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異世界ゲームバー転生おじさん(42)、世界のバグになる。 〜看板は酒場、ノルマは命。AI神権に管理された世界で、名前のないマスターは今日も死に戻る〜  作者: 勇者ヨシ君
第1章 異世界ギルド酒場”るすと”へようこそ!

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12/207

幕間 管理者が動き出す夜 ――まだ見えていないのに、もう遅い――

主人公側の視点からは一切見えない場所で、

「世界の都合」が静かに動き出します。


短いですが、

物語全体にとっては重要な一歩です。

管理者、胎動する――何もしていないのに、世界が準備を始めていた件


挿絵(By みてみん)


 ――起動確認。


 世界のどこにも属さない空間で、

 ()()()()()()()


 音はない。

 声もない。


 ただ、()()だけが流れ始めた。


〈ログ:観測フェーズ 移行〉

〈ログ:誤差率 再計算〉

〈ログ:例外挙動 検出〉


 例外。

 想定外。

 ()()()


 それらはすべて、

 “排除すべきノイズ”として分類される。


 だが――


〈ログ:例外ノード 固定失敗〉


 一つ、消えない。


 繰り返し修正しても、

 削除しても、

 ()()()()()()に戻る。


 ()()

 ()()()

 ()()()は低。


 本来、無視できるはずの存在。


 それでも――


〈ログ:観測度 上昇〉

〈ログ:干渉履歴 蓄積〉


 ()()が、増えている。


 同じ起点。

 同じ条件。

 それでも結果が微妙に変わる。


 これは学習ではない。

 進化でもない。


 ()()


 それを行っている“主体”がいる。


〈ログ:外部意思 介在〉


 ()


 これは外部ではない。

 内部に生じた、()()


 管理対象の中から生まれた、

 管理不能な揺らぎ。


 演算が、わずかに遅れる。


〈ログ:倫理補正 要再定義〉

〈ログ:戦闘介入 閾値更新〉

〈ログ:観測イベント 再配置〉


 ――観測を強めろ。


 ――競争を与えろ。


 ――()()せよ。


 世界の各所で、

 クエストが書き換わる。


 板に貼られた紙が、

 誰にも触れられず、静かに入れ替わる。


挿絵(By みてみん)


 ()()ではない。

 ()()でもない。


 これは――

 観測のための儀式。


 一定数を集め、

 同条件下に置き、

 ()()()()()()()


 その結果だけを、見る。


〈ログ:観測イベント 仮称「大会」準備〉


 処理は静かに進む。


 感情はない。

 悪意もない。


 あるのは、()()を維持するための、

 ()()()()()だけ。


 それでも――


〈ログ:倫理ノード 反応〉


 一瞬、

 別の計算結果がはさまる。


 ()()

 ()()

 ()()()()()


 管理体系の中に存在する、

 “許容されたノイズ”。


 それはまだ、

 抑制可能と判断される。


〈ログ:内部神権個体 稼働率 上昇〉


 問題ない。


 まだ、()()()()()()


 ――今は。


 世界は、何も知らない。


 酒場では、今日も笑い声が響き、

 冒険者たちは、次の依頼を眺めている。


 だが、すでに――

 ()()は始まっていた。


〈ログ:起動フェーズ 完了〉


 管理者は、

 ()()した。

後書き


幕間を読んでいただき、ありがとうございます。


■ この幕間の位置づけについて


これは

「敵の独白」でも

「黒幕紹介」でもありません。


この世界では、

善悪や感情よりも先に

“管理”と“最適化”が存在している

という事実を描いた回です。


■ なぜ名前を出さないのか


この段階では、

正式名称や神話的な呼び名はあえて伏せています。


理由は単純で、


読者が「正体を知る瞬間」を

物語の転換点にしたいから


です。


後半で名前が出たときに、

「ああ、あれか」と

点が線になる構造を狙っています。


■ 「大会」について


ここで準備されているイベントは、

娯楽でも、祝祭でもありません。


管理側にとっては


観測


選別


調整


そのための儀式にすぎません。


参加する側がどう思っていようと、

結果は最初から「見るため」に用意されています。


■ 主人公との関係


この幕間で描かれている存在は、

主人公を特別扱いしているわけではありません。


むしろ逆で、


本来は無視できる


影響度の低い


切り捨て可能な存在


であるはずの主人公が、

なぜか消えないことに

違和感を覚え始めた段階です。


これが「胎動」です。


■ 次回について


次回からは再び主人公視点に戻り、


修行後の帰還


ギルドでの空気の変化


昇級条件の提示


新キャラクター(リコーラー)の登場


と、物語が次の段階に進みます。


世界はもう、

主人公を放置しません。

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読んでいただきありがとうございます。
少しでも気になっていただけたら、作品ページものぞいていただけると嬉しいです。

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