ヌコサ伝 第7話 灯台と分身
ヌコサは、灯台員になるにあたって、灯台の外で過ごす時間が少ないと言うことを気にかけていた。
(白里)「ヌコサ!新しい魔導書が本屋に入荷したそうだよ。」
ヌコサは、白里の知らせを聞くと、何気なく書店に立ち寄った。
(ヌコサ)「これが新しい魔術書か。」
新しい魔術書。その名前は『分身術 極』である。
(ヌコサ)「(そうだ!なんかあった時、灯台の仕事は全部分身にやらせれば良いんだ)」
ヌコサは(自称)天才的な発想を思い浮かべると、すぐに魔導書を購入した。
そして、魔導書の扉を開いたら、何かと難しいことが書かれたいて。
「分身術は、魔導士の英才が発明した新魔法である。木属性波長と土属性波長が複雑に混じり合ったこの魔法は、多くの魔法使いを苦難の領域に誘うだろう。しかし、本物の魔法使いは、その苦難を乗り越え、4人の優秀な分身を手に入れることができるであろう。」
(ヌコサ)「ふむふむ…習得にはそれなりの時間がかかりそうだねぇ。」
今のヌコサは、灯台の完成を待っているため、時間に余裕があった。
そのため、魔導書に書いてある魔法を、長い時間かけて習得し、灯台の完成40日前の今日、初めて自分の分身を作る時がやってきた。
(ヌコサ)「我の分身、我の左手の分身よ。今、ここに現れよ。」
ヌコサが分身を呼ぶと、一瞬めまいがした様な感覚に包まれる。
そして気づけば、ヌコサの目の前に分身が現れてるではないか。
(ヌコサ)「よし、分身術成功したわ。」
ヌコサがそう言って間もなく、ヌコサの分身が、口を開く。
(ヌコサ分身左手)「成功って、いきなり呼び出して何なのよ?」
分身って、不満を言うのか?一瞬そう案じたヌコサは、今は何も見なかったことにして、
(ヌコサ本体)「分身よ戻りなさい。」
分身を消し、今は何も起こらなかったことにした。




