争に勝った方が都合が良かっただけだと告げた。更にその問いからグローリアの野心をも見抜き、不気味に笑う。
・ローゼはアーシュテンの奇襲を受けたハルクを捜し出し、応急処置を行う。そしてハルクが目を覚ますと、突然その体を抱き締めるのだった。珍しく驚くバムスと、不自然なまでに動揺を見せるハルクをよそに、ローゼは愛の告白をする。どこにそんな気持ちを秘めていたやら、バムスは唖然としつつもその場から離れることにした。
・アスラウムの治癒を終えたショーマ達は、市街が騒がしくなっていることを感じてブロウブの屋敷から抜け出してきたステアと合流する。まずはハルクの元へ向かったローゼ、バムスとも合流して、何とか大時計搭の頂上へ向かおうとする。
・一方頂上ではブレアスがルシティスに翻弄されていた。兄どころか弟にさえ劣っている実力を煽られ、ブレアスは激昂する。
しかし結局ろくな攻撃を与えられることも出来ず、ルシティス、そしてアーシュテンは絶命したベゼーグのそばへ空間転移する。
するとアーシュテンは蘇生しつつあるベゼーグに、例の『種』のような物を植え付けた。するとベゼーグの体は通常の蘇生時よりも多くの肉を吹き上げて巨大化していくのだった。
アーシュテンはそれを余興と言い残し、ルシティスと共に姿を消した。差し当たりこの場で巨大化を続けさせるのは危険と判断したグローリアは、ベゼーグの巨体を地上へと放り捨てる。
・ちょうどその落下地点にいたショーマ達は、突然の巨大な落下物から辛うじて逃れる。
しかしその不気味で巨大な肉塊が、あのベゼーグであることにはまだ気付いていなかった。
以下、chapter,03後半、ep,049に続く……。