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大学生活の振り返り見たいな話です

フィクションです。


リンリン

手の平の中のスマホがメールが来たことを音をならせ知らせた。

他人と関わらなくなってから、スマホに私宛にメールが来るのは限られている。

祖父母か、兄弟か、大分あっていない小学校の頃の知りあいくらいだ。

なれた手付きで、誰からのメールか確認する。

ドクン ドクン

帰ってくることはないはずのメッセージがそこにあった。

唇を軽くかむ。

(どんなメッセージでも、受け止めよう。もともとダメもとだったんだから)

メッセージを打ち込む。

思ったより冷静な自分の状態に苦笑する。

胸の高まりはいつの間にか収まっていた。

ドラマなら手が震えるとか、頭が真っ白になるとかいろんな感情の高まりの描写があるんだろう。

それは、時間と共に高まり続けるのが普通なのかもしれない。

(この先が、真っ暗な結末しか想像できないからか思ったより冷静で、落ち着いてるな)

返信を送り、スマホをポケットにしまう。

気がつくと手先が冷えていた。

(喉乾いたな)

近くの自動販売機で、水を購入し飲んだ。

ふと、青春を謳歌する学生の姿が目に写った。

(あの時は、羨ましいとか、思ったのに"今"はなにも感じないな)

楽しそうな笑い声や笑顔を見てもその中に加わりたいなんて考えはない。

"あの事"がきっかけで、私の世界観は変わってしまった。

でも、それはある意味良かったと思っているのも事実だ、

空を眺める。

眩しいくらいの晴天。

気持ちいいとは感じられないことに苦笑する。

(バイトは、何時からだっけ?車にシフト表あったはず)

大学生になってからバイトを始めた。

祖父母の家にお世話になっていたが、祖父母は定年退職していた。

私の生活費で負担を掛けたくないし、そもそも居心地があまり良くなかった。

祖父母から嫌がらせを受けたとか、嫌みを言われたとかそんなのじゃない。

とってもいい人達だ。

私の事情を知って快く受け入れてくれた。

ご飯だって作ってくれたし、色々世話を焼いてくれた。

とても感謝している。

だから、余計に居心地が悪かった。

あの人は、私が祖父母の家にお世話になっている間"私の娘を返せ!""泥棒"など他にも酷い罵声を浴びせたり嫌みをいいに来ることが何回かあった。

その度に私はなにもできずただ涙を流した。

自分の無力感に罪悪感を感じたが恐怖心に打ち勝つことはできなかった。

あの人は私がいない日も来ることがあった。

そんなことが続くと、どんなに良くしてくれたとしても、心理的には居心地は悪くなってしまう。

もう一度言うが、あの人の件で祖父母が私を攻めたり意地悪をしたことは一度もなかった。

そういう事情もあり、自分の生活費を稼ごうとバイトを大学入学し始めた。祖父母に少ない額だが、生活費を渡すようになった。

バイトは、精神状態を上手く誤魔化せるようになっていたので特に問題はなかった。

それに父は、お金の援助ができないのは知っていたし、学費も其のため奨学金を借り卒業後は、返済しないといけなかった。

集めたバイト代で車の免許とり、中古車を買った。

もちろん、車の保険も無理ない程度で加入した。

精神科にも通ってはいたが、改善している実感はなく、途中あの人からの暴言で辞めてしまった。

バイトの時給は最低賃金で、週5日時間はバラバラで授業にあわせてシフトを調整してもらっていた。

もちろん父の雇用からはみ出さない金額で働いた。

時間を見て、スマホも反応がないのを確認しタイマーをセットし少し車の窓を開け鍵を閉めてゆっくりと目を閉じた。

メールの内容は、なんだったのかは、次回描けたらなと思います。

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