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不死鳥伝説 その1
少年少女は時として、空想の世界にのめり込み、そのことについて語り合う。
ヌコサと白里は、灯台で不死鳥伝説について語り合っていた。
「不死鳥は氷の島からやってくるんだと思うよ。」
「いいや、大陸の山奥の洞窟からやって来るのよ。」
不死鳥の生まれには、様々な言い伝えがあり、たくさんの考察がなされている。
「と、言っても不死鳥が持つ魔力なんて誰も測定していないんだから見分けがつかないんだよな。」
「そうね。たとえ魔力探知の範囲内に侵入しても、ただの鳥であるとしか反応しないのね。」
二人は、種族や年齢、体の大きささえわからない不死鳥のことを考えていた。
そもそも、二人がなぜこれほど不死鳥伝説にのめり込んでいるか説明すると、
1、二人は書店で偶然、同じ本を手にした。
2、それは少年少女を夢の中に誘う不死鳥伝説の本だった。
3、二人はそれを買い、灯台に持ち帰った。
という流れがあったからである。
さて、そうこう話していると、灯台の窓から一羽の赤い鳥が島にやって来るのが見えた。




