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グラス越しの本音  作者: 星狼


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3/5

連鎖と脱線

未来はお酒を一気に飲み干し、目を光らせた。恋の空気が、急に仕事の話題に引き戻される。


「斎藤?あぁ、あの嫌味なヤツね。岡田くんを困らせてたの?...よし、明日から私が指導するわ」


「いや、そこまでのレベルではないんすよ。仕事が出来ないとかそういうのじゃないんすよ」


未来はグラスを置き、前のめりになる。哲也の悩みを解決したい気持ちが、恋心を上回る。


「仕事が出来るのに...あいつ、人の足を引っ張るタイプよね。大丈夫よ、任せて。明日からビシッと指導してやるわ」


「まぁ、何やろな……足引っ張るワケではないっすけど……何やろ?どうでもいい事言ってくるんすよ」


未来はお酒で少し赤くなった顔で、前のめりに。


「どうでもいい事?それってどういう事なの?」


「いや、何やろな?ペンはアレ使えとか、デスクの上整理しろとか、そういう事ばっかりなんすよね?こっちからすりゃ、指導する内容それか?ってなるんすよ」


未来はお酒の勢いで声を荒げ、テーブルを叩く。


「ちょっと!それ完全にパワハラじゃない!明日から私が全部チェックするから。誰にも文句言わせないわよ」


哲也は苦笑し、ビールを飲む。


「先輩、ちょっと酔いすぎ酔いすぎ……パワハラではないんじゃないっすかね?」


未来はグラスを置き、少し冷静になる。哲也の笑顔に、胸がざわつく。


「...ごめんなさい。私、岡田君の事になると興奮しちゃって。でも、そんなに嫌な思いしてたなんて...」


「いやぁ、何でしょうね。別に斎藤さんの事嫌いではないっすよ?仕事の一生懸命さとかは、まぁ尊敬してる部分はあります」


未来は酔いが少し覚め、穏やかに頷く。


「そう...でも、あなたの気持ち考えずに押し付けてくるのは良くないわ。明日から様子見てみる」


「そうなんですよ。ただそのパワーがズレてるなぁって感じで気持ち悪いんすよ」


未来はお酒で赤い顔をしながら、真剣な表情。


「そうね...そのパワーの使い方が問題なのよね。明日から私が間に入って上手く調整するわ」


「いや、本当、こんな場で愚痴聞いて貰ってすいません」

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