青菜のうた
ある秋の日のこと。
空は晴れ、島は明るい雰囲気が漂っている。
そんな中、島に青菜 光正という少年が訪れた。
光正は、港の広場で歌を歌い始めた。
それはまるでほうれん草のおひたしの様な歌声だった。
だが、歌詞と音色の響きがとても良く、青菜の歌は道ゆく人を魅了していった。
そこに魔法使いの白里が電子ピアノを持ってきて、青菜と一緒に音色を奏でた。
青菜の歌声はますます美しくなってゆく。
さて、だんだんと、夕暮れになろうとしている時、青菜は、灯台のある岬を指さして、
「あそこで歌いたい。」
と、言い出した。
青菜たちは、岬へ移動することにした。
青菜は岬に辿り着くと、海に向かって熱唱した。
夕焼けの海に響く歌声を島の住人たちは、ただ黙って聴いていた。
そして、青菜は歌を歌い切った。
すると、灯台の光がふわっと光り出し、回転を始めた。
そしたら灯台の窓からヌコサが、
「やあ、ほうれん草のおひたしの歌、案外良かったよ!」
と、言った。
「ああ、僕はこんな歌を歌ってるんだな。」
青菜は、そう思いながら帰りの船に乗るため、港に向かった。
「でも、僕は歌わなくちゃ。」
青菜は歌う希望を持ち続けながら、夜行船に乗り込んだ。
そして、青菜は歌う。どこへでも。




