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ヌコサの島守  作者: 舵 登山
始章
74/75

金鳴島闘牛大会 その3  罪と発狂

前回、ゴールドTは準決勝で、魔法使い(?)の牛チロに弱体化魔法をかけられ敗北してしまった。



準決勝はあと1つ。そう、岩手8の9VSスーパーゴールドだ。両者は、この準決勝で、どのような行動を取るのか・・・



試合開始まで、しばらく物語が続きます。

 時は、闘牛大会2日目、準決勝の前夜まで、遡る。



〜金鳴島闘牛大会第1臨時牛舎〜



ロカ「オッ、ウ、フォ、いい男。」



小腹が減ったのか、敷きワラを食べていた8の9の後方にに、ロカと言う名前の牛が乗り掛かり、8の9を犯そうとした。



8の9「おわぁ、ちょ、何をする。」



8の9はロカをするりと避け、その場を離れた。



8の9「ああ、災難だった。・・・ん?。」



8の9は、ある事を思い出す。



8の9「そう言えば、(闘牛をしに)金鳴島に来てから、一度も女の子とヤッて無いな(意味深)。ここに女の子は・・・、闘牛しか居ないから居るわけねぇか。」



8の9は、よからぬ事を考える。



8の9「そうだ!金鳴ゴールド牧場に行けば女の子が居るかのなぁ。そうだ、決めた。今から金鳴ゴールド牧場に行ってみよう。よーし、種付けするぞ〜。」




8の9は、己の(よこしま)な思いを全く押さえぬまま、牛の匂いを頼りに、金鳴ゴールド牧場へ、向かっていた。




8の9「おっ、ここがゴールド牧場の牛舎か。・・・むむ!!!」




金鳴ゴールド牧場 の牛舎に侵入した8の9の視線の先に、美麗で形の良い、もし売れば今後の生活には困らないほど良い体型をした雌牛(めうし)がいるではないか。



8の9「いい女だ、やりたい。すぐにこの子とやりたい。」



8の9は、己の欲求のまま、その雌牛の後方に乗り上げる。



雌牛「待って。私には、夫がいて・・・。」



8の9「ほう、その”夫”と俺、どっちの方が気持ちいいんだ?」



雌牛「それを言われると・・・。」



転生前、地元で種付けばかりしてきた8の9。そんな牛に襲われた雌牛は、ちょうど発情中であったため、正気を保つことができない。



8の9「おめぇ、いい女だなぁ。」



8の9は、そう言うと、雌牛の意思を聞かず、そのまま種を付けてしまった。




8の9「はぁ、満足満足。明日も試合があるだろうし、今夜は帰って寝るとしよう。」




8の9はそう言うと、すたすたと自分の牛舎に帰っていった。





ー数分後ー



金鳴ゴールド牧場のスーパーゴールドは、明日の準決勝に向けて、心を落ち着かせるために、牧草地を何度も何度も周回していた。



しかし、牛舎の方向で、何か異変が起こったかのように感じ、周回を止め、牛舎に向けて歩みを進めた。




スーパーゴールドが牛舎に戻ると、牛たちは何故か興奮している様子だった。しかしそんな中、スーパーゴールドの彼女である雌牛がすやすやと眠っていた。




だが、雌牛はスーパーゴールドが帰ってくることを察知したのか、目を覚ました。




Sゴールド「おい、ここで何があったんだ?」



スーパーゴールドが雌牛に問いかける。すると、牝牛はスーパーゴールドに対して、衝撃的な答えを打ち明けた。



雌牛「寝取られちゃった。」



Sゴールド「おい、今何て言ったか?」



雌牛「寝取られちゃった。」



金鳴ゴールド牧場で1番強い牛はスーパーゴールドである。1番強い牛の彼女を寝とる(ヤツ)など居るはずない、と思いながらも、彼女の言うことは正しいと見たスーパーゴールドは、怒り散らしながら周囲の牛に問いかける。



Sゴールド「誰だ!!俺の彼女を寝とったやつは!!」



すると、ある牛が恐る恐る話しかける。




マッチスター「闘牛大会の、第一牛舎の岩手8の9という牛が、あんたの彼女を犯したんだ。」




Sゴールド「何?」




マッチスター「明日、闘牛大会であんたと戦う牛さ。」



すると、スーパーゴールドは、



Sゴールド「許さない。」



Sゴールド「許さない許さない許さない許さない。」



Sゴールド「許さねぇぞ8の9!!!」



と、一晩中怒り散らしていた。



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〜次の日〜



金鳴島闘牛大会 2日目 準決勝 岩手8の9(有菜農場)VSスーパーゴールド(金鳴ゴールド牧場)



先に会場入りしたのはスーパーゴールドだ。スーパーゴールドの心の中は、すでに怒りで埋め尽くされていた。



Sゴールド「テメェ、ぶっ殺してやる。」



怒りであふれ、発狂したスーパーゴールドは少し遅れて会場入りした8の9を見るや、怒りに任せて8の9に猛突進した。



しかし、スーパーゴールドの突っ込む角度はちょうど8の9が攻撃を受け止めるのに最も適している場所だ。



だが、前大会で優勝したスーパーゴールドは、自分の力なら8の9をぶっ飛ばせると思っていた。



そして、両者は激しく衝突した。



だがしかし、スーパーゴールドの目にはその突進を見事に耐えた8の9が映し出された。




Sゴールド「そんな、馬鹿な、そんなが・・・。」



8の9は、スーパーゴールドの力に耐え抜き、そのまま左側方向にスーパーゴールドを跳ね返した。



Sゴールド「う、嘘だろ。」



この勝負は8の9の勝ちである。



しかし、8の9は、相手の彼女を犯した。彼はその罪があって、本来試合に出るべきではない・・・そうだ、それを利用して・・・。スーパーゴールドの脳裏に一瞬、そんな考えが思い浮かんだ。



しかし、スーパーゴールドはそれを捨てた。



自分がやっているのは闘牛である。それは弱肉強食、完全実力主義の世界だ。自分は一度その世界の頂点に立ったことがあるのだから分かる。今回8の9に負けたのは、どこかで8の9と比べた時、どこかで8の9に劣る所があるに違いない。



つまり、自分はまだ弱く、まだ見るべき世界があるということだ。そして8の9の罪を利用する、そんな邪な人間のするような行動を弱肉強食、完全実力主義の世界の頂点に立ったことがある自分がその様な行動をする理由などない。



スーパーゴールドはこの様に考えを改めて、素直に自分の負けを認めた。



Sゴールド「8の9、お前は確かに強かった。今度お前と会うことがあったら、お前のいる世界のこと、たくさん教えてくれ。」



スーパーゴールドは、そういった後、笑みを浮かべ、涙を流しながら会場を去っていった。





8の9「なんだったんだ、あの(ベコ)は。」



=金鳴島闘牛大会 準決勝  勝者 岩手8の9(有菜農場)=



○決勝進出者  岩手8の9(有菜農場)


           チロ(西海牧場)

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